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あの頃の私とすれ違っていった人たち。

_何となく昔の事を思い出したので、記事にでも書くか(笑)、と思いました。

学生の頃の私は、大学の軽音楽部に所属していたのですが…
今でこそエレキギターやベース、ドラムを嗜んだりバンドを組んだりしてる女の子は沢山いるのでしょうが、
今からもう15年以上前にもなる私の学生時代には、まだまだ軽音楽やバンドをやるのって、男の子が殆どでした。
(私の在学中の間でも年々女の子の人数は増えていってましたけどね)

そんな環境に身を置いていたお陰で、同年代の(ちょっとタイプは偏ってはいたものの)男性たちは身近にいっぱい居ました。
当時のバンドをやっている男子って言えば…
ちょっと見た目が派手系なタイプか、
楽器や機材の事になるとすごいマニアックな蘊蓄話を延々と続ける見た目は地味なおにーさんとかが多かったような(笑)。
あ、あとやっぱりボーカルとギターには目立ちたがりが多かったですね(それが悪いとは言わないけど(´∀`;)…)。

…まあそんな男性だらけな環境に身を置いていても、私は至って色恋事はほぼ皆無だったのですが(笑)。

周りからそういったアプローチ(?)的なものや、言い方は悪いけれど身の危険を感じたりすることが殆ど無かったのは、単純に私に女性としての魅力が無いのかなーと、当時の私は思ったりしてたんですけど(何せ実の親が自分のやる事なす事貶して自信を奪うタイプのアレだったもので…)。

ずっと後になって、ふとあの頃の事を思い出すと…そう単純な理由でもないのかな…と感じる事があります。

まあ身の危険云々は、なんやかんやで周りに居た人たちが皆、良識のある男性たちばかりだったのだろうなって思えるんですけど…。

先輩か同期だったかが昔、私の事を指して
『難しい』
って言ってた事があるんですよね。

これも当時の私は、
“ああ、私って『とっつきづらい奴』って思われてるんだな”
…としか思ってなかったんですが…。

実際何年も同じ団体に所属していて、お互いに気軽な気持ちで話せる人間って私には(同期を除いて)殆どいませんでしたから。

それを私は、周りから自分なんて必要とされてないんだなあ…って思ってて。
そもそも私本人自体が色恋とか以前の心持ちだったんですよね。

…ただ、折に触れて私の事を気にかけてくれる人は居たなって。
当時の私には相手の言動の意図が解らなかっただけで。

ちょっとヤンチャな見た目で部内でも目立つ、まとめ役のような存在だった先輩は、
合宿か何かで2人だけで話す機会があった時_
「周りでゴチャゴチャと好き勝手な事言う奴が居たって気にする事ないんだよ。ユキちゃんは自分らしく堂々としてていいんだし、言いたい事言っていいんだよ」
…と、ちょっと怖そうな見た目からは意外なくらいに優しい声と口調でそんな事を言うものだから。
私はちょっと驚いてました。
その先輩の意図は分からないけれど、
私の個人的な背景なんてほぼ知らないであろうその人がまるで私の事情を知った上で、何か大切な事を言ってくれているような気がしたので。

そう、確かにその頃の私は周りの視線や言葉を常に気にしていて、
本心ではそれってどうなの?…とモヤッとしても、それを言わずに人に合わせてるところがありました。

_いやだって、身内に機嫌を損ねると厄介な人が居たら…まあそうなりますよだいたい(´∀`;)_。

それでも、外面だけ見て判断される事が多い私の内面に触れる人って、それまであまり居なくて。

けれどその頃は…

誰かに解って欲しいけれど、いざ誰かに自分の内面を見透かされていると思うと、

それがたまらなく怖かったんですよね、なんか。

自分の本心を隠す事で自分を守ってきたのに、
「お前の正体は知ってるぜ」
…って告げられてるみたいで、それが私にはたまらなかったんですよ。

この時の先輩の言葉に嫌悪感を感じなくて済んだのは、
おそらく(意図は汲めなくとも)その声に害意や押し付けの気持ちを全く感じず、
漠然と“優しさ”みたいなものを感じ取ったからなのかなと思います。

