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Optilogic社年次イベント:OptiCon2024レポート<前編>



日本市場におけるBigM株式会社とOptilogic社のパートナーシップ

 Optilogic社は2018年にLLamasoftの創業者・元CEOであったDon Hicks氏によって創設され、財務・サービス・リスク・サステナビリティのバランス化を実現するサプライチェーンデザインテクノロジーの提供によるサプライチェーンデザインに携わる人々や組織の成功に注力をしている企業です。
 Optilogicが提供する100%クラウドネイティブ・サプライチェーンデザインソリューションCosmic Frogを世界に展開し、米国・英国・クロアチアにオフィスを構え、日本市場においては、BigM株式会社と2022年よりパートナーシップを締結しテクノロジーとサービスの提供を行っています。

OptiCon2024 レポート前編

本年のレポートは前後編でお届けしたいと思います。前編はOptilogic創業者のDon Hicks氏によるオープニングセッションとOptilogic社のテクノロジービジョンとロードマップをお届けします。

Optilogic 創業者 Don Hicks氏によるオープニングセッション

 

Don Hicks氏のプレゼンテーション

今年のOptiConは、進化のプロセスがいかに重要であるかを皮切りにセッションの幕が開きました。過去の成功に安住せず、失敗から学ぶ姿勢が未来を形作ると強調されています。また、科学者にとって未知は発見の機会であり、楽観的な個人が社会を変革する役割を果たすとも述べられました。これに関連して、歴史的な偉業を成し遂げた人物やチームの例も挙げられました。
Optilogicの役割として、Supply Chain Desingの未来を見据えて進化を推進することが強調されました。講演者のDon Hicks氏は、進化の過程を個人的な視点から説明し、過去の状況から学び、意図的に未来をデザインする重要性を説きました。人類の進化の過程で脳が大きくなり、社会的な相互作用が進化の鍵となったことも紹介されました。
講演の後半では、意図的なデザインと合理的なアプローチの重要性が強調されました。合理性に基づく証拠ベースの思考がデザインに不可欠であるとし、モデルの使用がサプライチェーンチェーンの変更を検証する安全な方法であることが説明されました。
しかし、合理性だけでなく、創造・想像力も重要であり、新しい方法を考えることで大きな突破口が生まれると述べられました。革新と想像力を育む環境を作ることが重要であり、これが組織の成功に繋がると説明されました。具体的なデザイン能力を向上させるための4つのP(Product、People、Process、Partners)の要素の重要性が説明され。特に人材育成と外部パートナーシップの重要性が強調されました。
そして、製品・技術的なビジョンとして、次のセッションに詳細は委ねつつも、Optilogicの哲学(フィロソフィー)としてのSupply Chain Desingの民主化、つまり、Supply Chain Designに携わる人々に、より容易にテクノロジーへのアクセスの機会を提供することが使命であることを強調しました。その中で、生成AIを使用したサプライチェーンデザイン支援機能Leapfrogや非ヘヴィーユーザ向けのエクセル/Google Sheet連携App、モデル実行・管理をどこでも行えることが可能なモバイルAppの提供をスタートすることが発表されました。
最後に、Optilogicは顧客とのパートナーシップを大切にし、デザインが次の10年において生存のための重要な機能であると結論付けました。講演は、参加者への感謝と今後のイベントへの期待を込めて締めくくられました。

プロダクトマネジメント・応用研究チームによるOptilogic Supply Chain Design ビジョンとロードマップ

Don Hikcs氏のセッションで述べられた、より多くのサプライチェーンデザインに携わる人々への、より容易なテクノロジーへのアクセスを実現するための機能として以下の機能の近日アップデートがアナウンスされました。

1.  Cosmic Frogにおける使いやすさの更なる向上 : Model Assistant

Supply Chain Designプラットフォーム Cosmic Frogにおいて、これまでの機能性を活かしつつ、如何に生産性を向上させるかの検討に基づき、モデル作成における構築プロセス、現在投入されているデータの関連性から次にユーザが何を行うべきか・データの修正対象はどこなのかを示唆するモデリングプロセスアシスト機能のデモンストレーションが行われ、近日プロダクトに反映されることが発表されました。 

