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2024ジャパンカップ反省会

ジャパンカップが終わってからやや期間が空いてしまいましたが振り返ります。長時間オカルトっぽい情報収集に心血を注いだ結果、余計な点数を増やし何も実になりませんでした。前回の展望記事に沿って反省していきます。

「断然実績のある1枠」について

過去10年で1着-2着-3着-馬券圏外の結果が5-4-1-7頭となり、断然の実績がある1枠ですが、これは5番人気以内の馬の成績が圧倒しており6番人気以下だった場合は0-0-0-6頭と馬券圏外に沈むことを書いていました。
と言いながらもゴリアットは切りきれずに馬券の3着紐あたりに潜ませる形になりました。

「人気から見える傾向について」

5番人気以内の馬の成績が良く、基本的に6番人気以降の馬は要らないことを記載していました。特に2番人気になった3歳牝馬はウオッカとハープスターとリバティアイランドの3例があり、うち2例が馬券圏外になっていることを取り上げていました。
チェルヴィニアについては、そういった過去の例を除いても馬券に入れることを考えていなかったのでもともと切るつもりでいたのですが、別の項目で確認したことで切るに切れなくなりました。
過去10年実績では6番人気や7番人気の馬でも3着ならありそうで、特に切る材料が無かったドゥレッツァは買い目入れることにしました。

「同枠に5番人気以内の馬が2頭入った場合」について

これは3枠に入った2頭、ドウデュースとジャスティンパレスの2頭が5番人気以内になることが確定的であり、この2頭軸で勝負する自分に自信をつけさせたいがために調べた項目でした。
これがそもそもやらなくて良かったことだったなぁ、と最大の反省点です。

同枠に5番人気以内の馬が2頭同居してかつその内の1頭が1番人気だった場合、過去例から7例中4例がワンツーフィニッシュになる、というところだけで調べるのをやめていたら被害に合わないというか普通にドウデュースを1着となる馬券とこの2頭の2頭軸三連複が余計になる程度で済んでいた気がします。

「人気と枠を頼りに買い目を考えてみる」について

同枠に5番人気以内の馬が2頭同居してかつその1頭が1番人気だった場合の7例中3例の方を深堀りしたところ、3例のうち2例に2番人気の3歳牝馬がいたということに気づいてしまいました。ドウデュースが3着になれば配当は大きくなるため欲をかいてしまったのが間違いでした。
「2007年のウオッカ、2014年のハープスターともに馬券圏外」まで見れば良かったのですがこの2年とも同枠に5番人気以内の馬が2頭同居しており、しかもその内1頭が1番人気と今年と同じ状況でした。
ドウデュースを3着または3着から外す買い目を増やしてしまいました。

また2番人気の3歳牝馬の着順の1つ前に1番人気の馬が来ている、という事にも気付いてしまったせいでドウデュース1着とチェルヴィニア2着の買い目も増加させる有様で結果を見た後では目も当てられないです。

ドウデュースの強さ

天皇賞が終わった時点でジャパンカップを勝つことは間違いないと思ったのならそれを信じ切れば良かったのですが、いつも通り欲をかいて無駄に買い目を増やし取れるはずの馬券を取り逃しました。シンエンペラーは切っていたので三連系は駄目でしたが、馬単は取れたと思います。

当日芝2000mの2歳未勝利戦の1000m通過が1:02.7もかなり遅いですが、芝2400mとの距離の違いを考慮してもクラスの違いから1000mの通過1:02.2はかなり遅いです。武騎手のジョッキーカメラでも未勝利戦みたいなペースだったことをコメントしています。

天皇賞の1000mの通過は59.9秒でしたがこれもスローペース判定であり、それよりも遅いペースではドウデュースはかなり行きたがり武騎手は腰を浮かせるほど手綱を引いています。ドゥレッツァがロスを承知で向こう正面でペースを上げ先頭に立ちますが1600mの通過タイムは1:39.6です。ヴェラアズールが勝利した2022年のジャパンカップもスローペースでしたが、1600mの通過は1:37.8であり、今年のジャパンカップのペースの遅さは異例とも言えます。

武騎手のジョッキーカメラで「半マイルどれくらいの脚使ったんだろう」とコメントがありました。上がり3Fのタイムは32.7秒で公式発表されていますが、4Fのタイムは見つかりませんでした。

