退職したら家庭人、男性が始めた方がいいこと
勤め先を退職して家庭で過ごすことが多くなった男性が、自由な時間を得た喜びを感じられるのは、ほんの一瞬かもしれませんね。
「家庭に入ったら、ストレスを感じるようになった」では困ります。今すぐ始めるべき事を書いてみました。
すぐにできる、三つの事
1,家事見習い
毎日、決まった家事をすると”生活のリズム” を整えることが出来るという利点があります。
家庭内に入っても生活のリズムを保つことは、心身共に健康を維持するための大切な要素です。
慣れない家事の中で始めやすいのは、床掃除、浴室洗浄、ゴミ出し、時々の窓ふきや換気扇、エアコンのフィルター掃除ぐらいでしょう。
楽しくないと続きませんので、私は、床掃除を楽しくするアイテムとして、掃除機よりもフローリングワイパー・シートを使います。ホコリや髪の毛などをしっかりキャッチしてくれるので、一部屋終わる都度それを見ると「やった感」が得られます。
浴室洗浄は、童心に帰って水遊びをするつもりで行えば良いですし、簡単な事なのに意外と喜ばれる家事の一つです。
最近のお風呂洗剤は、軽く擦るだけで風呂釜を傷めず汚れを取ってくれますし、手袋しなくても手が荒れません。風呂釜のザラザラ感がなくなって、気持ちもすっきりします。
慣れてくると、風呂釜のスカートや換気扇など、いろんなところの汚れを発見する楽しさもあり、浴室洗浄にハマってしまいます。
なぜ、家事をする習慣を持った方が良いのか?と言いますと
その理由は、永年の会社等の勤めで「自分の責務を果たす」義務感のようなものが染みついていて、そうすることで安心感を得られてきたからです。
いきなり、それを開放することは難しいのかもしれません。
2,コミュニケーションの取り方を見直す
外で働いていた時は、相手のことを気遣いなが話していますので、お互いに良い関係性が取れていたと言えます。実際、家に帰るよりも外で他人と話した方が楽しいと思う人は多いと思います。
毎日、家庭内で過ごすようになれば話す相手は限定されますし、家族に気遣いをしながら話す人は少ないでしょう。
家庭外での気遣いは、より良い人間関係を築くという目的がありますので、それほど苦痛はありませんが、家庭内は「一番リラックスできる場所」でありたいので、家族との会話はわがままになりやすいです。
もし、あなたの同居家族が外働きの経験がない人(専業主婦など)であった場合、正直なところ頻繁にコミュニケーションを取るとストレスが溜まってしうかもしれません。もちろん、相手にとっても同じなのですが。
夫婦であっても、所詮は他人同士です。
喧嘩ばかりしていても一緒にいて苦にならない兄弟のようにはいきません。一つ屋根の下にいれば、相手の嫌なところが気になって嫌悪感さえ持つこともあるでしょう。
お互いが尊敬しあっている夫婦の場合は全く違いますが、そうでない場合は、何か共通の話題テーマを見つけておくと良いかもしれません。
一般的に、男性と女性は会話の目的、概念が違うとされています。
女性は話すことがストレス解消になりますが、男性の場合、話したり聞いたりすることがストレスになる場合があります。
ですから、家庭内においても「アサーションコミュニケーション」を心がけることが大切です。
一人の時間を持つことは、リラックス効果や心の安定、集中力アップ、自己理解に有効な手段です。できれば、夫婦がお互いに自分の部屋を確保することが望ましいでしょう。
3,趣味を見つける
今更ですが、趣味を持つことには大きなメリットがあります。
そんなにお金をかけなくても、健康的で手軽に始められる趣味はたくさんあります。
例えば、散歩もそうです。
スマホを携帯して、歩数や距離でポイントをためるアプリを利用するのは散歩を飽きない一つの手段にはなります。
それよりも草花に興味を持って撮影したり、普段通らない小道を歩いて新しいものを発見したり、インターバル散歩で体力強化を図ってみるなどで、散歩にプラスの楽しみ方をすることをお勧めします。
私は、一日かけてバックパッカー的な楽しみ方をします。
正確には、バックパッキングは、一週間以上寝泊まりすることを言うそうですが。
飲み物とおにぎりの入った小型のデイバックを背負って、車で30分以内で行ける範囲の知らない地域を歩きます。
出会った人との短い会話は、歩いた疲れを忘れさせてくれます。
前日に、googleマップで行き先を調べるもの楽しいですし、スマホに、今日歩いた経路も記録に残せますので、帰宅後も通った道からの景色を蘇らせながら眠りにつくと、気持ちよく眠れます。
趣味を持つことは、自分自身だけでなく家庭内にも良い影響を与えます。
もちろん、良い趣味である必要はありますが、夫婦二人だけの生活をしている場合、夫が楽しそうにしているのは妻にとっても嬉しいことです。
夫が好きな事をしていれば、妻も遠慮なく好きな事ができますので気持ちが楽になります。
正直、毎日料理などの家事をすることにはウンザリだと思います。
日本人らしい生き方をする必要はない
日本に住んでいるからと言って、日本人らしい暮らし方をする必要はありません。
幸福度の高い北ヨーロッパの人たちの、自由な時間の過ごし方を参考にしてみるのも良いかもしれません。
2023年の世界幸福度ランキングによると、フィンランドは6年連続で1位、日本は47位です。
幸福度の高いフィンランドの人たちの年間労働時間の平均は日本人よりも約160時間少ないわけですから、自由な時間の使い方も上手いはずです。
アパートや一軒家を購入して、自分たちでリフォームをしたり、仲間に手伝ってもらって家を建てたり、料理も男性は普通にしています。
また、大人になってからも生涯教育が受けやすい環境があり、スキルアップや趣味のために、成人の約45%の人が何らかの職業訓練や教育を受けています。
「自然との共生」が可能な森林が近くにあり、バケツをもって野生のブルーベリーや野イチゴなどの収穫して楽しんでいます。
ハイキングやサウナといったレジャーはよく知られていますが、すべてのことに共通しているのは、行動力があるということです。
何でも自分でやってみようとする心がけと行動は、幸福度を上げる秘訣なのかもしれません。
幸福度の低い日本人は、ここ数十年間「勤勉が美徳」と言う習わしに縛られていましたから、時間をたくさん使って個人的に自由に余暇を楽しむことを忘れてしまっていたようです。
日本人らしい暮らし方をしていては、一向に幸福感は得られないのではないでしょうか。
センスのいい人は、自分を自由にしている
自由にしているとは、「気楽に」ということではなく、「選択肢の多い場所」に自分を置くということです。
例えば、掃除をするにしても、「今日は手を抜いてもいい、三日に一度はきちんと掃除をしよう」といった感じです。
そうやって、自由を確保します。
気分転換には、旅行に行くのが一番だと決めつけるのも、やりたいことをやっていることにはなりません。何か自分に合ったものを見つける方が効果的です。
人は、自己実現をすることで快感を得ますが、自分が求める行動に積極的になれば、ストレスをいつの間にか解消しているでしょう。
どっちみち、行動を起こすのであれば、「ねばならない信念」で動くよりも
ある時は”集中”、ある時は”解放”といった柔軟性を持っていることが大事だと思います。