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卒業制作終わったけどどうだった?2021 〜学生インタビュー 田中ゼミ編〜

2021年度の卒業・修了制作展から早くも1ヶ月が経ちました。
各ゼミの皆さんに卒業制作を振り返ってもらってインタビュー!
葛藤やこだわりなど、掘り下げてお聞きしました。
今回は田中ゼミです!

『 empty shop 』 ゼミ長 さとうさん

1年間のゼミを振り返ってみて一言お願いします
ゼミ全体としては比較的、自分のやりたい事や好きな事など制作の目的をはっきりと持った人が多かったのではないかと思います。周りからは世界観が強いとか個性的などという意見が多かった気がします。方向性や手法もばらばらで先生は大変だったと思いますが否定せずにお話を聞いて下さいました。本当にありがとうございます。
大きな衝突やトラブルもなく、最後まで卒業制作を終えられました。

自身の作品の解説をお願いします
大学生活で影響を受けた舞台とファッションを軸に一年間制作を進めました。また、コロナウイルスの影響で舞台業界の受けたダメージや好きだった古着屋が次々と閉店に追い込まれていく様子を目の当たりにしたことも作品の方向性を決める上で大きなきっかけとなりました。
作品としては衣装をメインとした演劇を行い、舞台美術や戯曲なども自分で考えました。
見た目に執着して生きることへの自分の中での矛盾をテーマにしました。
自分の好きな服を着て、好きな見た目で生きることが許されない世界への疑問や、そもそも誰かの決めた基準に合わせた見た目に沿っていないと批判を受ける可能性がある事への違和感などを考えながら制作しました。また、そんな生きづらい世間と戦う為の装備としてフリルやリボンを選びました。ガーリーな世界観で反骨精神を表現しました。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
夏休み前まではコンセプト決めやエスキースなどをメインにやっていて、夏休みの間に実制作をはじめました。
正直あまりスケジュール通りにはいきませんでしたがなるべく毎日手を動かそうと思い、バイトから帰宅した後、就寝までの時間は制作を進めると決めていて、制作自体を生活の中での習慣にしていました。

制作費用はいくらですか?
怖すぎて数えてないです…10万は使いました。

大変だったところはなんですか?
製作費の捻出や個人的な事情がありアルバイトを2つ掛け持ちしていました。また、ゼミ長の仕事もあったので、卒業制作と諸々の仕事を両立させることが一番難しかったです。
設営の壁建て作業も地味に大変でした。制作では手を動かすこと自体はそんなに嫌いではないのですが作業量が多かったので長い期間で他のやらなければいけない事などの兼ね合いもあり、優先順位を決めるのが大変でした。
また、設営当日まで展示イメージを想像することしか出来ないのでずっと手探りな感じがしていて不安はありました。

制作においてこだわった点はどこですか?
制作においては区切られた一つの空間が欲しかったので部屋の構成については最初の時点でこだわりがあり、ゼミの皆に協力して貰い、少し特殊な部屋割りにしました。
壁の色など他の部屋と少し変えたりなど世界観を作る事や衣装やテーマに沿った雰囲気づくりなどにこだわりました。

やってよかったところはありますか?
自分の作ったことのない規模感の作品を作ることを目標にしていたので本当に出来るのかどうか、完成するのかどうか不安でしたが、挑戦できて良かったです。初めてのことが多かった分、次の制作に繋げることが出来たと思います。また、舞台とファッションという自分の好きなことをテーマにしたことで最後までそれ程大きなモチベーションの高低差がなく制作を継続させることが出来ました。正直、不完全燃焼なところもありますが今後も向き合っていくであろう制作のテーマを見つけられらた事が大きいなと思います。

