Schattered自主企画「Down to Scenes」バンド紹介第5回: Fall of Tears
こんにちは。
Schatteredベース・ボーカルじゅんやです。
自主企画「Down to Scenes」もいよいよ前日に迫ってまいりました。
前々から企画を進めていて、楽しみでもあり不安でもあり…といった日々が続いていましたが、前日を迎えた今、思った以上にあっという間に時が過ぎたと感じています。
間違いなく素晴らしい日になると思いますので、当日みなさんとお会いできることを楽しみにしております。
さて、それに伴い更新してきた出演バンド紹介も、本日で最後となります。
最後に紹介するのは Fall of Tearsです。
Fall of Tearsは、東京都を中心に活動する叙情派ハードコア/ポエトリーリーディングバンド。
あえてジャンル名で形容するならそのようになりますが、今や長くの活動期間、数々のリリースを経て、既存ジャンルに各メンバーのルーツが溶け込んで、非常に独創的なサウンドとなっていることは、シーンの中でもよく知られています。
FoTにおけるほぼ全ての作曲を担うhiiro君の(FoT楽曲内に特に顕著にみられる)ルーツとして、toeやenvy、アンビエントやエレクトロニカが挙げられると思います。
これらのルーツの高度な融合が現在のFoTサウンドを作り上げており、
例えば(リスナー層は近いにしろ)前者2バンドの要素を叙情派ハードコアと合わせて真っ向から楽曲に落とし込み、モノとしているアーティストは稀有なのではないでしょうか。
2019年リリースの「Dead Flower」はその過渡期にある曲のひとつです。
Fall of Tears - "Dead Flower" | Official Lyric Video
クリーンギターのアルペジオにニュースクールハードコアのサウンドを融合させるのはこれまでの叙情派ハードコアでも多く採られてきた手法です。
そうしたバンドの大半は「ハードコア」要素の配分を多く残して発展していくことが多いですが(初期のFoTもまた、ハードコア要素の強い叙情派ハードコアでした)、
FoTはその進化の過程において、
ポストロックやアンビエントミュージック、その他メンバーのルーツである多くのカルチャーに内包された澄んだ世界観を取り入れることに注目し、FoTの中に光る、叙情的で繊細な部分を拡大することに焦点を絞っていきました。
その後リリースした「Cherry blossoms」や「amnesia」、「Tragedy」では繊細な女性ボーカルを客演に迎え、いわゆる叙情派ハードコアサウンドとは趣を異にする(尚且つ現在まで一貫してハードコアが根幹にある)世界観を提示します。
Fall of Tears - "Cherry blossoms"(feat. miraco from 揺らぎ) | Official Music Video
Fall of Tears - "tragedy" (feat. usako) | Official Music Video
以降の音源リリースイベントでも、音源での客演アーティストをはじめとして、ジャンルの枠に囚われない様々なアーティストをオファーしています。
そして2022年にリリースされたEP「Never forget, Never regret.」の表題曲「Jasmine」は、世界的に絶大な人気を誇るシンガーソングライター/ポエトリーラッパー/トラックメイカーの春ねむり氏を制作・客演に迎えた、今までの彼らの道のりにおけるひとつの集大成といえるでしょう。
Fall of Tears - "Jasmine" (feat. 春ねむり) | Official Music Video
そんな彼らですが、今回の「Down to Scenes」出演をもって、ライブ活動をしばらく休止します。
といっても休止するのはライブ活動で、ここからは長期のフルアルバム制作期間に入るようです。
昨年にもシングル「After Story/Lapis Lazuli」をリリースしましたが、ここから水面下でさらに制作が行われるようです。
フルアルバム制作のほか、今後はトリプルギター体制も計画しているとのことで、今後さらに世界観が拡大することも見込まれます。
つまり、今回「Down to Scenes」はFoT現体制最後のライブ。
(少し話が逸れますが、彼らが活動休止するという話を数ヶ月前にメンバーから聞き、それを知ってすぐに今回のオファーをさせて頂いたという背景があります。リスナーとしても何年も前から聴いており、個人としても交流のある彼らと、こうしたタイミングで共演できるのは非常に光栄です)
それに加えて明日は、キーボーディストのマツモトシオリ氏をサポートに迎えた特別体制での演奏です。
行かない手はないでしょう。
独創的な音楽性ですが、だからこそ、今回の「Down to Scenes」にも高い親和性をもたらすのではないか、と筆者は前々から構想していました。
彼らFoT、そしてもちろん我々Schatteredを含めた全演者の織りなす「Down to Scenes」、必ず見逃さないよう、お願いいたします。
それでは明日、吉祥寺WARPでお会いしましょう。
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