【堺シュライクス初対外試合】17対6
初戦は大敗
ブルズは強かった。
練習を何度か見学してシュライクスの練習のハードさを目の当たりにしたところではあるが、やはりチームとしてまだ1ヶ月ちょっと。
牽制悪送球やエラーもあったし、たぶん、ポジショニングや連携はまだまだ未完成。こういうとき誰がボールを取るのか、誰がカバーに入るのか。ここを完璧にするには1ヶ月ではまだまだ足りない。
ブルズは主力メンバーがほぼ残留していることもあり、ブルズが去年までやっていた野球をそっくりそのまま見せられた。
隙があればどこからでも盗塁し、ちょっとでも甘い球が来れば思いっきり振り込む。ちょっとでもゆるい打球が飛べばあっさりセーフにしてしまう。
うん強い。11点の差は大きい。・・・今は。
光明もある
やられっぱなしではなかった。
2回裏、チームの歴史上初めてヒットを放ったのは、HIROTO(安積拓人)。
HIROTOは4回にも、ダイビングキャッチでチームをもり立てた。
ヒットを打った直後のHIROTO
またS.SATO(佐藤将悟)は途中出場ながら3安打を記録
KENTA(藤川謙太)、辻田寛人と内野手はマルチヒット。KENTAはチーム初となる盗塁も決めた。
チーム初打点を叩き出したのは鶴巻璃士
初回にはレフトファウルグラウンドでフェンスにぶつかりながらダイビングキャッチ。
(よく見ると膝のあたりが破れている)
随所に光るところがあった。このいいところと修正すべき点をどのようにブラッシュアップしていくのか見ていきたい。
「プロ初安打」
8回表。先発マスクをかぶった根本に代わり、中道勝士がキャッチャーの守りに入った。
(ユニフォームは夏凪代表の00で出場)
元オリックス・バファローズ、94年世代最強捕手など色々な肩書きはあるが、2017年、難病である潰瘍性大腸炎に罹患。結果プロではファームで5試合、1本のヒットも打てず戦力外通告を受けた。
8回裏、チャンスに打席が巡ってきた。
相手は17歳の宮前。高校生ながら代表としてソフトバンク3軍相手に自責0で抑えた実績のある左腕だ。その宮前から
右中間を真っ二つに割るツーベース。
独立リーグのオープン戦ではあるが、これが日本のプロでの初めてのヒットとなった。
カメラのファインダーから目を離して打球を見送ったとき、気づいたら私は泣いていた。ああ、本当に良かった。
高校代表のチームメイトだった藤浪晋太郎や大谷翔平らと比べれば随分遠回りや苦労をしてきていると思う。悔しい思いもたくさんしてきたと思う。その歩んできた道が、いつか報われますように。
中道のプロとしての第2章が始まった。
そういえば覚えていますか
南港中央野球場。そうだ、ここはトライアウトの会場だったじゃないか。
遠投でスタンドまで放り込んだ関口聡はリリーフでマウンドに立った。
激しいノックを打たれてポロポロこぼしながらも着いていった布施航はキャプテンとしてセカンドを守った。
他にも何人もあのトライアウトを受けて、このオープン戦の地に立っていた。
ちょうど4ヶ月前。11月7日の出来事だ。
大西監督があの日言っていた「人生を変えるかもしれないから必死こいてやっていきましょう」という言葉。
どうだろう、選手は実感を持っているだろうか。
さて明日は
明日は御坊で昨年度チャンピオン、和歌山ファイティングバーズとの一戦。
和歌山は今回はほぼ選手が入れ替わっている。実質的に新チームだ。
一体どんな試合になるのか。現地に行かれる方、よろしくお願いします。
あ、選手の皆さん。球場に行ったら気をつけてほしいことがあります。
いい球場だけどね。ご安全に。(あと自分で車を運転する人、マジで球場に行く道は狭いから気をつけて)