内浦・内海学区 地域説明会 議事録 【質疑応答】

2020年2月27日(木) 19時30分~22時                  うつみ市民交流センター 多目的ホール 

Ⅰ.市教委は、内海の総意は再編に合意というが…

市教委がいう「千年に新たな学校をつくる」は、内海町の総意ではない(住民、統合反対)

住民:内海町で学校再編問題が2014年に出た。人口も減ってくるし学校がなくなってはますます厳しくなる。何とかしなければという思いから、内海町教育環境整備推進協議会を設立してこの問題に取り組んできた。
 2014年当初、『内海町子育て教育環境整備に関する要望書』を教育長と市長宛てに提出した。これについては一切回答をもらえなかった。
 2015年に福山市が学校配置の適正化計画による方針についていろいろと説明があった。いろいろと経緯はあるが最終的には昨年度も要望書(第2回目)を提出し、これについては回答を得た。
 アンケートについても先ほど教育長から説明があったが、教育委員会が行ったアンケートについては教育長との面談が1~2割程度と人数が少なかったとのことだった。
 また私が聞いた話ではアンケートの回収率が4割弱で、その内容については回収した中で再編反対が5割弱だったと。
 2018年11月に内海町の保護者の皆さんが41世帯へ実施した保護者アンケート(回収率:約66%)では、内海町への学校の期待度[既存校の維持]が9割弱、一貫校への期待[統合への期待]が49%という結果が出た。
 どこに内海町の保護者住民の総意があるかという見極めが、教育委員会の方で十分に出来ていないのではないかと私は思っている。
 再編問題については基本的に内海町の総意を前提として進めるという、これは当初から言われてきたことなので、それをきっちり守って、内海町の住民また保護者の総意はどこにあるか(見極めてほしい)。
 教育委員会が出されたアンケートは非常に数が少ないので、とても総意とは言い難い。
もう少し丁寧にこの問題について進めていくべきだと思う。
 どうしても再編問題を進めたいのであれば、まず沼隈町で再編合意の地域を中心にしてから内海町に一貫校として教育環境を残してもらうようお願いしたい[旧沼隈町の方で統合し、旧内海町には別に一貫校を設置すればよいという意味]。 ≪拍手≫

住民:先ほど反対の署名を出した(人の)パーセンテージ(を考えると:注、保護者世帯の8割が統廃合反対)、教育委員会の方はいかにも賛成を強調しすぎだと思う。
 小学校にしてもあれだけの高い割合の人が反対した署名を出したのに、“賛成の方がこれだけいますよ”という言い方はおかしいと思う。
 それから、この小中一貫校を始めたときに教育委員会は「小中一貫校は国から2分の1の補助が出る」と言われた。それが何年経ってここまで来ても変わらないと思う。「子どものため」といわれるが、自分たちの予算の都合で学校を造ろうとしていることに一番腹が立つ。 ≪拍手≫ 
 言っていることをちゃんと福山市は守ってください。
 小規模学校にも教職員と児童生徒の人間的ふれあいや教育的な利点があるから無理な統廃合は行うべきではない。
具体的な統廃合は行うべきではないという内容が確認されたと明記してある。
 私たちは昨年、文科省に行って内海の実情をしっかり聞いてもらい、「こうした学校は残すべきだ」「住民の合意のない学校は造ってはいけない」と言ってもらった。 ≪拍手≫ 
 福山市はその返事をもらっていると思う。それでもここへ来てそういう言い方をされるのは心外だ。また後で発言する。

住民:基本的に私もお二人と同じ考えで、先ほど(住民が)言われたような方向で検討してもらいたい。
 先ほど(市教委は)学校再編成に関する説明の時に数字を挙げ、3分の2くらいが“やむを得ない”というような意見だと言ったが、私の読みではまだ3分の1、“残してくれ”という人が残っているということだ。[アンケート、署名を見るとさらに高率になる。]
 教育長をはじめ教育委員会が今まで「丁寧に住民の意見を聞かせてください」と言いながら、どういうことをやってきたか。
 まず新聞発表をした。それから事前に既定路線であるかのように千年小学校[中学校の誤り]周辺で用地買収をしている。そういう話を聞くと、実際に子どもを抱えて不安を抱えている保護者は、条件闘争のように“こうしてくれるなら仕方がない”という意見になることもある。それは教育委員会の世論形成がある程度、功を奏したということかもしれない。
 しかしまだ3分の1は“やっぱり残してくれ”という意見がある。こういう状況を教育長はどう思っているのか。
 また、あなたはどこの小中学校を出られたか知らないが、地域住民3分の1が反対という状況になってもまだ、自分が生まれ育って学んだ小中学校を潰すと言えるのか。 ≪拍手≫ 
 それから話のついでに。私たちは日常的に“自分が日本人だ”と意識しながら生活していない。だがこの度の(コロナ)ウイルスの騒動で「日本の対応が悪い」と西洋の方から批判されている。そういうときに、どういう気持ちが起こる?教育長も辛いだろう?日本が批判されるということは。そこは国を愛する気持ちがみんなにあるから。教育基本法に盛り込むなどしているだろう、“国を愛する気持ち”。その国を愛する気持ちはどこから育つのか?
別の住民:地域ですよ。郷土愛ですよ。
発言中の住民:郷土愛でしょうが。それが引いては日本を愛する日本が誇れる国になってほしいという気持ちにつながるのだろう。 ≪「そうだ」の声、拍手≫ 
 そしてその郷土愛はどこから生まれる?自分の生まれ育った住む町の、父祖の地を大切に思うのが郷土愛だろう。それはどこから生まれる?自分が育った地域・社会の中で育つ。そして自分が小中学校で地域の人に見守られながら学んだ、その地元の教育環境の中で育って生まれてくるものではないのか。その辺りをどう考えるのか聞きたい。

教育長:まず私の学校が再編の対象に――半分なっているが――なったとしても当然それは仕方がないという。子どもたちのためにする必要があると思う。“他所だから”やっているつもりは全くない。

住民:嘘を言うな。

この会は反対の声を聞く会ではない(教育長)

教育長:嘘は言っていない。子どもがこれだけ少なくなっている状況だからこそ、これ以上このままに出来ないという思いだ。
 それからもう一つ、今日はこのような会にするつもりはなかった。全体で集まると反対の人は発言できるが賛成の声は上げられない。昨年(2019年)5月の説明会以降も、賛成と思っていても言えないとの声をかなり聞いた。先ほども言ったように個別の面談をさせてもらっている。アンケートも・・・で返してもらうようにしていても、アンケートを出すなという指示が出たり、あるいは私(教育長)の面談へ行くなと言われたり。面談へ行ったことが分かったら…ということを皆さん言われた。そのような状況の中で、

住民:誰が言ったのか。

子どものため、地域のためと考えている人の声が出てこない(教育長)

教育長:この場で誰が言ったか言えないから皆さんしているのではないか。だから私(教育長)が悪い、教育委員会がとんでもないということにしてください。
 ここで皆さんが賛成/反対とか誰が言ったとかの会にしていては、本当に子どものためや地域のためにと考えている方々の声は一つも出せない。それだけしんどいものをもってここへおられる。だから今日も来たくないと思って、来ていない方もおられる。

住民:・・・

教育長:そこは聞けない。この間、ずっと「言えない」という思いは沢山聞いた。

住民:ごく一部だ。

内海町では賛成の人は意見を言えない(教育長)

教育長:いえ、ごく一部ではない。ここで賛成だと立って言ってもらう。その間、友達の子ども同士のことや仕事の関係などをとても気にされながらやられている。そんな人間関係も言えない、それだけ気を遣われている。
 それぞれにお世話になったという気持ちもあるから、この部分で意見は違うが、そうかと言って喧嘩はしたくない。若い人だって年齢が高い人だって。反対の人はどんどん意見を言えるかもしれないが、賛成ながら意見を言えないという思いを持たれている人は沢山おられる。だからそこは、

住民:そういう状況を作っているのはあなたたちだ。

悪いのは教育長・教育委員会で結構。もうたくさん聞いてきた(教育長)

