感謝の気持ちにお菓子を添えて
僕は老人ホームで働いている。
僕のことを、
すごいと言う職員さんがいる。
その人は、一つの報告から
僕が見落としてたこと
間違えてたこと
考えないといけないことを教えてくれる
大雑把な雰囲気なのに
思考は繊細で俊敏。
僕からしたら
あなたの方がすごいよ。
先日も見落としてた大事なことに
気づかせてくれた。
すぐ調べなおして、お伝えした。
でもなんか悔しい
なんでか…?
その日はそのまま午後から外部研修。
なんか、悔しいまんまだった。
研修中も、そのことばかり考えていた
#もやもや
研修内容はロールプレイ。
一人が指導者役。
もう一人が指導を受ける側で
事例に対して役になりきる。
事例検討ではなく事例研究。
個から一般に、気づきを得ていく。
1組目は女性どうし。
和気藹々と進む中にも要所要所を押さえていて、
こういうスーパーバイザーにならないとなと
思わせられるロールプレイだった。
2組目、
指導者役が男の方だったんだけど。
できる自分を見せつけようと、
うまいことやろうとしてるな…?
そして…空回りしているな…?
と感じた。
その後、
ロールプレイを見た感想を
グループで共有し合う時間。
司会をやってくださった女性。
金髪にネックレス、
やや胸の開いたセーター、
#むむっ
別に悪いことしてるわけじゃない。
ただイメージってありますやんか。
その方の司会が…
まぁ抜群にうまい。
#すいません
ちゃんと話を聞いていて、
自分の意見もしっかりおっしゃる。
ああいう研修のイメージって、
悪いところがあっても何となく
前に出てやってくれてる方に対して、
誉めないとねっていう空気がある。
「聞き方が優しくて上手でした。」
「相手の目を見て話をしていて、よかったです。」
みたいな歯が浮く感じのやつ。
でも司会の方は違った。
そんな、なぁなぁな空気の中しっかりと
ちゃんと聞いてないとできない指摘をバンバン。
しかも茶目っ気もある。
正直、かっこよかった。
そこで、ふと気づく。
僕は16年ほど介護をしてきた。
リーダーも10年ほどやらせてもらった。
…プライド、だな。
自分はできてると思ってる。
なのに、僕よりできる人が身近にいる。
指摘されて悔しいのだ。
相手はそんなこと思ってないのに、
負けた気がするのだ。
そして、
ロールプレイで指導者役の男の人を見ていて思った、
僕も、カッコつけたいのだ。
#わかるぞ
なのにカッコつかなくて悔しいのだ。
#かっこついたためしなし
そこに気づいてからは、司会の方はもちろん、
他の方の意見も、いままで以上にスムーズに理解できた。
相手も楽しそうに話して下さったように思う。
何を僕は敵視していたんだろう。
譲れないものはあるかもしれないが
ちっぽけなプライドなんていらねぇなぁ
今日はそんな気づきを得た。
帰りに尊敬する職員さんに
お土産を買った。
今度渡そう。
感謝の気持ちと共に。
いつもありがとうございます。
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