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社長のひとりごと(23)

『アスパラガスに関する能力』


今回は少しゆるめの話題を。

タイトルを見て、「ああ、あのことだろ」と分かった方は、私と同じ体質の人なのだと思われます。

アスパラガスに関する能力とは、正確に言うと、「アスパラガスを食べた後に出る尿の臭いを嗅ぎ分ける能力」のこと。

信じられない人もいらっしゃるかと思いますが、ことがことだけにあまり声高らかに言ってこなかっただけで、実は20%の人はこの能力を持っていますので、5人に一人は能力者がいるはずなのです。
私はこの歳になるまで、家族以外の存在にほとんど出会うことはありませんでした。

ちなみに家族の中でも能力者は私の母親と私と娘だけ。
そう、この能力は遺伝なのです。
最初に出会った家族以外の能力者は、社内で業務の引継ぎをしていた時に、たまたまそんな話になって(引継ぎしていませんね・・・)、「私もそうです」「おおっ」となったのを覚えています。

もう一人は、居酒屋でカウンターの隣に座っていたカップルの片割れがそうでした。彼氏さんそっちのけで握手し合っちゃいましたね。

このアスパラ問題、かつては「消化の問題」として、アスパラガスを食べた後に出る尿が臭くなる人とそうでない人、という分類をされていました。ところが近年研究が進み、これは「臭いを感じ取れるかどうかの問題」、つまりアスパラガスを食べた後の尿に含まれる代謝物質「メタンチオール」を嗅ぎ取れる人とそうでない人、という分類が正しいとされました。

ですから、皆さんに一斉にトイレでおしっこをしていただくと、この能力を持つ人は麻薬探知犬ばりに誰がアスパラを食べたのかを確実に嗅ぎ当てることができるのです。

ただ、実生活ではそんなことをする機会は一切なく、飲んで帰った後に、トイレで用を足した際にいつもの独特な臭いを感知した途端に、「ああ、そういや今日アスパラ食ったな」と酔っ払った頭で思い起こすくらいが関の山です。

ちなみに私はお酒を飲むと真っ赤になってしまうのですが、それと同じくらいに意味のない身体の反応であり、人体の不思議だと思っています。

ところで、ここでは我々のことを能力者と言いましたが、米ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームは、能力のない人の方を「アスパラガス嗅覚障害」と分類しておりますので悪しからず(笑)