教育長:はい。私たちで結構だ。私たちだからそれも含めてそれをやる。結構だ。悪いのは教育長・教育委員会で結構だから、

住民:そういう問題をここで提起すること自体おかしい。

教育長:そこも含めてやってくださいと言われている。

住民:教育長はそうでない方向へ持っていくな!
住民:意見交換にならない。
住民:分断を持ち込んだのは教育委員会でしょう。
≪「その通り」「そうです」の声、複数≫
住民:そういう言い方をするからいけない。意見交換会をしろ。

教育長:沢山聞いてきた。

住民:そういう事を発言する自体おかしいだろう。
住民:考えているのは、子どものための教育を、

教育長:同じだ。子どものためのことを考えて、

住民:どうなのか、ちゃんと私たちの意見を聞く耳を持ってください。なぜそっちのほうへ行くのか。

教育長:皆さんの声を聞いてきたからだ。
 ≪住民ざわめく≫

住民:何を言っているのか、教育長のくせに。

市教委:すみません、少し落ち着いて話をさせてください。ここで我々と皆様方が言い合いをするような会ではない。
住民:先に教育長が言うからではないか。
住民:ちゃんと聞いてください!
市教委:教育長が言われたのは、ここで声の大きい方が発言されると訊きたいことがあっても訊けない、言いたいことがあっても言えないという方の…
住民:時間が
市教委:少し酌んでほしい。
住民:聞いてください。
市教委:はい。ご意見を賜りますので。

小規模校教育の内容について教育長は知っているか?(住民)

住民:教育長にいくつかお尋ねしたい。簡単な質問なので回答はYes/Noで。教育長は内海小学校の金管バンドの演奏を聞かれたことは?
教育長:聞いたことはありません。
住民:小中学生が大活躍している和太鼓の「響組」というのがあるが、その演奏を聞かれたことは?
教育長:聞いたことがあるかと思う。どこで、というのは少し…。
住民:魚釣りをしたことは?
教育長:ある。
住民:漁船に乗ったことは?
教育長:ある。
住民:魚を捌いたことは?
教育長:捌いたというか小さい魚は…

千年の新学校の建設の予算は?

住民:沼隈町の小中一貫校の建設の予算が下りたのか?予算はもうついているのか、ついていないのか。
教育長:建設予算は…
住民:小中一貫校は2年後には出来ますよね。予算はまだついていないのか?
教育長:まだ開かれていない。
住民:建設会社はもう内定しているのか?
教育長:それは予算が通ってからの話だ。
住民:では、まだないということ?
教育長:今は決まっていない。

住民:最後に、教育長の小中学校での一番の思い出を、これはYes/Noではなく聞かせてください。
教育長:部活動。
住民:何の部活動か。
教育長:バレーボールだ。
住民:ありがとうございました。

統合後は千年にも、常石にもバスは出るのか(住民)

住民:今1歳2ヶ月の息子がいる。教育長への質問もあるが、皆さんにもお願いをしたい。ヤジをやめませんか?建設的な話をしに来ているし、きっと皆さんもそうだと思う。挙手をしてマイクを受け取ってから発言するように冒頭、ルールが提示されたのでそれを守って発言するようにしませんか。ヤジが起こると、この場所にいたくないと強く思ってしまう。皆さんお願いします。 ≪拍手≫  
 質問に移る。千年小学校ともう1つ常石にも学校ができると思うが、まだまだこれからの息子にも選択肢を…要望にもあったが、橋を渡って通学させることになるとしたらやはり不安が残る。
 まだ決まったわけではないが、例えば千年に行く子どもが「千年に行きたい」「常石に行きたい」と言った時にどちらの学校であってもスクールバスを出してもらえると考えていいのだろうか。

市教委:沼隈には千年の義務教育学校と、隣の常石学区にはイエナプラン教育校の整備計画がある。千年の義務教育学校は、内海・内浦・千年・能登原・常石の5学区を対象とする。常石に出来るイエナプラン教育校は福山市の多様な学びの場の一つとして開校しようとしている。イエナプラン教育校は、希望すれば市内どこからでも選択できるという位置づけだ。千年の義務教育学校にはこの内海からスクールバスを出して安全に登下校できるよう、そこは必ず保証する。常石のイエナプラン教育校は今ここで明言できないが、基本的には自分で選んで行く学校なので自力で通ってもらうように考えている。今の発言は一つの意見として聞いておきたい。ありがとうございます。

住民:ありがとうございます。まだ先の選択になるが、内海に歩いていくか、子どもが選べたらいいと思っている。もし常石に行きたいとなった場合、恐らくバスが出ていないのではないかと思う。他の地域なら何かしらのバスを使って通学することが出来るだろうが、内海は(通常の)バスの本数がとても少ない。そのため地域的な問題として、もしかしたらそこがネックとなって“うちの子には通わせられない”と選択肢を一つ削ってしまう可能性があると思う。私も共働きなので、毎日通わせるのは非常に難しいかもしれない。やり方は問わないがそうした点への配慮をしてもらえたら有難いと思う。どうもありがとうございました。

市教委:こちらこそありがとうございました。検討させてもらう。

Ⅱ.地域と学校の関係について

空き家対策=移住の努力で、子ども数の下げ止まりを実現した(住民、統合反対)

住民:皆さんご存じと思うが、福山市には空き家対策という問題意識がない。我々、将来を考える会がボランティアで行っている。少し文書を読む。
2012年より空き家対策で現在37世帯120人、子どもが34人。毎年人口の1%を目標に空き家対策を進めている。
 2015年8月22日付の新聞報道には驚いた。ご存じの通りだが、順調に推移していた空き家対策に対して若い人の世帯申し込みが本当に少なくなってきた(その新聞が影響して)。そしてもう一つは我々の活動をすることによって、一時的に内海中学校が19人という時期があった。その人数を見て、住民連合会だけでは新しい対応が出来ないということで、28人で〔「将来を考える会」を〕立ち上げた。
 ずっと推移してきて、中学校19人に努力して…とにかく意識改革をして頂きながら町内の生徒流出が止まった。そして他の地区から内海町の学校へ来るようにもなった。それもご存じかと思う。内海はいろんな活動をしている。空き家対策をはじめ民泊、婚活、イノシシの防止。我々のできることは地域としてがんばっている。内海のような地区は他所にないと思うが、如何か。 ≪拍手≫
 小さな学校だがしっかり残すと宣言すれば、住民は安心して住むことが出来るから少しずつでも人口は増えてくると思う。これからも空き家対策は続けていく。本当の意味での適正配置が、適正な人口配置でつながる見通しを持つべき段階に来ていると思う。
 もう一つ公正な立場で言うが、学校の統廃合が問題だ。同じ国民なのに自分の町で必要なインフラである学校がなくなるのであれば不公平だ。国民・市民である限り保護されるべきだと私は思う。どうでしょう、賛同なら拍手をお願いしたい。 ≪拍手≫ 
 内海の我々が出来ることはやってきている。努力もしている。今の小学校でも旧校舎を改築したところで野外活動に来てもらっている。協力できることはやっている。

頑張っても人口は減る。小規模校の教育環境では力がつかない(市教委)

市教委:内海の方にお話しをするということで足を運ばせてもらっている。今話されたこと、この内海の活動、素晴らしいと思う。民泊にしても環境対策にしてもいろいろ活動されていて、行政も一緒にやっている取り組みも沢山あるかと思う。その活動は行政としても、これからも一緒に取り組んでいきたいし、皆さんにも引き続きがんばってほしいと心から思っている。
 学校については、やはり子どもが減っている。がんばってもらっているが、福山市も少子化になっていて内海町も子どもが減ってきている状況であり、住民の皆さんが一番実感されているかと思う。

住民:ですからね、

市教委:ただこの内海町に住んでいても、教育環境のよりよいところで学んでほしいと私たちは思っている。

住民:それを選択できるような、内海地区に最低一つでも学校を残してほしいと要望しているではないか。

市教委:お気持ちはよく分かる。出来ることなら残したい。子どもの教育環境、これからの社会のことを思うと力を付けていきたいと思う。そのための学校を造っていきたい。だから皆さんに協力してほしいという思いだ。内海町に住みながら義務教育学校[千年の新学校]に、よりよい教育環境の中で育てていきたいというのが教育委員会の思いだ。

学校がなくなれば地域が廃れる(住民、統合反対)

住民:他の地区で学校がなくなって、どれだけ寂しくなったか。つまらない村になったか。知っておられるだろう。それを内海町にさせるつもりか。

学校がなくなっても頑張っている地域はある(市教委)

