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現在は専ら白黒フィルムを用いて写真を撮影している私ですが、約15年前に写真を撮り始めた頃はその殆どをカラーフィルムで撮影していました。当時一番のお気に入りだったのはPRO400Hというフィルム。もう何年も前に製造中止になってしまったフィルムですが、実はまだ手元に少し残っています。製造中止が決まった時にまとめ買いして大切に大切に使っていたのですが、最近期限が切れて1年経過したことに気づいたので、劣化してしまう前に使い切ってしまうことにしました。早速、先週のコーブルク(Cobur
私が住んでいる地域はドイツで最も温暖だと言われています。近年の温暖化と相まって12月に気温が氷点下まで下がることは殆どないはずでした。ところが、今年は11月から寒いのなんのって。最高気温一桁どころか真冬日一直線。先週日曜日の最高気温は1℃でした。私は夏より冬のほうが圧倒的に好き、特にドイツの12月は1年で最も好きな月で毎年心待ちにしているのですが、こうなってくるとちょっと全く違うことを考えてみたくなります。…というわけで、「来年8月はどこへ行こうかな」と考え始めました。 去
昨日、近所を散歩した時にフィルム1本Rolleiflexで撮りました。 撮っている時は意識していなかったのですが、1本のフィルム12コマのうち、実に11コマに夫が写っていました(顔がはっきり写っているものはここへの投稿を見送りました)。その写真をPCの画面で見直しながら、ふと私は子供の頃家に何冊もあったアルバムのことを思い出しました。家族で旅行に行った時、入学式、卒業式…、そんな何か特別なことがあった時ばかりでなく、新しい洋服を下ろした時とか、友達が遊びに来た時とか、日常の
ドイツ語の発音はそれほど難しくない。基本的に書いてある文字をローマ字読みすれば良い。 一体いつどこで目にしたのか、ドイツに来てドイツ語を勉強し始めた頃、既に私の頭の中にはそんな文章が刷り込まれていました。英語との付き合いは長いのに、未だにその発音に自信がない私。「ドイツ語の発音は簡単だから」と、最初から完全に甘く考えて勉強し始めたのでしたが、まもなく泣きを見ることになります。 ドイツ長期滞在許可を得るために、私は短期間のうちに一定のレベルのドイツ語を習得しなければなりません
母がヨーロッパの文学や音楽に強い関心を寄せていたせいか、ヨーロッパは幼い頃から私の身近にありました。大学での専攻は比較政治で、主にヨーロッパの政治・歴史・思想について勉強していました。30代を過ぎたころから、ヨーロッパには度々旅行していました。そのせいか、私はドイツに移住した後も、ドイツという国の文化や習慣などに対し、コペルニクス的転回を強いられるようなカルチャーショックなるものを受けたことはありません。確かに「日本にいる時のようには物事が運ばないのだ」と思うことはあっても、
1月初め、突然首が痛くなりました。 最初は、単なる「寝違え」だと思っていたのですが、その後1ヶ月を経て良くなるどころかジワジワとひどくなるばかり。ついに昨日は全く下を向くことができなくなり、痛み止めを飲んでも効き目がないことから、医者に行くことにしました。ドイツの医者は日本の歯医者のようにどこも完全予約制なのですが、幸いいつもお世話になっている家庭医は予約なしに受診できる時間帯を設けているので、その時間に行くことにしました。待つこと2時間、ようやく受診できました。予想したと
成人してから予防接種を受けたことがありますか。 私は大学入学以降予防接種を受けたことが一回もありません。もしかしたら、インフルエンザの予防接種に至るまで、義務教育終了後から一切受けていないかもしれません。そもそもいつ最後に予防接種を受けたか記憶にないのです。それでも中学以来インフルエンザに罹患することは一度もなく、いつも「だいたい、インフルエンザの予防接種なんて、宝くじみたいなもんでしょ。たまたま当たれば効くけれど、外れれば注射打たれ損」と大口を叩いていました。ですから、ド
ドイツ語に「trübe」という語があります。 ハイネがその詩集「Deutschland. Wintermärchen」の冒頭で、このtrübeという語を用いていますが、それにどなたかが「曇った」という訳語を充てていました。辞書を引けば「濁った、くすんだ」などと並び「曇った」と書かれていますから間違いではないのですが、そこから東京あたりの「曇り」を思い浮かべてしまうと、まるで話が違ってきます。 ドイツの人々が天気を「trübe」と形容する時、高層霧(Hochnebel)が一
私の髪をいつも切ってくれる美容師さんは日本人です。子供の頃からドイツに住んでいるので、ドイツ語はペラペラ。両親が日本人なので日本語もペラペラ。羨ましいかぎりです。いつも髪を切ってもらう間、彼女と思いっきり日本語で話すことが楽しみの一つにもなっているのですが、そんな彼女が先日こんなことを言っていました。 「日本に行って電車に乗ったりすると、私、なんだか緊張しちゃうんですよね」 え。それどういうことですか。そう訊ねると、彼女は引き続きこんなことを言いました。 「電車の中で隣
国際文通クラブ 私が中学生の頃、課外活動は2種類ありました。すなわち、授業時間内に組み込まれている「クラブ」と、主に放課後活動する「部活動」です。部活動は原則3年間継続で任意参加。私はテニス部に所属しました。一方、「クラブ」のほうは必修で毎年4月に選択します。継続して同じクラブに参加しても良いし、毎年異なるクラブを選んでもかまいません。それぞれの生徒は自分が参加したいクラブを選び、学年横断的に集まって1コマともに活動するのです。私はある初年度リコーダークラブを選び、残りの2
ドイツのパンというと、私の頭に真っ先に思い浮かぶのが黒パンです。様々な種類の麦の粉の配分を変えたり精製の度合いを変えたりして焼かれるパンは、実に色合いが豊かで見ていてあきません。味も食感もそれぞれ微妙に異なります。概して、私はドイツのパンは非常に美味しいと思うのですが、それでも一つ、移住当初は納得がいかなかったパンがありました。それはタイトルにもある通り、「クロワッサン」と名付けられたパン。以下は、そのドイツのクロワッサンについて、2020年4月にブログに書いた記事です。
今日はチュービンゲン(Tübingen)の写真を投稿します。仕事がある夫をシュトゥットガルト(Stuttgart)に残し、10年前の夏、一人で出かけた街です。写真はで全てRolleiflex 2.8FとPRO400Hで撮影しました。 チュービンゲンには1477年に創設された古い大学があり、その昔、私の古い友人がこの大学に留学していました。 「チュービンゲンってどんなところ?」 「すごい田舎だよ。けっこう方言がきつくて、大変だった」 かつてそんな言葉を交わしたことを、シュトゥ
ウィーンのCafé SperlにはHausordnungなるものがあります。Hausordnungという単語は「施設利用規則」とでも訳せば良いでしょうか。旅行前、「ウィーンでは久しぶりにCafé Sperlへ行こう」と話している時に、夫がCafé SperlのHPでこのHausordnungを見つけました。 「Café Sperlでは昼の12時以降、座席でのラップトップ使用は禁止なんだって!」 その後、私たちは滞在期間中、毎日Café Sperlで昼食を食べることになるので