アスリートのための解剖学 トレーニングの効果を最大化する身体の科学

『こんな本読みました』シリーズ 2025年1月②
大山 卞 圭悟先生(筑波大学准教授)
草思社:2020年

概要


 解剖学の概論から各論、咀嚼筋の解説まで、他の解剖書とは異なり、実際の動きについても解説している。

骨の成長

リモデリングされる骨
 張力や負荷によって合目的に骨が形態を変化させることを「リモデリング」という。この本の中では、オスグッド・シュラッター病を例に挙げて解説していますが、シーバー病や腰椎分離症、OCDなども骨のリモデリングを考慮し、臨床に臨む必要がありますね。

骨はいかに形つくられるか
 我々の体の中で骨がつくられる際は、ほとんどの場合、軟骨の雛形ができ、そこに血管が入り込んで骨芽細胞の活動で骨の基質がつくられ、そこに骨塩が沈着していく。その後、軟骨はだんだんと骨に置換されながら成長していく。
 四肢の長管骨を例に成長期の骨のつくられ方について解説しています。
 
感想
 徒手療法だけでなく、運動療法を処方するのに非常に役に立つ知識が得られます。自分もこの本を読んでトレーニングを行い、クリニックの患者様や現場の選手たちに根拠を持ったアドバイスをしていきたいと思います。

次回は2/26㈬ 新しい少年野球の教科書について報告します。

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