市教委:全国で本当に子どもの数が減っていることから学校の再編が進んでいる。いま言われたように、いろんな地域がある。学校がなくなって確かに寂れたといわれるところもあるが、いくらか視察に行った中にはがんばっている地域も沢山あった。

住民:だから内海はがんばっているではないか。

市教委:(学校が)なくなってもがんばっている地域がある。地域のまちづくりについても、行政が再編と並行して皆さんと一緒に取り組んでいこうと思っている。

小規模校だから、今の学校が良いから、保護者も満足している(住民、統合反対)

住民:私は生まれ育った横島がとても好きだ。
 いま現在学校に行っている皆さんの内80%以上が「学校を残してほしい」と言っていると認識している。
 何故かというとそれだけこの学校が素晴らしいから。保護者がそう言うのであれば学校がいかに素晴らしいかを示している数字だと思う。
(児童・生徒の人数が)少ないからダメではなくて、少ないからこそのメリット(を大事にしてほしい)。勿論デメリットもあると思う。
 私の子どもが通学していたころから、ここは地域と学校と家庭の3つが一体となってという感じがあり、それは今も変わらないと思う。地域の協力なくして学校というものはあり得ないと思う。
(児童・生徒の人数は)少ないけれど(少ないからこそ)縦のつながり横のつながり、子ども同士、そして何より保護者・学校の先生の連携が十分できていると思う。学校の先生と子ども・保護者が信頼関係を持てなければ、いくら(児童・生徒の人数が)多くても学校自体、子どもたちの教育に絶対よくないと思う。 ≪拍手≫ 
 (教育長は、内海では声が出せないというが)今は何でも言えるし、テレビで見るような問題もない。十分できていると思う。
 千年だと規模・人数が多くて、内海だけでなく学校再編されて人数が多くなって困るという保護者の声も届いている。あまりにも多くなりすぎだという声も聞く。
 縦のつながり、信頼関係が一番だと思う。千年に1年生の先生が来られていない、今の6年生の先生が行けなくなっているというのも聞く。それは信頼関係が築けていないからだと思う。
 子どもというのは、先生によって伸びもするし潰れもすると思う。それだけ学校にいる時間も長いし。それが今の千年で出来ているか。
(内海、内浦では、規模が)小さいからこそそれだけの信頼関係や保護者同士のつながりが出来る。人数が少ないから出来ないこともあるかと思うが、それは先生の教育の仕方や保護者の協力の仕方でどうにでも出来ることだと思う。
 グローバル化だとか(規模が)小さいからダメだとか、そういうことで考えてほしくない。(学校の生徒の)人数が少なくても保護者がそれだけの(残してほしいとの)数字を出しているということを大事にして頂きたい。
 千年はすぐ隣だからいろんな事が耳に入ってくる。いくら橋が架かると言っても。そういう事を耳にしていると、どうしても信頼関係を築けるのかと。良い事ばかり沢山「やります、出来ます、がんばります」と言われても、――
 内海町は合併の際も良い事ばかり聞いたが、聞いていたほどは合併後に良い事はなかった。造る前にはいくらでも綺麗な事が言えると思う。
 いま実際に学校へ通う人がこれだけ満足しているということは、それだけここの学校が素晴らしいということであると思い、残してほしいと思う。 ≪拍手≫ 

小規模校は子どものためにならない、地域には協力してもらう(市教委)

市教委:いま言われたように、地域の方と学校運営は本当に密接に関係している。お互い協力していくことは、新しい学校になっても間違いなく同じだ。いま内海地域で、地域と子どもたちと学校が一緒になって教育をしていることについては、本当に素晴らしいことだと我々も思っている。今の内海の教育を否定しているということは、以前にも述べたように適切ではない。
 しかし今のままでは確実に人数が減っていく中で、今の環境に子どもたちをそのままにしておいては、やはり子どもたちのためにならない。何とか子どもたちが一定規模の中で切磋琢磨していけるようにしていくためには、そこにも地域の方たちの協力が必要だと思っている。
 だから新しい学校になった時にも様々な協力を頂きたい。今日配布した資料にも、「内海のいろんな資源を使って教育をしていきたい。またその時には地域の方にも協力をして頂きたい」(という旨が記載されている?)と思っているので、決して地域とのつながりを否定するということではない。ぜひ一緒に新しい学校を造るために、子どもたちのために協力をして頂けたらと思っている。

統廃合計画で、戻ってくるはずの孫が戻ってこなくなった(住民)

住民:今年(2020年)4月に新1年生になる孫が○○に住んでいる。1年生になるからと(発言者の住む地域に)家も建てて帰っておいでという話しもしていた。
 新聞に報道があるなかで「(発言者の住む地域に)学校がなくなるのだから」と。それだけが理由ではないと思うが、かなり大きな要因にはなったのだろう。家族4人で帰ってくる予定だったが、この4月に帰ってくることはなくなった。
 私は小中一貫校を(島内に)残してほしいということを…これを最後の話し合いの場にすると言われたが、そのことはこの場で一言言いたいと思い今日参加した。
 福山市への合併が言われた時も反対意見を私の父母も出したが、そのまま合併となった。今度は学校が全くなくなるというのも本当に寂しい話だと思う。この内海町の人口が少なくなっていくのを身近に感じているところなので、一言お話しした。

小規模校で、コミュニティに支えられた(住民)

住民:私たちは去年、統廃合の全国交流会に出て、私自身が小中一貫校のことをよく分からなくて。小中一貫校は子どものためになるのかという視点で。
 私の行った分科会では、小中一貫校になると…統廃合されると、やはり子どもたちの心の傷がすごい。
 小中一貫校は9年制ですよね?「6年生の節目に達した時、子どもたちの精神状態が極端に不安定になる」と全国の方から話を聞いて、小中一貫校の中身はあまりにも私たちには受け入れがたい体制なのだということも分かった。
 私の孫は今、内海小学校に通っている。コミュニティというか、そこの学校で周りの保護者の方たちの力もあって、内海の小学校に来られてよかったと強く思っている。全国の交流会の中で「私たちの地域は小学校も中学校もなくされるような立場にいて、とにかく残したい」と言って、全国から集まった方たちの意見を聞いた。
 最終的に「福山市は内海のような学校を残すべきだ」と、私の参加した分科会ではとても後押しをしてくれた。教育委員会が今の子どもたちの幸せは、今言われたように大きくはなくても、ちゃんと人生の困難を乗り越えられるような…
 私の孫は金管バンドが嫌で登校拒否しようかという時期があったが、それでも山を乗り越えて学校へ行くようになった。「行かない」というところからみんなと一緒に演奏が出来たという達成感が私はとても嬉しかった。他の学校では恐らく(実際に)登校拒否をしていたと思う。やはりここのコミュニティのおかげだと思っている。内海に来てよかったと思っている。   ≪拍手≫

100回でも話合いたいとは何だったのか、尾道の例、要望書をどう受け止めているか(住民)

住民:小3と年長の子どもがいる。沢山訊きたいことがある。
 何をもって住民の合意と言えるのかということをずっと言われていた。
 今日は「これが最後」という言い方をされたが5月の住民説明会では、教育長は「100回でも話し合いたい」と発言した。その発言は何だったのかということ。
 それから尾道市では保護者の署名等で統廃合を考え直すなどしているが、福山市ではなぜそれが出来ないのか。
 2015年からずっと私たちはいろんな方向から要望書を出してきている。本来私たちは全ての小学校を残してほしいところを歩み寄って、1校でもいいから残してほしいと形を変えて訴え続けてきたが、そうしたことをどう受け止めているのか。

反対の意見しか出ないので個別に話をしようとした。そこにも賛成の方は行けない(教育長)

教育長:「100回でも」というのは思い。
 5月の説明会の後、紛糾というか、声の大きい人や反対の人が言われて言えなかったという意見をすぐに聞いた。そこで個別でも地域でも保護者でも話しをさせてもらいたい旨を、当時は協議会を通して当然そこに行く時間もかかった。
 保護者の方とも全員と話をしたいということでお願いしたが、なかなか行けない、行くなという指示が出ているという話も聞いた。
 思いとしては話をしたいということで、終わった翌日からでも行いたくスケジュールを入れていたが、最優先するから全て空けて、何かあってもそこに全て入れてほしいと言っていた。保護者の方と話しをするようになっても、その間いろいろ入っていたが言われたスケジュールで、中には出張を断ってというケースもいくつもあった。
 思いとしては「100回でも話しをしたい」がという状況で今日に至っている。それからもう一つ…何だったか、

