見出し画像

社長のひとりごと(20)

『関心を抱く』

かのマザー・テレサは「愛の反対は憎しみではなく無関心です」と言っています。
愛とは「向き合う対象へ関心を抱くこと」。

認知症のお客様が孤独になりがちなのは、認知症から引き起こされる周辺症状にご家族や近しかった人たちが戸惑いを覚えて、かつてと同じような触れ合い方や向き合い方を避けてしまわれるからです。

マザー・テレサはこうも言っています。
「人間にとって一番の悲劇は、この世の中の誰からも自分が必要とされなくなることである。」
つながりが絶たれることが、認知症で困っているご本人を更に追い詰めていきます。

向き合う人が認知症であろうとそうでなかろうと、コミュニケーションが続かないのは、ただただ相手に興味を持たないからです。
聞き上手も相手への関心あってこそ。

人の話を聞きながらも、次に自分が話すことに意識を向けている人は、相手に向いている振りをして自分への関心でいっぱいです。
そして、認知症であろうとそうでなかろうと向き合う相手は、私たちの姿勢をよく見ています。

そこから得られる反応には、私たちの姿勢がまざまざと反映されています。
コミュニケーションはジャズのフリーセッションと同じようなもの。関心を抱いた相手と対話をするのに、予め用意した答えは不要なのだと思います。