【堺シュライクス】移籍した大前拓也に期待していること
ある日の練習
7月16日、前日和歌山ファイティングバーズの一戦を終えて、ひどい渋滞に巻き込まれつつなんとか帰ってきた私。そして次の日はいつものみなと堺グリーンひろば野球場で練習があるとのことで、見学に行ってきた。
練習場に着くと、キャプテン・布施航がめちゃくちゃ懐かしいユニフォームでバッティングピッチャーを務めていた。
姫路GoToWORLDのユニフォーム。2014年から3シーズン、BFLに参戦した姫路を本拠地にしていた球団のユニフォームだ。このチームに所属して未だ現役を続けている人は堺シュライクスの布施、松本聡、丹羽竜次の3人と、オセアン滋賀ユナイテッドBCに在籍している大前拓也のみ・・・
?!
え、ちょっとなんでいるんすか大前さん。
なに普通に松っちゃんとノック受けてるんですか。え?なんで?どうなってるの?
聞けばその数日前、大前は滋賀を自由契約となっていた。そこで堺のテストを受ける流れとなったらしい。
(大西監督が見守る中フリーバッティングに臨む大前)
大前らしく芯で捉えた打球が軽々とフェンスを越えていく。
レフトの守備位置で大前の打球を追ってみた。落下地点に入ったと思ったところから打球が伸びていく。
(レフトから撮ったんでピントが合ってないけどいい感じに撮れた大前)
多少の粗さは感じるところはあったが、そこはご愛嬌。
スタンドインを連発し、あとは合否を待つだけとなった。
大前拓也と我が家
思い起こせば2017年。和歌山ファイティングバーズの創設の年に大前を初めて見た。田辺スポーツパーク。試合前にゲリラ豪雨があり、観客は10人にも満たなかった。コンディションの悪いグラウンドでミスが起こると、06ブルズの監督だった村上隆行の容赦ない怒鳴り声が田辺の街に響いた。
そんな中でセカンドとセンターの間に落ちそうな打球をダイビングキャッチをしたのが大前だった。それを見た妻と息子が大はしゃぎしていた。そのプレーですぐ名前を覚えた。
(ダイビングした後の大前)
2018年も田辺で試合を見た。
やはり初めて見たときに間近で活躍を見た選手は思い入れが違う。
そういえば昔、阪神ファンになりたてだった頃、本屋さんで買ったタイガースのトレーディングカードに入っていた選手の中に橋本大祐という選手が入っていた。その方とは今年になって初めてお話しする機会があったのだが、それはまた別の話。
でもファーストインパクトってやっぱりあって、あのプレーを見せられたら応援するしかない!と思う瞬間がどこかにある。それが大前のあのプレーだった。
しかし、2018年オフ、BCリーグのトライアウト風景の写真に大前が写っていたのを見て愕然とした。おい、移籍するのか。和歌山唯一の地元選手だったのに。
そのまま滋賀に移籍。オーバーエイジ枠がある中、活躍はした。しかし・・・
そして話は7月16日の13時前に戻る。
合格発表
「大前くん、大前くん、本部席に来なさい」
練習がほぼ終わり、後片付けが始まったあたり。球場のスピーカーからそんな声が聞こえてきた。声の主は夏凪代表だ。
(なにやら代表と話し込む大前)
そのままフィジカルトレーニングを終え、最後の円陣を組むときに、夏凪代表が大前に水を向ける。
「合格をいただきました。残りシーズン短いですが、少しでも戦力になれるよう頑張ります」
やった!あの時活躍した選手が堺に来る!それだけで嬉しい。初めて見たものを親と思う雛鳥ではないが、あのプレーを見てから大前のことが頭から離れなかったのは確か。それをこれから間近で見れるのだからこれほど嬉しいことはない。
そして
「なあ、もう姫路(に在籍していた選手)で野球やってるのも俺らだけなんやしさ。写真撮ろうぜ。」
松本聡がおもむろに呼びかけた。
(大前、布施、松本、丹羽)
姫路GoToWORLDは色々あって解散してしまったが、まだこうして挑み続ける選手がいる。GoToWORLDという球団名の通り、松本と丹羽は世界にも飛び出した。
彼らが少しでも長く現役を続けられることを切に祈っている。
大前に求められる役割
さて、今日、同時にJJの退団が発表された。ビザの関係もあり、帰国。できればまた来年戻ってきてほしい。
となるとチーム的には長打力の点で穴が開く。上述の通り、当たればどこまでも飛ばすことができる大前にその役割を期待したい。
主なポジションは二塁だが、外野も他の内野のポジションもできるし、二塁に置くとしたら25日の代表戦の時のように丹羽を遊撃に回すこともできる。
もちろんDHのポジションが開くので、誰にでもスタメンのチャンスがやってくることになる。競争は激化するだろう。
残りシーズン半分となった堺シュライクス。大前の加入でどのように変化するか期待したい。
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