尾道は校舎の老朽化が一番の問題(市教委)

住民:尾道に出来て、福山で出来ない。
教育長:状況が大分違うと思う。
住民:それだけではちょっとよく分からない。
市教委:尾道のことだが、担当者と話しをしたことがある。やはり状況が違う。尾道の場合は校舎の老朽化が一番の問題だった。その校舎に子どもたちをこれ以上長く学習させることはできないということが出発点だった。そこでいま話し合いをされている。
住民:だが保護者の意見を反映させてくれている。
市教委:詳しいことはわからないが、いま話し合いをされて報道が出ているようなことになっていると思っている。

反対の人は署名できるが、賛成の人は声を上げられない、追い詰めてはいけない(教育長)

住民:署名についてどう受け止めておられるか。教育長からお願いする。

教育長:この会においても、先ほど賛成でないと新たな学校の心配という意見があったが、賛成だといえない方も、これからのまちづくりや学校の話は、どなたでもは発言しづらい。ましてや賛成という思いはなかなか言えない。
 だから今までの話し合いの中で反対の方の思いは言えるが、ここにおられる皆さんのみんながみんな反対ばかりではないと受け止めている。だからこのような時間をずっともつことを繰り返していくと、物が決まるのか進むのか。
 ではここで賛成の方は声を上げてくださいということを私はとても言えない。
 冒頭に述べたように、皆さんいろんな思いの中でおられると私なりに理解しているつもりだ。
 その部分を数字で出せとかアンケートで何%だとか、話しをすべきとか、数量ではそうかもしれない。
 しかしそこに、その人たちが伝えたかった声や聞かせてもらった意見に、「賛成が言えない」、「学校があったらいいとは思うけれどもどんどん人数が増えるとも思えないし、さすがにこんなに少なくなっては心配。大きな学校でも心配だが、こんなに小さくなって穏やかで安心だからいいという、それはそれで、いずれどんどん変わっていく社会に出ていくということへの不安」についてなど言われた。
 そのことも含めて、こういう場で賛成という意見は言えないと思う。そこを引っ張り出そうという…どんどん追い詰める状況になり決して良くないと思っている。
 行政の都合でと言われるかもしれないが、これまでのいろいろな経過の中で、そういう風にしてしまったと言われても仕方がない。そういう状況の中で皆さんの気持ちや思いも、より難しい中でなかなか意見を言うことは本当にしんどいことだとよく分かる。
 だからこのままこれを繰り返していくことも、もうスタートしたいのだということ。皆さん全員が賛成ということはないにしても、子どものためにこれからまちのことを考えたとき前向きに話をしたいということ。その思いが総意だという風に受け止めている。
 それをここで皆さんに表明してもらうということは本当に厳しい、難しいことだと思う

住民:だからこういう会を設けること自体、無意味だということか?

皆さんには賛成と表明してもらえないが、賛成が総意だと思う。今日を新学校のスタートにしたい(教育長)

教育長:この間に話しをして新たな学校・まちづくりについて話しをするスタートにさせてほしい。

Ⅲ.住民にもいろんな意見がある

統廃合賛成は少数派だがいる。統廃合が決まった時、反対だと怖い(住民、中立)

住民:今日は、本当は発言を控えようと思っていた。この1年間、PTA会長として学校再編の件にかかわって沢山の方といろいろな話をさせてもらった。最近は役員や自治会長らとの話し合いの中でもさせてもらっている。1年間やってきてメンタルがボロボロだ。痛いし重い。
 教育長の口から「賛成の方もいる」とか「賛成の方は声が出せない」という話(をしても)、どうしても嘘くさく聞こえてしまうとは思う。それは当然のことだと思う。それが多数派なのかと言えば決してそうではなく、少数派なのではないかと思う。
 この1年間、PTA会長としてこの問題にどう向き合ったらいいのか、自分にはどんな責任があるのかをずっと考えてきた。今までの方々がやってきたことを考えると本当にいろんなものを受け継いで重いと思った。PTA会長になって5月の説明会の直後、自分としては予想外だったが何人かの方が、学校や他の方を経由して私に“話がある”と。私は正直、今まで一参加者として全てではないものの、いろんな会に参加していた。私自身もそこで発言させてもらったが、私が思っているのと全く違うことを言う方がおられた。恥ずかしながら、そこで初めてそういう方の存在を知った。皆さんいろいろな立場で考えておられるのだと。
 私は逆に一つの側面や固定された側面からしか、物を見ていなかったかもしれないと少し反省をした。私は“まさかその方がそんな事を言うなんて”と。先ほどから教育長がおっしゃたような、“誰にも言えないのだけど”という思いがあるのだなと。
 私は内海中学校の教育が良いと聞いたので、子どもを内海中学校に入れたくて。ここを目当てに大阪から引越しをしてきた人間だ。知り合いはそんなにいないので私に言いやすかったのかなと思う。その時にそういう声があることを知った。
 そこでいろいろ考えPTA会長として、いろんな方の意見…変な話、「言えていない」ということを聞いたので、如何にして言える環境を作るか。あるいは誰がどんなことを言ってもいい環境を作ることが出来ないかなと。ある方と話しをさせてもらった時、“どちらかに偏った意見は、私の立場からは言えない。私の意見はない。中立に徹するなどと格好つけたことを言ってきたので、今日もその姿勢で臨むかなと思いながら話しをしている。
 これは賛成/反対というのでは少し難しい。保護者の方々は、物凄く悩まれている。賛成か反対かは言えない方もいらっしゃる。当初頂いた意見に「学校は残ったほうがいいに決まっていると。しかしもしこのまま再編が進んで、いざ自分の子どもがその学校へ通わなくてはならなくなったとき、今の状況のままで何事もなく通わせられるかどうか。そのことに対してどうしたらいいのか。例えば再編の話を内海小学校・内海中学校・内浦小学校、保護者として参加させてほしい。開校準備委員会が例えば教育委員会のゴリ押しで始まったとして、そこに参加したらしたで“お前は賛成派か”といわれてしまうようなことがあって怖い。だがそこで参加しておかないと、もしゴリ押しでずっと進んでしまった場合、後から“内海入れてよ”となった時やはり先に入った学校から白い目で見られるのではないか。うちの子どもはそれでいじめられるのではないか。それで本当にいい環境で学習をさせることが出来るのか。複雑なのです。そういった声があるのは事実だ。
 ここに出ているような意見は、本当に数字としては少数だと思うが、明確に「賛成。早くしてほしい」という声があるのも事実だと思ってほしい。あるいは賛成/反対のどちらに入ったとしても、まだその中で揺れ動いている。どうしたらいいのか全く見えない、分からない。
 とにかく言えるのは今のままではダメだと思うということはよく言われた。今の状況が何年も続くことが本当に苦しい。この場には来ていないかもしれない。来ていてもこのことは言えないかもしれない。今まで出てきた反対意見、あと内海に学校を残してほしいというのは、私も皆さんもそう思っているので敢えて私から話すことではないかなと。それこそ“中立”と言ってきたが全く逆の意見があるということは伝えておこうと思って発言をした。
 1年間やって教育委員会のやり方が云々ということは、私も非常に問題だったと思わないことはないが、なぜこんなに保護者が悩み苦しむのだろう。どうも出来ないのだろう。それが何なのか私には分からない。勿論、地域住民の間などで話し合いをされてきたと思うが、それでも解消しきれないというのは、やはり住民同士の話し合う機会も足りていなかったのか。そう反省すべき点もあると私は思っている。それが1年やってきて思うところだ。とにかく今はもうメンタルがボロボロだ。以上です。
 ≪拍手≫ 
(すでに予定の時間を超過)

内浦小は児童5人、あるべき姿ではない。内浦の保護者への働きかけを自治会でも(住民、統合賛成)

