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「SCALE Powered By PR」でPR人材の育成と企業とのマッチングを。人材の流動性を上げ日本のPRレベルを上げる。

PR戦略の立案ができる人材を増やしたい

ー SCALEとは
SCALEは、事業をスケールさせるための広報・PR人材を必要とされている企業と、フリーランスや複業・副業として活躍するプロのPR人材との最適なマッチングを実現する「成長型PR人材データベース」です。独自に開発したコンピテンシー(スキル評価)モデルをもとにPR人材を評価・育成し、クライアント企業の事業フェーズと目的に最適な人材をアサインする仕組みです。

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また、ご登録いただいたPR人材のスキルアップのためのカリキュラム「SCALE PR ACADEMY」を開講しています。広報・PR、メディア、マーケティングの第一線で活躍する方々に講師としてご登壇いただき、ノウハウの提供を行っています。

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ー なぜ日本はPR戦略立案のレベルが高くないのか
その理由は単純に、お客様が求める数よりもPRの専門家が少ないことが原因だと思います。PR会社に勤務している等業界に携わる人の数は増えたと思いますが、「専門性が高いか?」と問われると話は別です。戦略立案ができる人を増やすことは業界全体の課題だと捉えています。

フレキシブルチーミングで、お客様に最適なPRソリューションを

ー 事業立ち上げの背景
SCALEは、本田事務所が掲げるコンセプト「フレキシブルチーミング」をベースに、大手PR会社であるベクトルとの共同事業として2020年に立ち上げました。

フレキシブルチーミングとは、フリーランスを含め、多様な人材を組み込みながらお客様の課題を解決できる最適なチームを作るべきだという考え方です。本田事務所としても、このコンセプトをもとに、正社員の採用は行わずに組織づくりを行なっています。

昨今の変化が目まぐるしい世の中や、多様化するお客様のニーズに対応するにはPR人材をマッチングさせるためのプラットフォームやコミュニティが必要だという考えに至り、SCALEを立ち上げることにしました。

ー なぜフレキシブルチーミングなのか
20年以上PR業界にいますが、お客様が我々に求めることはどんどん変化します。そして、とくにここ数年で強く感じたのは、チーム体制に対する「フレキシビリティ」の必要性だったんですね。

例えばPR会社経営者の立場だと、なるべく全ての社員が価値を最大限発揮できる環境を整えたいと思います。ただしPRの仕事は属人性が高く、個々人によってできることにばらつきがあります。この傾向は日本に限らず世界的に見ても同じです。俳優やアーティストといった仕事と同じように、ある種の「センス」といえるものも必要になります。

そうなると、お客様からすると「自社にフィットしているAさんに担当いただきたい」と考えるのが普通ですが、同じ時期に複数の担当が重なっていて物理的にAさんが担当できないことがあります。

そこで、特定の担当者が長期間ずっと同じクライアントに張り付くという形ではなく、例えば3ヶ月限定でチームを編成したり、ひとつの目的達成のために一時的にチームをつくったりと、フレキシブルなチームづくりを行う必要があると考えたのです。

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SCALEをリリースしてみての手応え

ー SCALEを活用するのは、どんな企業なのか
大企業から中小企業まで幅広くご活用いただいています。もともとイメージしていたのはスタートアップ企業でした。スタートアップはPR会社に依頼をするほど潤沢な資金がなく、かといって社内にPR担当者がいないという状況が多いと思っていたからです。しかし実際は、スタートアップ企業だけでなく、大企業からのお問い合わせも多く、広告代理店からお問い合わせいただくケースもあります。

PRを強化していきたいと考えてはいるものの、具体的に何をやればいいのか分からないという会社様が多く、そのニーズが顕在化したのだと思います。

ー 現在、どの程度のPR人材がSCALEに登録している?
こちらも当初の想定を大きく上回る結果になりました。もともとは、以前から繋がりのある方々を中心に100名程度ご登録いただく想定でしたが、サービス立ち上げから5ヶ月で登録者数は400名を超え、9ヶ月で500名を超えました。ご登録いただくのは企業所属で複業希望の方とフリーランスの方が半々ぐらいです。

たくさんの方にご登録いただいている一方で、PR経験の浅い方からベテランまで混ざっていて、人材の質としてはばらつきがある現状です。インフルエンサー領域が得意だったり、広告制作が得意だったりと個々人の専門性もバラバラです。専門性に幅があるのは、マッチングサービスとしては良いことなので、登録者それぞれの強みは活かしてもらいつつ、PR戦略構築に関するノウハウなど足りない部分はSCALE PR ACADEMYで補っていければと考えています。

PR人材の流動性を上げ、日本全体のPRレベルを上げる

ー SCALEの今後の展開は?
ご登録頂いているPR人材の方々の専門性をさらに高めてもらうため、「SCALE PR ACADEMY」でのカリキュラム提供・改善に力を入れていきたいと考えています。一流講師陣によるセミナーをオンラインで開催していて、多くの方にご参加頂いています。

独自に開発したコンピテンシーも活用しつつ、3年スパンぐらいで全体のレベルアップを目指していきたいです。

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ー 事業を通して実現されたい未来、解決されたい社会課題は?
日本の企業はもっとPR力を高めなければならないと思っており、そのためにPR力のある人を増やしていきたいと考えています。

例えばPR先進国のアメリカは人材の流動性が高いので、優秀なPR人材が事業会社、エージェンシー、行政といろんな組織に所属しグルグルまわっているような感じです。ざっと日本の100倍ぐらいは、戦略的なPRを理解している人材がいる印象です。

そこで、フレキシビリティチームを活用し、質の高いフリーの人材といろんな組織のマッチングを成立させ、人材の流動性をあげていきたいと考えています。

ひとつの企業で何十年も広報をやっているというのも決して悪いわけではありません。ただ、それだとどうしても応用力が培われません。PRは持っている視点の数の多さが重要で、視点が増えるとそれだけお客様への提案にも幅が広がり、より価値を提供できるようになるのです。

ー 本田さんご自身の今後の展開は?
「PR」は周りから見ると捉えどころのない言葉で、誤解されることも多いです。ただ私はPRという発想自体が重要だと思っていて、その発想を持っている人を増やすことで貢献できることがたくさんあると思っています。

マーケティング的な視点で見ればPRは特定の商品やサービスを世の中に広めることを指すことが多いですが、開発の段階でPRの発想が反映されていればもっと良い商品が生まれるケースも多いです。モノができてからではなく、できる前にもPRの発想は必要なのです。他にも、インベストメントやキャピタルなど別の領域でもPRの発想があれば結果を変えられるものはたくさんあると思っています。

PRはいわばテクノロジーのようなものです。ですから「技術転用」できるフィールドはPR業界に限らずたくさんあるはずです。だからこそ、特定の領域にとどまらず、PRが関わる領域をもっと広げていきたいと考えています。

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