変形AZIKを使っている
AZIKというのは拡張ローマ字入力の一種です。
QWERTYローマ字入力の空いているキーを活用して、特殊な母音や子音を増やしたもので、Xをしゃ行、Cをちゃ行の子音として、Zを-aん、Kを-iんの母音として使うなどします。
詳しくはこちらの総合解説書を参照してほしいのですが、概ね下図のようになります(画像が小さくなってしまってすみません)。
(こちらのテンプレートをお借りしました)
「kz」と打てば「かん」、「kk」と打てば「きん」。ZはA、KはIの拡張なのでAZIKというわけです(「っ」は「;」で打ちます)。
私はATOKのローマ字カスタマイズ機能を使っていますが、Google日本語入力、MS-IMEなどでも実装可能なはずです。
本格導入しないまでも、「st」が「した」、「sr」が「する」、「kt」が「こと」、「ht」が「ひと」、「kr」が「から」などの特殊拡張はめちゃめちゃ便利なのでお勧めです。デフォルトにはありませんが、私は「mr」に「まる」を振ったりしています。
「-aん」、「-iん」などの撥音拡張、「-uう」、「-oう」などの母音拡張まで覚えると、漢字語彙の打鍵数が明らかに減って楽しいです。
QWERTYローマ字入力からの移行コストがほぼゼロで、なじむ前にがんがん長文を書けるのがAZIKのいいところなのですが、文句もあるのでどんどん改造して使ってるよ! というのがこの記事の趣旨です。
小指の負担でかいよ
打鍵数を減らせると思ってAZIKに挑戦したし、なぜ打鍵数を減らしたいかと言えば指の負担を減らしたいからなのに、なぜ小指にこんなに拡張を……!? とキレて以下のように変更しました。
赤が消した部分、青が移動先です。
これで「ds」が「です」、「ms」が「ます」などの特殊拡張が消えましたが、個人的にはあまり使いませんし仕方ないで済む範囲かなーと。よく使う拡張で小指が死ぬよりはマシである。
拗音拡張
これは私が考えたわけではなく、配布されていたATOKのローマ字カスタマイズ定義ファイルに入っていたのをそのまま使わせてもらっているものです。
「rv」で「りゅう」、「rc」で「りょう」が打てる。便利。
「xh」と「sv」はどちらも「しゅう」になるなど被る音も出てくるので、好きなほうを選んで使っています。
ダウンロードさせてもらったのが二年ほど前なので、残念ながらどこで配布されていたかわからなくなってしまいました。
無音母音
AZIKについて検索していて、以下の記事にたどり着きました。
AZITはAZIKの改造のひとつですが、この中の無音子音がいいなあと思い、取り入れさせていただきました。
「v」をあ行の子音として、「vn」を「あん」、「vk」を「いん」などとして扱います。「va」~「vo」は従来通り「う゛ぁ」~「う゛ぉ」とします。
ウンチクキツイ
さらに以下の記事にもたどり着きました。
音読みが二拍の漢字の二拍目の音は「ウンチクキツイ」しかないのだそうです。
なるほど~と思って、以下のように取り入れました。
本当は「,」に「-iつ」、「.」に「-oつ」を振りたかったのですが、ATOKの仕様に阻まれました。ATOKめ……。
ちなみにどれをよく使うとかは完全に勘です。もっと使う音があるかも。
無音子音と合わせて「vm」で「あく」、「v;」で「おく」とかを結構使います。
ついでに以下の定義をつけ足して、ひとまずの完成としました。
これで「mzmzsama」で「ミャクミャク様」と出したり、「hivdrdkz」で「飛燕連脚」と出したり、「tfkcto;kyokyokakp」で「東京特許許可局」と出したりできます。楽しいね。
特殊拡張プラス
Tがまるまる空いているので、他にも以下のような拡張を定義しています。
xt→しゅつ
jt→じゅつ
zt→じつ
rt→りつ
ft→ふた
あとQにも。
fq→ふく
bq→ぶく
pq→ぷく
xq→しゅく
jq→じゅく
Rも空いてるのでなにか振りたいのですが、あまり思いつかないので「mr」を「まる」くらいですね。
ATOKのローマ字カスタマイズは定義数に制限があるので、制限と戦いつつ考えています。
AZIK、いいよ!
いろいろ 文句つけて変更しましたが、移行コストが少なく日本語の打鍵数を減らせるのは、AZIKの本当にめちゃめちゃいいところなのでお勧めです。
なお、この文章は練習中の薙刀式で書きました(おいっ!)。
いやここ二年くらい?の文章は移行してから大体AZIKなので、FGOとポケモンSVの二次創作はほぼぜんぶ変形AZIKで書いてるんですけども……。
薙刀式、同時打鍵が鬼門なので挫折する可能性は全然ありますし、いまもがんがん打ちたいときはAZIKを使っています。慣れない入力方式、思考をどんどん取りこぼすよね……。AZIKは(QWERTYが入ってれば)それがなかったのですごい。