住民:私の母は横島、父は内浦の出で内海の血が流れている。先ほどどなたか言われたが、郷土愛が私にも当然ある。
 高校卒業後、進学のため上京した。3年ほど東京で就業したあと福山へ帰ってきて、丁度2年前、四十数年ぶりに内海へ帰ってきた。それ以降こういった集まりに出させてもらうようになった。教育を考える会等の皆さんの、これまで積み上げてこられた活動には敬意を表したいし心から応援したいとも思う。
 思うのだが、私は2年前に内浦へ入って愕然とした。内浦地区で役を与えられて、その仕事を全うする中で小学校の参観日に参加する。今年度、内浦小学校の児童は5人。3家庭5人だ。参観授業を覗くと、1対1で授業をしている。これを手厚いと言うか、あるいは何と言うか。私は物凄く複雑な思いになった。
 この光景は本当にあるべき姿なのだろうか、子どもたちのためになるのだろうか。5月に開催される運動会は地域と合同で行う。児童5人ですよ。
 かつては内海東中学校、田島だけの中学校があった。横島は内海西中学校だった。私は内海東中学校の最後の卒業生だ。翌年から中学校が統合された。その時代に私の同級生は58人いて、29人学級が2つあった。恐らく内海西も同程度の人数だったのではと思う。当時はとても小さな学校だった。私と同世代の福山東中学校は、千何人もいるようなとても大きな中学校だったという風に聞いている。
 (今回)一つの小中一貫校になって“大きな学校”になるとおっしゃるが、恐らく2クラスくらいなのではないか。そこまで大きな学校とは思えない。
 いろんな考え方があると思うが、私自身は29人学級の2つで育った。小中学校の教室は、半分くらいまでしか机が埋まっていなかった。進学した尾道の高校の普通科では45人学級が7つあった。机が教室の後ろまであって圧倒された。その光景に慣れるのに1年くらいかかった。
 千年で統合されても、決して“大きな学校”になるとは思えない。むしろ私は適正な人数ではないかと感じることがある。皆さんの活動には敬意を表するし否定をするわけではないが、現状を踏まえてもっと前を向いてもっと実のある話を、という思いがしてならない。2年間こうした会議に参加し、非常に言いにくい。今日は思い切って言わせてもらったが、私たちのような思いをしている人間も確実にいる。特に田島東部地域には私と同じような考えの人間も多いということを知ってほしい。
 それから今日の資料を見て、懸念することがある。内海小学校・内海中学校と協議を重ねて来られている。内浦小学校への対応はどうなっているのか。3家庭・5人の児童がいる。もし保護者との話をしにくい状況があるならば、我々自治会の役員を通して内浦の保護者への働きかけを、教育委員会も協力してほしい。
 内海小中学校への対応…46万都市の教育長が一保護者たちと面談をするというのは、私の感覚では考えられない。そのことは非常に有難く、率直に教育委員会の姿勢を評価したいと思う。だが内浦小学校への対応は残念ながら見えない。教育委員会の施設も内浦学区にはある。我々自治会の役員もいる。そういったところを通してでも保護者の思いを聞く努力を内浦にもしてほしい。 ≪拍手≫ 

市教委:内浦小学校の保護者については今日来ているか分からないが、同じように声掛けなどをさせてもらっている。PTA会長には電話や手紙で話を聞かせてもらっているが、内海でやっているように役員の方に集まってもらうという所にはなかなか来てもらえていない。直接話をしたい気持ちはあるので、また相談をさせてほしい。

質問3点:①PTA役員を指名して教育委員会が直接意見交換するのはどうなのか、②義務教育学校は、(a)保護者と地域の声を聞くこと、(b)統廃合の促進を目的としていけないという文科省の方針に外れていないか?③(a)文科省の手引きには小規模校存続の方策もある、(b)それを実施しているところもあるが、なぜ福山市ではできないのか、(c)ICTの活用は?(住民)

住民:3点ほど訊きたい。
 ①2019年5月以降の取り組み状況を見ると、PTA役員が意見交換などで出席されることが多いかと思う。先ほど中学校のPTA会長の話にもあったが、役員の負担は精神的にもとても重くて大変だっただろうと。
 PTA役員が意見交換などに出席していることは、私は役員ではないので知らなかった。またその意見交換でどんな話をされたのかも分からないので、閉鎖された会議でのことだったのかと思っている。これはPTA役員を指名して…役員も一保護者なので自由な発言が出来るはずだが、なかなかそうもいかないというのが現状なのではないかと思う。
 そんなPTA役員を指名して教育委員会が呼ぶのはなぜなのか。PTAは行政とのやり取りに関しての責務はないと思う。法律でも「PTAは公の支配に属さない団体」と書かれている。行政のやり方としてどうなのかと思っている。それについてどう思われているかお尋ねしたい。
 ②次に「学校は残せない」と述べられて義務教育学校をつくるという話だった。これも法律で学校教育法等の改正で2016年に『義務教育学校の設置の在り方』という部分の留意事項に、“地域と共にある学校づくりの観点から、保護者や地域住民の理解と協力を得ながら進めていくことが重要である。学校統廃合の促進を目的とするものではない”と書かれている。今の状態では保護者と住民の理解と協力が十分に得られていないと私は思っている。この法律に反している、無視している行いを教育委員会がされているのではと感じている。市教委に決定権はないと思っている。文科省が示した法律についてどう思われているかもお訊きしたい。
 ③またこれも文科省から2015年に、『適正規模・適正配置等に関する手引き』の中で“小規模校のメリットを最大化してデメリットを最小化することが出来るような工夫をすること”と。小規模校を存続させる場合の教育の充実についても書かれており、他市などでは小規模校の良さを生かし少人数でも出来るような取り組みをしていることはご存じでしょうか。
 少人数だから出来ないとか小規模だから廃校にするということではなく、いろんな市町村でそれぞれ独自の取り組みや工夫をされている。そんな工夫を同じ国の中で、同じ文科省が示す中で出来ている所があるのに、なぜ福山市はそれが出来ないのかもお訊きしたい。
 例えば2018年に『遠隔教育の推進に向けた施策方針』が出ていて、“小規模校で遠隔システムの活用などをしていろんな地域との関わりを持てるように、児童・生徒の多様な特性や状況を把握しながら教育環境を整えるように”といった内容が書かれている。他の所では出来ているのに、なぜ福山市ではしてもらえないのか明確に教えてほしい。  ≪拍手≫

①役員だけでなく、PTA全体保護者全体に声がけできないのか(住民)→回答なし(市教委)

市教委:一つ目、役員との話し合いの負担について。これまで歴々のPTA会長と話しを、私もさせてもらっている。そのご負担や悩まれていることというのは物凄く分かっている。物凄く感謝している。それはよく分かっているので。任意団体とはいえPTAは保護者を代表している組織であるというのは間違いないと思うので、窓口になってもらって話しをしていきたいということで理解してほしい。

住民:窓口になってもらうのは任意でなくても、連絡してもらう・お願いするといったことであれば、教育委員会から直接お願いをしてPTA全体に声をかけるなどのやり方があると思う。役員の方に直接声をかけてではなくてPTA全体・保護者全体に声をかけられてはどうかと思う。

市教委:どういう会の持ち方をするかというところで相談を、会長や役員の方としている。そこで“やはり保護者全体と意見交換会をしたほうがいい”とか、“全体では意見が出しにくいのでグループごとにしたほうがいい”といった意見を頂いて、どういう形で行うのが望ましいかはいつも考えながら進めさせてもらっている。

②→a統廃合計画は教育委員会で意見を聞いて審議をしたものである(市民の意見を反映している)、b→回答なし(市教委)

二つ目の、再編の進め方について。
 皆さんご存じのように再編適正規模というところは、条例で設置した「学校教育環境検討委員会」という福山市教育委員会の付属機関でご意見を聞いて答申した。その答申を、ご意見を尊重して作っていったのが「基本方針」であり「適正化計画」だ。教育委員会が勝手に作ったものではない。きちんと経過をとっている。

③→(a)文科省の手引きはあくまで参考にすぎない、(b)回答なし(するつもりはない、理由はなし?)、(c)ICTではなく、直接一緒に過ごす環境で育てていきたいと思っている(住民がどう思おうと、教育委員会の教育方針がそれである)(市教委)

