こんにちは!Social Business Lab運営事務局です。
わたしたちは毎月1回、SDGsをはじめ、サステナビリティやジェンダー、ウェルビーイングといった社会的なテーマに関連するプロジェクトを、企業の中で担当する「人」にフォーカスし、ともに考え、学びを共有する勉強会を開催しています。
世の中に新たな考え方を提示するような「あのプロジェクトの裏側」に関して、同じテーブルを囲んで話すように具体的に共有していくことで、うまく行ったことだけではなく、失敗や「もっとこうしたらよかった」といった視点、どのように社内を巻き込み、プロジェクトを形にしていったのか?など、プロセスから紐解くことで考え方を知り、それぞれの活動や日々の仕事に活かすことができる場を目指しています。
第2回目のゲストは、漢方でお馴染みのツムラさんが手がける「#OneMoreChoice プロジェクト」の担当者である宮城英子さん、大山尚美さん、髙橋朋子さん。100年以上、女性をはじめ多くの人々の不調に寄り添ってきた歴史ある企業で今回のプロジェクトを立ち上げるには、さまざまなプロセスや葛藤もあったといいます。実際にプロジェクトが生まれた経緯やその過程、今現在考えられていることをお話しいただきながら、Labのメンバーと「すべての人が不調を無理に我慢しなくていい社会」を目指すプロジェクトにはどんな視点が必要だったのか、意見や思いを交わしました。
<第2回目ゲスト>
イベントではLabのメンバーが4つの「Social Action Canvas」を軸に、参加者の皆さまからいただいた質問を交えながらお話を伺いました。
ーまずはプロジェクトについてお伺いしてもよろしいですか?
Q. Projectが立ち上がった経緯は? / なぜご自身が取り組むようになったのか
東江(SBLメンバー):まずは、プロジェクトが立ち上がった経緯について知りたいです!
石井(SBLメンバー):広報チームさんがスタートされたんですね。広報としての役割がもともとベースにある中で、「隠れ我慢」というものをトピックイシューに設定してスタートした、という感じですか?
東江(SBLメンバー):最初から皆さんの中に「隠れ我慢」の風潮が課題感として共有できていた、というのがスタートポイントとしてすごいなと思います。ツムラさんだからこそというのもあるのかもしれないですけど、何か意識していることや仕組みみたいものってあるんですか?
石井(SBLメンバー):プロジェクトを拝見していて、ツムラさんだからこそのテーマ設定の納得感があるなと思います。ちなみにパナソニックさんのふつう研究室って、ジェンダーとかセクシュアリティをテーマにしているじゃないですか。それはパナソニックだからこその設定だったんですかね?それとも個人やチームの中での課題意識の強さだったんですか?
東江(SBLメンバー):正直、個人が先行してましたね。私と白鳥さんにとってはすごくセンターにある課題なんだけれども会社の中ではそうじゃないよね、というところから始まっています。
石井(SBLメンバー):(ツムラさんが)ヒアリングをされたとか、ワーキンググループに発展してることを聞いて、テーマ設定の難しさと大事さを感じました。僕たちは学校総選挙プロジェクトを形にしていく中で、個人的な反省として、CCCが若者と社会を繋ぐ理由というか、 CCC だからこそという部分がそこまで強くなかったと思っていて。もっと社内のヒアリングや、会社らしさと個人的な課題感を上手に繋げられたらもっとよかったなと思います。
石井(SBLメンバー):やっぱりヒアリングがいきてるな、みたいな実感はありますか?
東江(SBLメンバー):わたしたちは個人の想いからスタートしているので、そこから会社や社会にすり合わせていく作業を行なっている感覚です。ツムラさんはスタートダッシュがすごく良く、最初から広がっていったような印象を受けてるんですけど、我々はじわじわ…というか、そんな感覚です。石井さんとかはどうですか?
石井(SBLメンバー):僕らが会社とのすり合わせの中で大事にしていたのは、Tポイントと若い人たちとの接点を作ること。この問題意識や必要性は理解されやすかったという背景はあります。なので、若者を対象にしていることへの共通認識は持てていると思いますが、「若者世代の声を社会に届ける」という取り組みのテーマについて「確かに社会的な課題ではあるよね」という理解はありつつ、一方で、何故うちの会社がその社会イシューをやるのか、という点で少し疑問に感じているような方たちもいるんじゃないかな。
Q. 社内外の反応は?プロジェクトの評価/継続
石井(SBLメンバー):ウェブサイトもできたり、交通広告もされていたりと、スタートされたばかりなのに展開がすごく大きいですよね。2年目を迎えた2022年になぜそこまで行けたのか、どういう社内の評価があって予算をかけられたのかなどお聞きしても良いでしょうか?
東江(SBLメンバー):社内でもうまく広がっている印象があるのですが、活動を評価する上で受け入れられやすい KPI とかってあったりするんですか?
東江(SBLメンバー):確かに、最初は分野を広げる、開拓すること自体に価値があったと思います。ただ、会社の中でそれをどうやって事業化していこうかっていう話になったとき、我々はコンサルチームでもあるので、例えば相談を頂けた件数だとか、会社の中で実装できた件数だとか、そういう定量的なものが評価基準になっています。
Q. Project推進に向けてどんな作戦を立てたか 周囲の巻き込み方/大変だったこと
石井(SBLメンバー):ワーキンググループって、皆さん自発的に応募されてきたんですか?
石井(SBLメンバー):プロジェクトの大きなところには生理やPMSなどの課題感はあるけれど、「隠れ我慢」というキーワードをそういった人たちだけのものにしない、いろんな人が自分ゴト化できるようなワードの作り方をされたんですか?
最後に
ー会社らしさも大事だけど、個人の想いも大事。
Q. 活動をスタートさせるためのヒント
当事者性の高さなど、個人の想いばかりが先行しているように評価されがちなDE&I領域。
会社らしさとのバランスを保つことが難しいように感じることもありますが、ヒアリングや勉強会を重ね、「役員と現場」、「当事者と非当事者」といったように分断しないこと。また、年齢・ジェンダー等関係なく全ての人が自分ゴト化できるように奮闘する姿に励まされる時間でした。
🗒学びになった4つのポイント
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企画 / 編集:Creative Studio koko
ライティング:Ai Tomita