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今日という日
1年前の今日。
僕が笠置町にはじめて来た日だ。
クライミングの仕事で神戸に出張にきていた僕のFacebookに「笠置に寄って帰る?」のコメント。そして、最終日の仕事が雨で流れた奇跡のおかげで僕は笠置に来ることができた。
そしてその日に移住を決めた。
なにかひとつでもピースが外れていれば、いまの自分はいないと思うと本当に人生は面白い。奇跡と感謝の連続だ。
今日はしばらく振りに笠置町・飛鳥路区を歩いた。最近はどこか受け身な毎日になってしまっていたので、展示の準備やら事務作業やらを中断して、思い切ってオフィスを出た。会いたいひとに会うために。
そのひとは僕にとって人生のキーパーソンのひとり。この笠置町にきて最初に撮った100歳のおじいちゃんだ。なんだか無性に会いたくなり、「何か変わるかもしれない」そんな思いを心にぶら下げて田舎道を歩いた。
ドキドキとワクワクが撹拌されて、名前もない新しい感情が心を埋め尽くした頃に、いつもと変わらぬ場所にそのひとはいた。そして僕を見つけると、まるで待ってくれていたかのようにこの邂逅を喜んでくれた。
たくさん話をした。
写真展のこと、青春時代のこと、戦争のこと。
家族のことや、これからのこと。
この「瞬間」を選んでよかった。やっぱり笠置にきてよかった、と心から思った。
これといって特別な会話はしていない。だけれど、僕にとってはなにより特別な時間だった。
何か変わるかもしれない。
何かを変えたい。
そんな思いをぶら下げて、今日を歩いてみたけれど、わかったことは「変わり続けている」ことだった。
なにをしても、なにをしなくても全てのひとや物事は変わり続ける。一年前のふたりはそこにはいなかった。それが今日、僕が感じた「時間」の大切さであり残酷さだ。
僕が探していたキッカケはどこにでもある。
ただ、それを見つけるために動くかどうか。きっとそれだけなんだろう。
どこをどう切り取ってしあわせというか不幸というか。それだけで心の在り方は変わる。そんな当たり前に気付かせてくれた今日に感謝したい。
日々是新。
毎日がリスタートだ。
シバタタツヤ
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