 三つ目の文科省の手引きについて。手引きにも書いてあるが、あくまでも参考であると。各自治体・市町村で様々な実情がある中で、この手引きを参考にしながら取り組めというものだ。
 今ICTの環境も進んでいる。遠隔授業、テレビ会議というところも出来ないことはない。
 ただ子どもたちが直接一緒に過ごす、一緒に学ぶというところがやはり子どもたちの可能性や力を引き出していくことにおいてとても大事だと思っている。
 内海から千年の義務教育学校への通学はバスで15~20分程度で行ける。そこで子どもたちが一緒に生活しながら、自分の力をしっかり伸ばしていける環境で育てていきたいのが私たちの考えだ。

10年くらい前の内海内浦の保小中統合の話から、内海に1校だけでも残してほしい(住民)

住民:先ほど内海中学校PTA会長の今の思いを聞いて、私もある。1年だけでは分かりにくい重責だったかと思う。話しを聞いていて大変だったろうなと感じた。
 私は内海中学校を卒業した。今日は冷静に話したいと思う。
 先輩の地域の皆さん、保護者の方から話があった。教育委員会からも丁寧に説明してくれた部分もあり、感謝している。私は「将来を考える会」に最初から関わっていた。
 その当時から内海中・内海小・内浦小は現状では難しいという所で、将来を見極めてということで立ち上げに参加してほしいという話があった。当時PTA会長だったので関わった。
 その中で保護者や地域の方の意見を聞いて、やっとの思いで2年がかりでまとまったものを要望書として提出した。“内海小・内浦小と保育所もなくして、内海中学校(の立地)に全て新しい内海の教育を一ヶ所にまとめた場所を造ろう”と。大変だった。反対の意見もあった。中学校に行くなどのスタートだったので。私は反対の思いはなく学校を残してほしいという思いはないが、内海中学校に全てまとまったものをつくってほしいという思いがようやくまとまった。それを届けたときの達成感は夢があって、内海町にも学校がこういった形であれば残れて道が開けるのだと、非常に嬉しく誇らしげに思っていた。素晴らしいと感じた。
 その後特に進展はなく、半年だか1年だか経ってから突如、合併の話が新聞に載った。それからいろんな事が悪いほうへと進んで行ってしまい、また(住民が)バラバラになり、内海学区にはもう学校が残らないのではないかという話になり…。後退して諦めた風になってしまった。
 途中を端折るが最近、内海小・内浦小・保育所の保護者らの非常に活発な活動を目にし、感銘を受けた。(自分は)諦めてかけていたものに対してがんばっていて“応援したい”という思いになった。
 お願いです。内海中学校に一貫教育学校を造ってください。お願いします。 ≪拍手≫ 
 全てではないだろうし賛否両論と思うが、保護者の方からこういった熱い思いを、大多数の方から賛成の意思を聞いている。保護者のほうから我々地域の住民だけが“昔はこうだったから残せ”というところも多い(?)。大事だと思う。ただ子どものことや現状を考えると、(全部を)残してほしいというのは無理だと思った。内海中に一つだけでいいから造ってください。お願いします。 ≪拍手≫ 

ずっと住み続ける人の立場で。賛成か反対かで住民を分けないで。内海町に1つは学校が残れば分断はなくなる。市教委のアンケートよりも署名の数の方が総意ではないか(住民)

住民:私は子どもがまだいないが、ここで子育てをしたいと思って移住してきた。保育所の保護者の皆さんともつながって、いろんな活動に混ぜてもらい一緒に署名集めなども行った。いろんな意見を持つ人がいることは地域の人たちも分かっていて、賛成か反対かという形で分けるような言い方をしないでほしいと思う。
 いろんな意見がある中で、内海町に少なくとも一つは残して千年に行かせたい人は千年に行かせればいい。現在もすでに部活動などの事情で千年のほうへ進学している内海町の子どもたちもいるし、その子どもたちや家族のことをとやかく言うようなことはしていない。
 これからも私たちは内海町にずっと住み続けなければいけない中で、賛成/反対で分断されてしまいたくない。いろんな考えの人が何とか一つにまとまれる方法を考えようということで、地域や保護者の皆さんとも話して、「内海町に少なくとも1校は学校を残し千年と選ぶことが出来る状況を造って頂きたい」という要望書を今回出している。分断するような状況を作らないでほしい、このことをまず伝えたいと思った。
 私自身も最初からこの問題に携わっているわけではないが、これまで保護者の方が取ってきたアンケートや要望書を見せて頂く中で、どうしてこれだけの人が“内海の学校がとても素晴らしいと思って通わせたい”、“地域には必要だ”と思っているのにこんなに上手くいかないのかと思う。
 後悔のないように、やれることはやろうと。移住してきた身で気が引けるところもあったが、皆さんとがんばって嫌われてもいいと思ってここまで一緒にやってきたつもりだ。
 先ほどのアンケートの回収率も約4割というところで、残りの6割の人はどのように考えていると市教委の皆さんは思っているのだろうか
 それよりも集まった署名の数を考えると、そちらのほうが保護者含め地域の総意と思うがいかがか。 ≪拍手≫ 
 毎週夜にみんなで集まって自分たちで新聞を作ったり署名用紙を作って印刷したり、お金も時間も費やしてここまでやっている。もし内海に学校が残らないことになっても、私たちはやれることをやるとは思う。子どもたちに何をしようとか。
 だが私たちにはどうしても出来ないことがある。それは義務教育の学校、誰もが無償で通える地域の学校を運営すること。だから市教委の皆さんに残してほしいと強くお願いしている。
 もしかしたら私立の学校を造ることは出来るかもしれないが、それは通うにもお金がかかり、内海の子みんなが通える学校にはならないと思う。そのため公共の学校を残したいというところに強くこだわっている。
 ここまで長引いていることについても、“早く決めてほしい、内海のまちづくりについてもっと考えたい”と私も思っているし、こういう暗い会合を何度もするのも嫌だ。
 こういう状況を作っているのは、いろんな要望やアンケートの結果が出ているにも関わらず、内海町に(学校を)一つも残せないと教育委員会の皆さんが判断しようとしているからだと思う。 ≪拍手≫ 
 3校すべてを残せとは言わないが少なくとも1校を残すとしつつ、義務教育学校の準備を進めるということは出来ないのだろうか。 ≪拍手≫ 

皆さんの思いが一つになることは難しい。決めさせてください。人口推計で見て内海は厳しい。思いはいくらでも聞く(教育長)

教育長:私としては就学前後の保護者とも個別に話しをしたと言いましたよね?どうしてその話をいくらでも2時間でもする…今日も途中で帰られた方や、申し訳ないけど、もういいやという気持ちで、また今日もこういう会になったという気持ちになった方は、ここにも沢山おられると思う。
 私はいくらでも話しを聞かせてもらう。場所を変えましょう、この前そう言ったではないですか。
 いま言われたように、皆さんの思いが一つになるということはなかなか難しいと思う。それを全部行政のせい、教育委員会がこうしたと言われたらそれは、“申し訳ない”としか言いようがない。だから区切りをつけて新しい学校を造ること、まちづくりをどうするかという話し合いを始めさせてください。そして今のような思いはいくらでも聞かせてもらう。
 仮に内海に一つ学校を造るとしても、人口推計で見ても幼・小・中を合わせてもなかなか厳しい状況がある。そうしたことも含めて新たな学校を造るということへの前向きな話しをする場をスタートさせてほしい。
 それとまちづくりをどうするのかについて、既にいくらかの話しをさせてもらっているが、前向きに話しを進めさせてほしい。今の学校についての思いは、場を超えていくらでも聞かせてもらう。

Ⅳ.賛成/反対で住民を分断しているのは誰か?

