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Mパターン研究所の「オーバーチェスターコート」を作りました

私の2024年を一言でまとめると「停滞」。家族のことに時間を取られ、まあまあメンタルも削られ、特に仕事では思うような結果が残せなかった1年でした。もちろんnoteも1記事も書けず…ですが、相変わらず細々と洋裁は続けています。

諸々滞りっぱなしの2024年でしたが、唯一「やり切ったぞ!」と思えたのが初のコート作り。洋裁を始めて十数年、ずっとずっと憧れだったコート作りに、初めて着手できたのです!!

40代前半、いよいよ人生も後半戦となり、日々悔いのないように生きたいと願いつつ、やるべきことは山積み。毎年「今年こそは…!」と意気込むも、コートのパターン本を買っただけ、コート用の生地を買っただけ、資材を買っただけ、という年が何年も続きました。

しかし、「時間はない。けど無理矢理作る。意地でもコートを完成させてみせる!」とついに決意。心に決めていたパターンをポチり、生地を探しにいざ日暮里へ。

そして取り掛かったのですが、思うよりずっとずっと早く(1週間ぐらいで)完成しました。もう作っている間は幸せ過ぎてトランス状態。本当に長年の夢だったので、異様なテンションで縫いあげました。

そんなこんなで、今回は初のコート作りの話をしたいと思います。

生地:
表地→グレー×ミントグリーンの薄手ツイード ウール100%(トマトセレクト館)
裏地→ティールグリーンのキュプラ(長戸商店)、袖部分→ストライプ柄のキュプラ(トマト)
パターン:Mパターン研究所「オーバーチェスターコート」
ボタン:熊谷ボタン

パターンは数年前からインスタでどタイプ!と目をハートにしていたMPLのオーバーチェスターコートです。このたっぷりとした見頃や襟の形、ボタンの位置、何もかもが好みで、初めて作るなら絶対このパターンと決めていました。

迷ったのはサイズ。ご存じのとおり、サンプラ版ではないMPLさん本体は、サイズ展開がかなり豊富。メールでサイズを聞けば、アドバイスをしていただけるのですが、そのためには採寸をしなければならず、そんなのは誰にも頼めないわけです。数年間、注文を躊躇していたのはこのためです。ですが、もう諦めて自分で採寸しました 笑

158cmの洋梨体型→いただいたアドバイスは3か4ということでした(一応4がMサイズ相当)この「3か4か問題」で数日迷うことに…。しかし最終的に4をチョイスし、大正解でした。ほんの少し大きめに着たいと思っていたのですが、バッチリ好みのサイズ感です。

生地は以前、訳も分からず買ったコート生地が厚過ぎて、手持ちの家庭用ミシンでは扱えなかった、という大失態を犯しているので、慎重に選びました。どちらかというとコートよりジャケットに適していそうな、薄手のツイードに決定。そして、裏地とボタンの色を合わせてティールグリーンに。(この資材の選びの時間も最高に楽しかったー)

ボタンはドイツだったかイタリアだったかうろ覚えなのですが、ヨーロッパ製で、グラデーションになっているのがすごく素敵。こういう色味が大好物なので、見つけて即決でした。

MPLさんの指示書は最初そのページ数に驚愕したのですが、本当に丁寧に説明がなされていて感動!洋裁愛を随所に感じられる内容で、実際に作り始めてみると、それほど膨大だとは思いませんでした。作業はサクサク進み、最後はなんだか作り終えてしまうのが惜しくて、ボタンつけの作業を残して、しばし眺めていたほど。作っている間は本当に幸せな時間でした。

しかし、全て順調にいったと見せかけて、ちょこちょこやらかしてはいます。後ろ見頃を生地の方向(毛の向き)と逆に裁断してしまったり、裏地のどんでん返しに失敗したり(おそらく裏地の裁断ミス。裏地の裾は結局、手縫いでまつりました)でも、そんな失敗もどうでも良くなるぐらい愛おしい1着に仕上がりました。

完成したのが、もうすぐ冬本番という時期だったので、まだ着て出かけたのは数回なのですが、色味的に春先にもピッタリだと思うので、2月の暖かな日にまた着られるかな。とにかく、こんなお気に入りのコートが自分で作れるようになったことが感無量で。独学で洋裁を始めたばかりのころは、こんな日が来るなんで思わなかったなー。細々とでも、続けてきて良かったと心の底から思いました。

そしてこのコートを作って勢いに乗った私は、実は2着目の生地も仕込んであるのですが、こちらはまだ手付かずの状態です。この冬中に完成するかは、かなり危ういところ…

ともあれ、久々にnoteが更新できて、今日は満足です。ゆっくりペースで、また綴っていきたいと思います。

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