そして、私から何かを感じ取ったり察したりすることがあっても、それを暴き出そうみたいな意図を感じなかったからかなと。

…この、『暴かれる感』が、私は本当に嫌いというか不快の極みというものでして。
異性として私に好意を寄せて来た過去の男性で何人かそういうのが居たんですけど、
「お前の心は俺が暴いてやるぜ!」みたいなの(苦笑)。
イヤ、マジでやめてくれと( ̄∀ ̄;)。
そもそも私の事を好きだとか言うくせに、なんで私の心に土足で上がり込もうとするんだてめーは(; ̄Д ̄)⁈マジで引くわー…って思っちゃうんですよねー。
本当にその辺ちょっと未だに理解出来なくて。
(そもそもこんな奴好きになれないw)

私はもう誰にも支配されたくないんですよ。まあ働き方については非雇用者の方がラクだと思ってますけど(笑)。

…多分あの頃の私は、無意識にかなり分厚くておーーきな壁を作ってたんですよね。いつもずっとニコニコヘラヘラしながら。
お陰で大抵の後輩には“穏やかで優しい先輩”と思われていたようですけれど。

そりゃ自分だけはいつまで経っても本心を見せようとせずに人付き合いしていこうとしてるんだから、まあ大抵の人は遅かれ早かれ違和感に気付きますよね。
(それで居て選ぶ曲がどれもちょっとダークな病み系とか感情吐露系ときてるし)

そんな後輩の中でも、付き合いが長くて聡い子が一人、私が引退する日に話した事で印象に残る事を言ってました。

「あなたはとても強いひとです。いつも周りの人を思い遣って、人を傷付けないように、たとえ自分が辛い時でも笑っているような、本当に強くて尊敬出来る人です。
けれど…
ほんとうに辛い時にまで、無理して笑わなくても良いんですよ。
たまには側にいる誰かに頼ったり、甘えたり、弱音や愚痴を吐いたって構わないんです。その位別に良いんですよ。
…だから、これからはもう少し肩の力を抜いてください…」

…当時言われた時の感想としては、年下の男の子にこんな事言われる自分って恥ずかしいな…だったんですけど(←すごく自己評価が低いw)。

異性としてどう思ってたかとかは今となっては知りようもないしどうでも良い問題なんですけど(笑)、

少なくとも、私という存在を本気で気にかける人は少なくとも居たんだな…と思います。

他にもピンチを救ってくれた人なんかも居ましたしね。

変に異性として言い寄られたりするよりかは(笑)、綺麗な印象で私の心の片隅には残ってます。

まあ、そんな人たちとその後何の関係どころか交流も結ばなかった辺りが私らしいと言えば私らしいんですけど(笑)。
(特に後輩はあまりに私を綺麗に解釈し過ぎてくれちゃって、どうにも……深く関わると幻滅されそうだしw)

今でもやっぱり、自分のペースや距離感を無視して踏み込まれる事は好きじゃないし、
人として常識の範囲内で周りの人を思い遣る気持ちは大事だとは思ってますけど(自分が踏み込まれたくないからっていうのもあるけど)、
昔ほど大きくて分厚い壁で武装はしてない…と思うんですけどね〜。
まあ、あの頃より歳をとった分、どっかしら良くなった面もそれなりにはあると思うし、
ないとやってられないけれど(笑)。

昔よりは…人が自分の事であーだこーだ言ってたって気にならなくなったし、
誰かの顔色を伺って嫌われないように、不快にさせないように…とか思わなくなったし(笑)。

誰かの理想通りの人間になんてなれないんだよ!残念ながらこれが私なんだよ!こんな私を嫌いたきゃ勝手に嫌えばいい。そんなのあんたの勝手だよ。
…って開き直れるようになったのは一番変わった面かもしれないですね。
(それでもやっぱり好きな人には出来るだけ良い人間には見られたい気持ちはありますけど)

未だに『難しい』の意味するものが何なのかはちょっと分からないですけどね〜。
何か知らんけど、そんな難しいなら無理して解ろうとかしてくれなくて良いよ(о´∀`о)、って思うし(笑)。

別に、今も昔も“世界を救う愛は存在するのか”とか壮大な事を考えたり、思ったりしてる訳では(そりゃたまーに真面目な事を考える時くらいはありますけど〜)ないんですけどねー。

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