この説明会で学校再編を決められては困る(住民)

住民:では最後に。今日この説明会で学校再編をすべきと決められるのは困ると思う。会場入り口で皆さんに配った賛成/反対と書いたカードを掲げてください。
住民:何人かから「意見を言いにくい」という話が出た。(直前に発言した住民が求める意思表示は)Yes/Noではないか。やりますか?必要ですか?
住民:今日この場で説明が終わってしまって再編が進むのがいいと思うのか、もう少し議論をしたいと思うのかということを訊きたいと思う。

賛成反対で分断してはいけない。これで終わります(市教委)

教育長:それも先ほど別の方が言われたように、分断をしてはいけない。そうしたのも教育委員会だと言われればそうだと思う。しかしそれだけいろんな思いを持たれている。なかなか出せないと話したように、YesかNoかで意思表示をというのは、まさに分断を意思表示してもらうということだ。
住民:したくない人はしなくていい。
住民:では退席させてもらう。
市教委:それでは先ほどの教育長の発言をもって本日は閉会とします。

反対多数という認識はない、話し合いに来ないから(市教委)

住民:7割の人が反対しても強行できる権利はあるのか。
市教委:7割の方が反対しているという認識はない。
住民:それはどういうところからか。我々も、何回もアンケートしている。
住民:署名はどうなるのか。
住民:それを強行するのか。出来ないでしょうが。
教育長:先ほども言ったが、どうして話し合いに来てくださらないのか。
住民:行きましたよ、私。
教育長:来ておられる方は「行くな」という指示が出ていると話された。

乱暴すぎる(住民)、これ以上時間をかけてほしくないという意見をたくさん聞いている(市教委)

住民:とにかくこれで打ち切って前へ進めるというのは乱暴すぎる。
住民:乱暴すぎる。
住民:間に合わないから
教育長:そういうことではない。これ以上時間をかけてほしくないという意見を沢山聞いてきた。
住民:もうこれで決めるのでしょう。
教育長:新しい学校を造るということと、
住民:内海から学校がなくなるとおっしゃった。
教育長:はい。新しい学校を造るということと、まちづくりについて話し合いをさせてほしい。

小中一貫校を1校内海に残してほしい、意見を聞くというが話を聞いても受け止めてくれない(住民)、早くスタートをという住民がいる(市教委)

住民:小中一貫校を1校内海に残してほしいと、皆さん ≪拍手≫ 
 それに対してどう思っておられるのか。
教育長:先ほどから話している通りだ。
住民:帰られた方の中にも反対(の方もいる)。教育長の最後の言葉にうんざりというか。意見を聞くとは言うが、話しを聞いても少しも受け止めてくれないではないか。 ≪拍手≫ 聞いたところで反映されていない。
教育長:反映されていないと思う方と、聞いているからこそここで区切りをつけて次へスタートさせてほしいという思いを沢山聞いている。

賛否をここでとればよい(住民)、こちらの考え方は話した(市教委)

住民:ではここで手を挙げてもらったらどうか。
住民:賛否をここでとればいいではないか。
住民:この話を止めること自体がおかしいでしょうよ。
住民:まだ何年でもかけて話し合って。
教育長:このまま子どもがどんどん少なくなっていって、ここまで何年もかけてきたからこういう状況になっているわけですよ。
住民::何年もかけているが。
教育長:日本全国でも県内でも学校再編が進んでいる10年・20年前から、福山市は学校再編には全く手を付けてこなかった。
住民:だから小さい学校を潰さなくてもいいではないか。
住民:福山駅前の半径1.5㎞に学校がいくつあるかご存じだろう。6校ですよ。
住民:内海町に大きな学校をつくってみんなに来てもらったら?
住民:来てもらえばいいではないか。 ≪拍手≫ 
住民:沼隈からでも来てもらえるようになるのだから。
住民:今この場で説明会を終えるべきでない、議論を尽くすべきだと思う方は反対を揚げて頂けますか。
住民:はい。
住民::はい。
住民:赤い方を揚げてもらえるか。
市教委:申し訳ありません。こちら側の考え方を今日もお伝えした、

一方的だ(住民)、皆さんの声を聞いて再編を決めた(市教委)

住民:いつも一方的だ。
住民:一方的な説明で終わるのか。
市教委:皆さん方の要望も、協議会の会長はじめ6年前から聞いている内容だ。それを我々は受け止めてどうしたらいいか考えてきた。その結論は千年に義務教育学校をつくるということだ。皆さんの残してほしいという思いは、しっかりと受け止めている。
住民:受け止めていない。

7割が反対していてどうしてできるのか(住民)、最終的に学校の設置を決めるのは福山市だ(市教委)

市教委:すみません、傍聴の方は黙っておいてください。我々がめざす子どもたちのための学校教育というのは、地元住民の皆さんの理解も得て進めていかなければならないが、最終的な責任は教育委員会にあると思っている。
住民:そういう権限はないでしょう。7割が反対していてどうして権限ができるのか。地元の反対があって出来ないでしょうが。
市教委:学校の設置を決めるのは福山市だ。皆さんの意見はお聞きした。だからその意見を新しい学校をつくるために生かしていこうと考えている。
住民:教育委員会がそんなことを言っては話にならないでしょうが。
市教委:今日ここへおられる方は反対の方が多いと思う。教育長も申したように、今日ここへ来られない方のご意見も聞いている。そんな中で我々は判断するということだ。
市教委:これからの教育を考えると、我々は千年に義務教育学校をつくるべきだと。
住民:間違っている。

不安の声があれば聞かせてください(市教委)、聞く耳持たないでしょう(住民)、学校を残す考えはありません(市教委)

市教委:これからもみなさんの不安があれば一つ一つ聞かせてください。
住民:全然聞く耳を待たないでしょう。
市教委:学校を残すという考えは、申し訳ないがありません。
住民:子どもたちは納得できない。子どもたちも納得できるような言い方をしてください。
住民:おかしいでしょう。どうして断言できる権利があるのか。
市教委:子どもたちの思いもしっかり聞かせてください。
住民:聞いて変わるのですか。

要望書に1年間返答はなかった(住民)、その要望書をふまえての結論(市教委)

住民:1年も待った。要望書も返事はなかった。
市教委:要望書への返事はさせてもらった。
住民:最初に新聞で発表したではないか。誰が責任を取るのか。
市教委:新聞で発表された中身は、皆さんが紙面上で知られたということだ。それは確かに、
住民:要望書は1年前から出しているのですよ!
市教委:その要望書を踏まえての結論だったということで、
住民:町民の総意だ。それに対して市教委からは1年も返事が来なかった。事実だ。
市教委:その返事をしなかったことについては反省をしている。
住民:反省したって、その後がひどいではないか。

再編は福山市全体の話である(市教委)、住民を無視するのか(住民)、皆さんのご意見は新しい学校に生かす(市教委)

市教委:我々の、この再編への考え方は福山市全体の学校の在り方を考えるという方針だ。その方針を市全体の教育へ反映していくということで考えている。
住民:内海の小中生徒数は約80名。私からしたら、素晴らしい規模の小中一貫校が出来る。マンモス校よりもずっと実のある学校になると思う。 ≪拍手≫ 
 ここには金管バンドもあり和太鼓もあり、魚釣りも出来る。漁師も芸術家も外国人もいる。宝物がこの内海には沢山ある。最高の自然がある。 ≪拍手≫ 
 なぜここから学校をなくそうとするのか。なくそうとするのではない、もう「ない」と言うのか。
住民:おかしいでしょう。
住民:住民を無視するのか。
市教委:今のご意見にあった地域の特色を生かした教育は、新しい学校においても続けていく。
 ≪「無理です」の声、複数≫

教育委員会にその権限はあるのか(住民)、教育長が退席します(市教委)

住民:検討しましょうということくらい言えないのか。
住民:「ありき」「ありき」ばかりだ。
住民:最初からそうだったらねえ。
住民:それだけ教育委員会は偉いのか。権限はあるのか。反対を押し切ってやる権限はあるのか。憲法に書いてあるのか。
市教委:教育長が退席しますので。
住民:私が言いたいのは本当にこれから子どもたちのために一緒に考えてほしいということ。

金管バンドは6年生主体でやった、地域と助け合ってやってきた学校(住民)

