【堺シュライクス】3クール目 悩みと進化と靴
靴
アップ中。河村将督がしきりにこちらをアピールしてきた。なんなんだと思って見て見たら、靴が新しいものに変わっていた。
(河村の新しい靴。ナイキの厚底。1万5千円らしい)
新しい靴を履いて、軽快に走る河村。あれ?この前も買ってなかったっけ?(グレードが違うらしい)
気分もいいし、走りやすいなら尚更のこと。今日一日上機嫌な河村だった。
合流
吉井司投手がチームに合流した。
(左の赤い服が吉井)
180センチ90キロという大きな体。合流前はあまり体を動かせなかったとのこと。まだ合流1日目なので、怪我がないように無理なく・・・と思っていたら。
まさかのブルペン入り。見ていた大西監督が「おい、ホンマに大丈夫なんか?!」と心配するも、キャッチャー相手にとんでもないキレのあるストレートを投げ込んだ。
「下手したら(吉田)亘輝と同じぐらい(ボールに力があるん)ちゃうか。ホンマに体動かしてなくてそんだけいけるん・・・?若いってすごいな・・・」と大西監督驚嘆。
さらに驚きは終わらない。
まさかの打撃練習。本人曰く二刀流で行きたいということらしい。
大きな体からきれいな、そして軸がぶれないスイングで快音を響かせていた。
まだ18歳。いろんな可能性があると思う。これからの吉井選手に期待したい。
エースの自覚
吉田亘輝がシート打撃に登板。カウント2ボール2ストライクからの設定で打者と対戦した。
ストレート限定だったが、ほとんどの打者に前に飛ばすことはおろか、スイングすらさせない(1球でストライクを取る)というほぼ完璧な内容だった。
「リリースを出来るだけ待って、前で離している。去年は低めのボールが垂れてしまっていたが、今年はそれが無い」とのこと。
最多勝に輝いた昨年だったが、今年はさらに上の成績が期待できそうだ。
パウロ
フィリピンから派遣されていたパウロ・マカサエト投手が、来月のWBC予選を控え、本日をもってチームを離れることとなった。
おはようございます、おつかれさまです、などの日本語を話し、チームにも溶け込んでいた。
そしてブルペンに。正直なところ、予想以上だった。
そりゃあ世界相手に戦う選手。本当にすごい。ボールは速い。フォームの崩れを指摘されると即座に修正することもできる。
練習後挨拶をしていた。
「シュライクスの練習、とても難しかった(ハードだった)。WBC頑張ります。シュライクスも頑張りましょう!」
がんばれパウロ。応援しています。
ちなみにどれぐらいチームに溶け込んでいたかというと・・・
河村「パウロ!1192年!」
パウロ「カマクラバクフ!」
こりゃああれだな。戻ってきてまたこのメンバーと一緒にやるところ見たい。
変わろう
「僕来年あんな感じになれるんですかね?」
練習後、そう聞いてきたのは藤澤琢朗投手。トライアウトのドラフト1位投手。サイド気味のフォームから勢いのあるボールを投げる投手だ。
走った後、靴をベタ褒めしている河村(あくまでオフのトレーニングの成果などとは一切言わない)。しかしどうも藤澤は走るのが苦手な様子。
「この靴買ったら?怪我の予防にもなるし、走りやすいし。無理して走って怪我して病院に行ってお金払うより、この靴に1万5千円かけたほうがええで」
「マジっすかぁ。根性で走る時代は終わったんですね・・・!」
(ランメニュー後、靴に感謝の気持ちを表す河村)
しかし、その河村も、ついこの間まで、走ったら倒れ込むのが様式美だった。靴のおかげと本人は言っているが、間違いなく、1年やり通した結果が出ている。
昨年から「ブルサン時代の500倍は走っている」と言っていたが、走り込みを始めて数ヶ月後に河村はフォームが安定し始めリリーフエースとして活躍している。
そして、恐ろしい量の走り込みを恐ろしいスピードでこなす吉田も、入団当初は決して走ることには熱心ではなかった。
(上:2019年2月、走る内容を聞いて途方に暮れる吉田)
(下:本日、斉藤力とともに「残り2周」のサインを出して走る吉田)
今日、走る量が増えるというアクシデントを「もっと走れてラッキー!!」と叫びながら吉田は走っていた。
マインドの持ち方、本当に成長したなぁ・・・と思う。どんなことにもつながるが、一見マイナスに作用しそうなことも「自分にとってこれはこうプラスになる」と思ってやると、気持ちが全く違うのだ。(最近、私も会社の研修でこのようなことを聞かされました)
合同練習が始まって3週間。新入団選手にとってはまだここから。これからやっていくことでいくらでも変わることができるはず。答えもいっぱいあるはずだ。
吉田も斉藤も河村も、チームを引っ張るべく工夫しているなと思う。そうした切磋琢磨がきっとチームや個人を強くしていくのだろう。
その光景を見てこう言える
意識を持ってすれば、1年で人は変わる
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?