次の4年生に一言お願いします!
今からでも少しずつお金を貯めといたほうがいいです!絶対!
制作自体は自分の好きなことをテーマに決めると楽しくすすめられると思います。長期間の制作になるので好きなものに対する揺るがない自信みたいなものが力になってくれるんじゃないかなと思っています。(でも揺らいでも良いと思います…人それぞれあると思うので)
あと、しんどくなる時もあると思いますが自分の時間もある程度確保した方がメンタル面では救われます。好きなものに救われてばかりの期間でした。
頼れるもの、頼れる人は頼ってもらえたら良いなあと思います。
あとギリギリでも大丈夫です、私も超超ギリギリでした。卒業制作に納得のいくものを作らなきゃ、とか、やりきらなきゃとか後悔ないようにとか色々思うと思いますし、その意気込みがやる気に繋がることもあると思います。でも、もし制作が終わった後に納得いかなくても、やりきれなかったなと思っても、後悔しても、大丈夫です。私は納得もいってないし、後悔もあるし、超ギリギリでした。こういう人もいます。でも、だからこそ卒業制作後のモチベーションに繋がっていると感じます。正当化かもしれません、でもいつまでも引きずる位なら正当化して生きてってやりたいと思います。


『 あの頃は少女 』 伊藤菜々夏さん

自身の作品の解説をお願いします
何てこと無い時間を過ごす少女二人を写し、私の日記や好きな映画、小説などからヒントを得た少女たちの意思をモノローグとして重ねた映像作品です。
少女から女性になる過程で、「自分の存在する位置を意識するようになる」「世の中のルールや理不尽さを諦めるのが上手になる」「変わっていく周りと自分を比べて不安になる」このような感覚があることに気が付き、どこか悲しく思いました。
また、この悲しく思う感情ですら繊細で儚く、今はリアルだけれどどうしても忘れていくものだと感じています。だから自分から少女が消えてしまう前にここに記録・記憶したいと思い、卒業制作と向き合いました。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
テーマは春から決まっていました。
最終的な形が決まったのが10月あたりでそこから出演者のオーディションや撮影のロケハンを行いました。
撮影自体は11月後半に行い、展示までに編集、ロゴやグラフィック等の制作を行いました。

制作費用はいくらですか?
103,000円
このうち壁建てに38,000円
最終的な展示形態が決まるまでの実験的な制作費も含んでいます。

大変だったところはなんですか?
壊れていないブラウン管テレビを集めることと、どのような機材で再生させるかに悩まされました。

制作においてこだわった点はどこですか?
出演者の2人に自分の考えやイメージを極力差異なく伝えることを心がけ、そこに力を入れました。好きな映画監督の方が展示をされていたので、出向いてその点について相談をさせて頂いたこともありました。

やってよかったところはありますか?
細かい台本はなくドキュメンタリーのような方法で撮影しました。そのため、出演者の選出に時間をかけ、オーディションで行ったのはよかったなと思います。

次の4年生に一言お願いします!
自分のやりたいことをやりきるのがいいと思います!田中ゼミはそれに適したゼミであったと感じています。


『 そんな彼奴等が企てるのは人類キャニキャマ化計画!!! 』 川田さん

自身の作品の解説をお願いします
どんなに愚かな人間共でも『人類キャニキャマ化計画』を理解できるようなスゥパァチャァミングな動画です。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
夏はキャニキャマへの理解を深めたり『人類キャニキャマ化計画』の内容を考えたりしました。秋から冬にかけては動画制作や展示空間を考えたりしていました。

制作費用はいくらですか?
10万円前後です。ほとんどがプロジェクター代です。

大変だったところはなんですか?
自分がしたいことをしつつ、受け手が見た時退屈しない様にすることが大変でした。多くの人が良い気持ちでキャニキャマになってほしかったので、展示中もヒヤヒヤしていました。

制作においてこだわった点はどこですか?
主題歌をキャニキャマ方に歌っていただいたことです。

やってよかったところはありますか?
展示空間にキャニキャマ方のクッションを置いたことです。可愛くて良いと思いました。

次の4年生に一言お願いします!
悔いのないよう頑張ってください!

Instagram…@kyanikyama


田中ゼミの皆さん、ありがとうございました!

卒展前に田中教授にインタビューした記事はこちら↓


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