Model Assitantによる次に何をすべきかのサジェスチョン


2. 生成AIを活用したモデル作成機能:Leapfrog

Optilogicではサプライチェーンデザインを人の創造力とテクノロジーによる協働が求められる領域であると認識しています。
機械学習・深層学習・生成AIをはじめとするAIテクノロジーは人による意思決定をどのように支援するかという問い掛けに対し、Optilogicは一つの方向性として、生成AI・自然言語処理を活用したモデル・シナリオ・分析支援機能Leapfrogを発表しました。この機能を用いることで、ユーザの自然言語での問い合わせ・リクエストに対して、AIによるモデル作成・シナリオ作成・データ分析が可能となります。またユーザからのインプット・モデルデータからのフィードバックを受け精度の向上・更なる分析への進歩を実現するビジョンが語られました。
まず第一段階として、シナリオの作成・モデルデータ分析領域から当機能がα版としてリリースが行われています。
早速我々も機能を使用させてもいましたが、日本語での問いかけにも完璧な回答を行ってくれました。この機能と前述のModel Assistant機能用いることで、データ操作や細かな設定を敬遠していた方々にもより容易にモデリング活動に取り組んでいただくことが可能になります。継続的かつドラマチックな進化を予定しているとのことで今後の展開を継続的に発信していきます。

Leapfrogによるシナリオ生成を日本語で依頼した結果


既にCosmic Frogをご活用のユーザーの方はアクセス要求が可能な機能ですので、もしご興味がある方は、info@bigm.oneまでお問い合わせください。

3. Mobile Appのリリース

次の発表は、突然ながらも、その場で、Cosmic Frogをご使用のユーザーの方々に公開された機能として発表が行われました。
Cosmic Frogと連携されたモバイルApp機能です。この機能を活用することでユーザはモデルの実行結果やアウトプットのサマリにモバイル端末からアクセスすることが可能になります。
将来的には実行条件を変更してのシナリオ起動やコラボレーション機能なども実装予定とのアナウンスがありました。
iPhoneをお使いの方はApp Storeから、Androidをお使いの方はGoogle Playから無料でダウンロードいただけます。

QRコードからもアクセス可能です
Mobile Appによるシナリオ実行結果サマリ確認


4. Excel / Google Sheets App

そして次の新機能はCosmic FrogのAPI・拡張性を活用した、Cosmic Frogと連携可能なExcel / Google Sheets Appです。

このApp機能を用いることで、Cosmic Frogへ直接アクセス・モデル変更や・実行を行うことは難しいけれども、クイックに分析を行い、その結果を関係者に共有することが必要な方々にCosmic Frogが提供する分析機能への容易なアクセスを実現します。発表と同時に輸送最適化App・新規拠点探索(Greenfield)App・キャパシティプランニングAppがリソースライブラリに公開されました。

輸送ルート最適化Excel App

5. 分析エンジンの更なる拡張

そして、期間中を通して、Cosmic Frogのコアコンピテンシーであるサプライチェーンデザイン分析ケイパビリティについてもアップデートが行われました。その中でも一番マーケットからの期待が高い領域として輸送ルート最適化エンジンHopperの機能拡張の予定が共有されました。輸送資産台数とルーティングを最適化するFleet Optimization、各種時間制約・ドライバーに関わるコスト・制約の実装が行われたことが共有されると共に、直近のロードマップとして日本のユーザ様からも要望が高かったマルチピック・マルチドロップを可能とするInterleaved Routing機能の実装予定がアナウンスされました。
昨年末にリリースが行われたのAIとシミュレーションエンジンを活用した在庫戦略分析エンジンを皮切りに他にも生産順序割付をシミュレーションするProduction Wheelエンジン・シミュレーション機能におけるルーティング機能などサプライチェーンデザインテクノロジーとしての活用領域の広がりと共にサプライチェーンデザインテクノロジーを活用することでプランニング領域の精度向上に寄与するPlanning by Design構想を実現する分析機能が公開されたのが本年の大きな特徴でした。

OptiCon2024レポート前半まとめ

企業ビジョン・プロダクトビジョン・ロードマップまでの発表を受けて、出席者の皆様からは、改めてプロダクトリリースからわずか1年半での飛躍的なテクノロジーの進歩とその先進性に驚きの反応いただくと共に、広くサプライチェーンデザインテクノロジーを普及するフィロソフィーを実現するためのライセンス体系・新規機能群に対する共感の声をいただきました。
文面ではなかなかお伝えすることも難しく歯がゆい限りですが、この部分を詳細に聞きたい、今すぐこの機能を試せないかなど、ございましたら、何なりと、info@bigm.oneまでご連絡いただくか、当レポートにコメントいただければ幸いです。

後編では、Cosmic Frogを活用した最先端事例をご紹介予定でございます。


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