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12月6日に来る"サンタクロース"

「12月24日の夜にサンタクロースが来る」という常識がくつがえされたのは、2018年の時だった。
というのもヨーロッパでは、5日の夜中に"サンタクロース"が家の前にお菓子を置いてくれるという。

なぜヨーロッパの話をしているのかと言うと、私の夫がチョコレートの国・スイス出身なのだ。
毎日甘いものを食べる私でさえびっくりするくらい、チョコレート大好き人間。

そんな夫にとって、12月6日は特別な日だった。
なんでもお菓子をたっくさんもらえる日なのだとか。
そのお菓子を持って来る人は、ヨーロッパで聖ニコラウス(独:Nikolaus)というらしい。

サンタクロース=聖ニコラウス?

「12月6日は聖ニコラウスの日」
この事実を知ったのは、スイス留学時代に通っていた語学学校での授業だった。

ドイツ語の教科書に載っている「聖ニコラウス」という赤い服を着たヒゲモジャの人は、どこからどう見ても私の知っているサンタクロースだった。

このサンタクロース改め聖ニコラウスが、お菓子を持って来てくれるらしい。

ざっくりだが、「聖ニコラウスの日」の認識はこんな感じだ。

  • 12月5日の夜、家の前に自分の靴(片足だけ)を置いておく

  • すると12月6日の朝、そこにはお菓子が置かれている

  • お菓子の贈り主が「聖ニコラウス」

  • 良い子だけがお菓子をもらえる

  • 悪い子はお仕置きされる

  • 聖ニコラウスが、良い子と悪い子が書かれたリストを持っている

ふむ、子どもに見られないようにお菓子を置いていくポイントは、私の知っているクリスマスイブと似ている。

しかしなぜ靴を置く?しかも片方だけ?

夫に聞いてみると、自分の靴にはお菓子がいっぱい詰め込まれるのだそう。
「Nikolaustag(聖ニコラウスの日)」で検索すると、靴に溢れんばかりのお菓子が詰め込まれている画像がたくさんヒットした。

しかし夫の実家では、日本でもよく見かける"お菓子のブーツ"が置かれていたそうだ。
夫いわく、ナッツやチョコレートが詰め込まれた、夢のようなブーツだった。(家庭によって違うかも、ということらしいが)

そこでムクムクと湧く疑問

聖ニコラウスの日については分かった。
サンタクロースとほぼ同一人物っぽいことも分かった。(聖ニコラウスがモデルという説もあるらしい)

じゃあ、24日の夜はどうなる?
私が知っている限りでは、夜中にサンタクロースがやって来て、プレゼントを置いてくれると思うのだけれど……。

ここで衝撃を受けたのだが、夫の実家では違ったらしい。

24日の夜に親戚で集まり、直接プレゼントを渡されるのだそうだ。
「両親からのプレゼント」「祖父母からのプレゼント」「叔父・叔母からのプレゼント」という具合に。

で、その内容はいつもサプライズだったそう。
なので23日の夜がいつも1番楽しみで、興奮で眠れなかったと言っていた。

なんか、今まで「こうだ!」と信じていたクリスマスと違う……。
ここで私が「24日の夜、サンタクロースがプレゼントを置いてくれてたよ」と話すと、逆にびっくりされた。
私と夫が経験してきた「クリスマス」、けっこう距離があるようだ。

子どもにどっちを教えるか問題

そんな私たちには、今0歳の息子がいる。
いつか「聖ニコラウス」と「サンタクロース」のどちらを教えるか、悩む日が来るのだろう。

しかし彼はまだ「クリスマス?なんのこっちゃ」なので、今年はフワッと過ごすつもりだ。
と言いつつ、「聖ニコラウスの日」の雰囲気が出るかなと思い、お菓子ブーツをKALDIで買ってみた。

ドイツ語でメリークリスマス(Frohe Weihnachten)と書かれている

でも、もし「聖ニコラウス」を教えることになっても、靴(片方だけ)は外に置かないと思う。
きっと「あの家、どうしたん?」と怪しまれるから……。

とはいえ「聖ニコラウスの日」も素敵なイベントだから、どちらも教えて良いとこ取りをすることになるだろう。

12月が、さらに楽しみになった。

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えりか
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