住民:素晴らしい学校を残そうというのがそんなに悪い事ですかね。
住民:金管バンドの演奏を聞いたことがないとのことだったが、この間さよならコンサートの折に演奏をした。それは6年生が主体になって行ったそうだ。
 これからの教育はテレビなどでも言われているように、勉強だけでなく自立する方向で進めていきたい。そのコンサートが正にそれだ。
(実施するには)先生の助けも大いにあるが、6年生は自らさよならコンサートで金管バンドをやりたいと言った。6年生はコンサートのポスターを持って「お願いがあります、貼らせてください。」とやって来た。私は町内で店をやっているが、店を閉めて必ず見に行くと約束した。当日は地域の方が沢山聴きに来られた。これだけの地域の方がどれだけ感動して帰られたか。
 ご存じないと思うが、児童がこれだけ一生懸命やって地域の方が助け合ってやってきている学校だ。こんなに良い学校はないと思う。 ≪拍手≫ 
 だから内海にぜひ学校を残してください。地域の人みんなの望みだ。それを千年の方へ行って「子どものため」と言うが、本当に子どものためになると思うか。
教育長:地域の方の協力で良い学校・良い教育が出来ているとは全くそう思っている。金管バンドの演奏は聞いていないが、小学校・中学校に年間何回も、――話しているので聞いてください。
市教委:先生、少し黙ってください。外部の方は黙っていてください。
市議:外部ではない。
市教委:外部ではないですか。外部の方は黙ってください。
教育長:…本当に丁寧に地域の方々が教育されているのはよく知っている。授業を見るなどいろんな場面で内浦の、内海の中学校へ行かせてもらっているので分かります。
―(見たのは)1、2回だ。そんなにおられない。
―そこは人数、子どもの数だ。
住民:少ない人数でもちゃんと今はやられている。
教育長:それは分かるが今日ご発言頂いたように、多ければいいというものではないが、ある一定の規模で子ども同士の関わりがある環境としてはと考えている。
市教委:時間のこともあるのでそろそろ閉会とさせていただく。
住民:ではどういうことに決まったのか。
住民:これで終わりだなんて思わないでください。
住民:千年の学校が今どういう状況なのかご存じなのですか。
住民:よくがんばっていますよ。
住民:6年生の・・・に行っていますよね。

住民投票をしよう(住民)、子どもの数が少なければ閉校だ(市教委)

住民:教育長に訊くが、7割が反対でも押し切ってやるのか。できる権限があるのか。
教育長:7割が反対だとは認識していない。
住民:ではこちらの方で調査しましょう。
住民:住民投票をしてください。
住民:住民投票をして7割が反対だったらやめてくれるのか。
住民:我々のアンケートでは7割以上が反対だ。だからきいている。沖縄のような、国の安全のために我々が犠牲にならないといけないというような立場ではないだろう。なぜ少数の所を潰すのか。
教育長:同じことを言うようになるが、子どもの数だ。
住民:小中学校で80人いるではないか。立派な学校が出来る。
教育長:80人を小中・複式学級になっている集団としてみたら5人・10人のようなことになる。
市教委:先生すみません、静かにしてください。

もう何度も聞いた、何でしょうか(市教委)、何も分かってない、どうして(住民)

住民:私が言います、保護者だから言わせてください。
市教委:もう何度も聞いた。何でしょうか。
住民:話にならんねえ。
住民:何も分かっていない。どうして

なぜ保護者の声を聞かないのか(住民)、そうでない声も多数聞いている(市教委)

住民:署名の多さを考えてください。
住民:自分たちの受けてきた教育が大変だったということは分かる。だがこの小さい学校だから出来る、恩恵を受けてこの教育を残してやりたいと思っているからお願いしているのでしょうが。
 教育委員会は小さい学校の良さを一つも信じていない。一生懸命子どもたちの成長を見たのか。保護者しか見ていないのですよ。それをどうして真摯に受け止めないのか。教育委員会は、教育とは学校に行かせればいいというような、ではない。
市教委:そんな思いでは、やっていない。
市議:とにかく人数が少ないからと…
市教委:先生、後で話をしましょう。少し黙っていてください。
住民:私が言う。先生のおっしゃる通りだ。小さいからと言って教育を大事にしている学校を。小さいからと言って教育が悪いと。
市教委:悪いとは全く言っていない。少ないということを。
住民:いっているではないですか。私たちはその小さい教育の中で、子どもがいかに育ったかを。評価していると言ったではないか。
市教委:それは分かります。
住民:なぜちゃんと保護者の声を聞かないのか。子ども一人ひとりに訊いたのか。保護者が言っているのに、子どもの意見が・・・
市教委:小さい集団が良いと思っていると、大きな集団や新たな出会いがあると、自分の・・・
住民:それはそれ。今の小学校の価値が保護者にとっては、子どもたちに教育をしてくれる最高の場と信じている。私たちは内海の小学校に通わせて良かったと思っている。
市教委:そう言われる保護者の方もあるが、そうでない保護者の方の声も直接聞いている。

住民:選択できるようにしてくださいと言っているだけではないか。
 ≪拍手≫ 
市教委:小さいことまで言えばいろんな学びの場を準備していっている。その中で全体として見たときに内海町に学校はなくなるが、子どもの学びの場として準備することと、内海町全体を学びの場としたいということを話した。
住民:どこの学校も小中一貫校の良さは言わなかった!そういう学校に行かせたくない
市教委:そういう良さがオールマイティーよくないという意見を聞かれたら全てのそれは乱暴だと思う。小中一貫校の良さもある。
住民:私たちが出した署名は、決して小中一貫校を否定するものではないし、建設することを邪魔するものではない。そこを一緒にしないでほしい。
市教委:それは分かっている。
住民:分かっているようなでないから。
市教委:ひとつ内海へ学校をつくってくれということだろう。だからどうぞこちらへつくってください、という話だろう。[注 住民の方は「新設で」という要求ではないことに注意。]

様々な事情で行けない子どももいる(住民)、学びの場を用意している、今ここでは結構だ(市教委)

住民:いけない子どもはどうしたらいいのか。
市教委:資料にもあるように、今いろんな学びの場(不登校の子が行く場所?)を準備している。
市議:いろんな学びの場を福山市が造っているのは分かるが・・・
教育長:また別の所で。今ここでは結構だ。
市教委:(市議に)今ここではやめてください。いま内海の人と話しているので外部の方はすみませんが、発言を
市議:外部ではない。
市教委:外部ではないか。では少し外で話しを。いいです、そこで話しをしましょう。どうぞ、外へ出ましょう。
住民:なぜ外へ
市議:私は代議員です、市民の代表です。

土地買収は終わり、建設会社も決まっている、なぜ嘘をつくのか(住民)、先ほど聞かれたのは建設の予算だった(市教委)

住民:信頼関係がどれほど大事か分かっていない。
住民:教育長、「ありき」で全ては解決しませんよ。
住民:千年中学のグラウンド(小中一貫新設校の予定地)の土地買収はもう始まっている。
住民:もう終わっている。
住民:どうなっているのか。既に許可は下りていると。建設会社ももう決まっているのだろう。なぜ嘘を付くのか。
教育長:予算のことは先ほど言った。土地の購入はもう終わっている。先ほどきかれたのは建設の予算がついているかどうかということだったので「ついていない」と。
 これまでも説明してきたが、我々は整備を計画的にやっていかなければならない。その準備のための予算は確保してやっていこうと考えている。
市教委:文科省が言っている手引きは、それを参考に各自治体で判断するようにというものだ。そういう細かいこともあるが、
住民:「潰しなさい」とは一言も書いていない。
市教委:潰すつもりはない。もう時間も経過しているので住民:内海から小学校をなくすというのは決定しているのですね。
市教委:教育委員会としては、その方針でいる。

住民投票してください(住民)、会場の都合もあるのでこの会を終わらせてもらう(市教委)

住民:住民投票してください。
教育長:今日この場で申し上げたのは、
住民:その決定をしたのは誰か。
教育長:それは教育委員会だ。
住民:教育長か。
教育長:教育委員会という行政の一つの・・・
市教委:申し訳ないが、会場の都合もあるので今日はこれでこの会を終わらせてもらう。

権限はない、強行してはいけない、2回の説明で学校をなくすはおかしい(住民)、ここで切らせてもらう(市教委)

住民:権限はない。私たちはあなたたちを選んでいない。
住民:会を何回開いても意味がないではないか。
住民:選ばれた人ではない。
住民:代わってください、教育長。
住民:こんな状況で強行してはいけない。
教育長:我々の考え方を伝えて、新しい学校を造る方向でいきましょうというお願いを今日はしている。
住民:反対だ。
住民:住民に対する2回の説明で“はい、これで学校をなくす”というのはおかしい。
市教委:この場は2回目だ。住民の皆さんの思いは教育長も個別に聞こうとして、昨年の10月から…もう過ぎたが、そういう所への話し合いにいる。
住民:それは問題ではないだろう。地元の我々
市教委:もうすみません、ここで切らせてもらう。
市教委:以上で閉会させて頂く。よろしくお願いします。
(以降も住民は口々に詰め寄る。市側はそのうち一つ二つには答えているらしくもあるが、回答の内容は聞こえない)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?