残り約800m - 時速60km
残り約650m地点 - ほぼ時速60km
残り約600m地点 - ほぼ時速62km

便利なものでジョッキーカメラには残りの距離と走行速度が掲載されています。タイムもあるともっといいんですけど。
これを見ると武騎手は残り800mから一気に速度を上げたのではなく、ジワッと速度を上げています。残り650m辺りで次のギアに入れたかの様に少し速度を上げます。この50mほどの長さは時速62kmぐらいの速度で通過しています。
時速60kmで200mを走るとちょうど12秒ですが、残り650mからそれより速度を上げていますので12秒を切るタイムになるはずです。計算されるラップタイムは11.9秒と推定されます。

レースの1600mから1800mの区間のラップタイムは12.5秒です。計算すると時速57.6kmで走っていることになります。ドウデュースが12番手の位置から動いていく中、他の馬たちはほぼ動きを見せていません。11.9秒でも他の馬よりは明らかに脚を遣い、しかもコーナーで馬群の大外を回る不利も意にも介さず武騎手は勝負に出ました。

残り約400m - 時速69.1km
残り約300m - 時速67.3km
残り約200m - 時速66.6km

1800mから2000m区間で一気に時速69kmまで加速したドウデュースが3番手まで順位を押し上げます。さすがに2000mを過ぎた辺りから減速していくのですが、粘るドゥレッツァとシンエペラーの追撃を押さえ込む形で勝ち切りました。

ドウデュースは残り200mで先頭にいるので、レースの最後1F11.1秒はドウデュースのタイムです。上がり3F32.7秒から11.1秒を引くと21.6秒です。1800mから2200mの区間を10.8秒平均で駆け抜けています。

このジャパンカップは7着のスターズオンアースを除き2着以下11着までの馬は上がり3F33.5秒以下のタイムで走っています。これももちろん遅くはないです。同じ区間を22.1から22.2秒の脚を使ってもなお突き抜けたドウデュースの末脚が異常なだけです。

昨年の有馬記念で残り700mから動いてもったから、という発言もあるところから、残り800mから自ら動いたのはギャンブル要素はあったがその勝算は高いと判断したものだったはずです。上がり4Fは推定ですが44.6秒で平均は11.15秒。他馬を圧倒し天皇賞から連勝を果たし秋古馬三冠に王手をかけました。

2着以下の馬について

ドゥレッツァのビュイック騎手、シンエンペラーの坂井騎手、スターズオンアースの川田騎手あたりは対ドウデュースに対して勝ちに行く競馬をしていると思います。

道中途中で動き1コーナー6番手から向こう正面で先頭立ったドゥレッツァは菊花賞でも見せたように操縦性の高さとスタミナの豊富さを感じます。道中あれだけ動くと基本的に最後に使える脚を無くすものですが、上がり3Fは33.4秒でこれはチェルヴィニアと同タイムでした。

スタートから先頭でレースを進めたシンエンペラーはドゥレッツァに交わされても抵抗はせず、最後の直線では2番目に早い33.1秒の脚でドゥレッツァと2着同着まで持ってきました。

4番手にいたチェルヴィニアも含め前目に位置した馬がそのまま掲示板に載った形なので、天皇賞と同じ展開が繰り返される結果でした。残念だったのはチェルヴィニアでドウデュースと4kg差もある軽ハンデを活かすなら、早め先頭に立ち前で粘り込むようなレースをすればもっと戦えた様に見えました。

残り600mからアクションしても弾ける算段はあったのかもしれませんが現実はそうなりませんでした。エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップともに冴えが見られなかったルメール騎手はジャパンカップでも冴えずレガレイラとブレイディヴェーグとチェルヴィニアの使い分けは実りの薄い結果となりました。

まとめ

ドウデュースが天皇賞に続き展開を利して他の馬を叩き潰す結果になりました。しかし、これだけスローペースをあれだけ後ろからレースを進めれば、ジャスティンパレスの様に4着5着にこれれば良い方なのですが、勝ちきれる能力のあるドウデュースがやはり異常です。

有馬記念がラストランとなるドウデュースが秋古馬三冠と有馬記念連覇なるか、が当然話題の中心になりますが昨年の走りを見ても中山の馬場の方が府中よりも向いているのは明らかです。

懲りずにオカルト的に考えて、ドウデュースが似ていると言われるスペシャルウィークだとすれば、有馬記念で彼に勝った馬は同世代の朝日杯を制したグラスワンダーなのですが、ドウデュースの世代の朝日杯勝ち馬はドウデュースです。スペシャルウィークとグラスワンダーを兼ねるドウデュースが結局勝ちそうです。

ある程度ペースが早くならないと、ドウデュースの独壇場がまた繰り返されるだけでしょう。メンバーは揃いそうです。他陣営の動きがどうなるか、早いペースで逃げる馬が出てくるのか、そこが有馬記念の注目するポイントになると思います。



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