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#7 「ステップ1・2・3だけでは足りない理由」


前回のBBスタディ振り返り

前回のBBスタディでは、ビッグブックのp.92, 7行目〜p.93, 7行目までを学びました。そして、1月25日からのBBSGでは、いよいよステップ4が始まりました。


ステップ1・2・3だけでは不十分

これまで私たちはステップ1・2・3を学び、重大な決心をしました。しかし、ビッグブックは明確に「それだけでは永続的に新しい生き方を続けていくことはできない」と断言しています。ステップ3の決心をした後、すぐにステップ4以降に取り組む必要があるのです。

なぜ、すぐに取り組む必要があるのか?

私たちはステップ3で「神の意志に従う」と決心しましたが、私たちの中にはそれを妨げる障害物が存在します。この障害物を取り除かない限り、私たちは再び自分の意志を濫用する生き方に戻ってしまうのです。そのため、決心するだけでは不十分であり、「これまでやったことのなかった自分自身の大掃除(ステップ4以降)」が必要になります。

そして、「自己=本能」は、生きている限り動き続けるものです。したがって、私たちには「掃除をし続ける」ことが求められます。例えば、どれだけ綺麗に整えた髪型も手入れを怠れば乱れ、体を洗わなければ臭くなり、庭の手入れをしなければ雑草が生い茂るように、自己の掃除も継続が必要なのです。


草むしりをする男性
(画像提供:いらすとや

ビッグブックの視点の変化

ここで、ビッグブックの論点が大きく変わります。
ステップ1では、アディクションの病理と絶望について学び、認めることが求められました。ステップ2では、その解決策として「神」を信じることを学び、ステップ3では解決に身を委ねる決心をしました。

しかし、ステップ4に進むとビッグブックは「私たちにとって飲むことは問題の一つの症候にすぎない」と述べています。

これは、多くの人にとって驚きの事実です。なぜなら、私たちは「酒をやめたい」「ギャンブルをやめたい」「セックスをやめたい」と思い、12ステップグループに参加しました。そして、ビッグブックは「解決はある」と述べていますが、解決のためには、生き方そのものを変えなければならないと強調しています。

この言葉は、まさに運命の分かれ道を示しています。ビッグブックは、嗜癖だけをやめられるようになるとは言わず、生き方が変わることで結果的に嗜癖が止まると主張しているのです。

子供の頃、私たちはよく「おまけ」に惹かれて、ポテトチップスやチョコレートを親にねだったものです。しかし、「おまけ(嗜癖が止まる)」を手に入れるためには、それらのお菓子を買わなければ(生き方そのものを変えなければ)なりませんでした。

もちろん僕は、キャラメルやウエハースチョコも大好きでした
(画像提供:江崎グリコ株式会社

神に委ねる決心=自己と向き合う覚悟

私たちはこの変化に抵抗し、アディクションに逃げたくなることがあります。しかし、ステップ4に進んだ今、すでに私たちは「決心」したはずです。

ここまで散々脅しをかけてきたビッグブックも、ステップ4に至った人に対しては、しつこく脅しをかけることはありません。なぜなら、この段階では「迷いのない人だけが残る」ことを前提としているからです。

自分自身と向き合う覚悟を持ち、徹底した棚卸しを始めることで、私たちは回復への第一歩を踏み出せます。
次回からは、具体的な棚卸しの方法について詳しく学んでいきます。

ご拝読いただき、ありがとうございました。

ゆうき