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長期積立投資をする上での注意点を教えて下さい。

一番抜けがちな注意点は、後半の戦略やリスクを理解しているのか、ということです。

 長期積立投資では、

  • ドル・コスト平均法

  • 複利

を、うまく活用することで、資産形成が見込めます。

そして世界人口の上昇により、世界の株式相場は長期的に伸びや反発が予想されます。

それならば・・・と長期積立投資を始めるわけですが、資金が少ない最初の時期と、資金が膨れてくると予想される最後の時期では全くリスクが異なります。

ここで言うリスクは、ボラティリティ(変動幅)のことです。

積立の初年度の資金は大体50万程度でしょうか。

例え50%の下落が来ても25万円のマイナスとなり、この程度であれば投資を行う方であれば許容範囲内の方も多いかもしれません。

しかし、15年後にもなり、嬉しいことに資金が1000万円くらいに膨れていた場合、50%の下落では500万円のマイナスとなり、元本を恐らく割ってくるでしょう。

この時に、

「元本割れする前に売ろうかな・・・」

「15年も続けたのに・・・」

「早く反発しないかな・・・」

「投資しなきゃ良かったのかな・・・」

いろいろ考えることでしょう。

そこで、世界の投資家がどのようにこのリスクを捉えて、対応しているのかを見てみましょう。

ここに長期積立投資のリスクに対して有効なヒントがあります。

ABC戦略

世界ではABC戦略という、リスクに対応する考え方が存在します。

国内ではほとんど聞きませんが、投資家であれば至極当たり前の考え方です。

どういう戦略かと言うと、20年の積立期間とした場合に3分割して、例えば

A期間:0~9年
B期間:10~14年
C期間:15~20年

とします。

先程の考え方だと、

A期間が一番ローリスク(変動幅が小さい)
C期間が一番ハイリスク(変動幅が大きい)

となります。

よって、例えば、

A期間は、株式100%でハイリスク運用、
C期間は、株式を少なくして債券を多めにする運用、
B期間は、株式と債券を50:50で運用、

などが考えられます。

こうすることによって、リスクに配慮した資産形成をすることができ、長期積立の後半のリスクも少なくすることが可能です。

特に長期積立投資では、将来の年金のために行っているケースが多いため、失敗をして損をしてしまうというのは避けたいというのが一般的でしょう。

世界には、積立を始める時にABC戦略を決定することができる仕組みがありますが、国内ではありませんので、マニュアルで実行する他ありません。

ルールとして決めておくことで、大切な資産を守ることに繋がりますが、ルールを破ってしまわないような工夫は別途必要になります。

長期で積立する場合は、悲観的なシナリオも想定して始めることも大切な考え方です。

※注意点※

つみたてNISA制度ではスイッチングができませんので、ABCのような戦略は活用できません。

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