全国に400万人以上?非正規シングル女性の数
こんにちは、ふつうのくらし代表のあずみです。暑かったり台風だったり、そうかと思えばもう秋の風。今年は天候の変化が激しいですね。
さて「非正規職のシングル女性の支援」をうたっている私たちですが、支援をしながらも時々、「その対象者に支援をすることでどのくらいの社会的インパクトが生まれるのか」ということを顧みるようにしています。
非正規職のシングル女性については、既存の調査では実数が非常に測りにくいのですが、その数はざっくりと400万人以上だと考えています。本日は、その根拠について紹介します。
働く女性の半数以上は非正規職
まず、総務省の「 労働力調査」によると、女性の雇用者の数は2,614万人。
そのうち55.5%の1,426万人が非正規雇用者です。
一方で、労働力人口(15~65才)のうち、単身女性の割合は、11.8%。
単純に計算すると、1,426×0.118=168万人が、非正規職女性の単身者です。
もしかしたら、単身女性には正規職の割合が高いかもしれませんがここでは割愛します。
この時点で大体鹿児島県の人口と同じぐらいになります。
親同居未婚の女性は300万人?
さらにここに「親同居の未婚者」が加わります。
総務省のこちらの調査では、親と同居の未婚者(20-34歳、35-44歳合計)は、2016年時点で1,196万人です。
乱暴な計算ですが、このうち半分が女性で、その半分が非正規雇用だったと仮定すると、約299万人が親と同居の非正規シングル女性となります。なお、この数には45歳以上の親同居未婚者は含まれていません。
299+168=467(万人)
福岡県(510万人)の人口には及びませんが、全国の高校生の数(327万人)よりたくさんの非正規シングル女性がいることになります。
将来、低年収や低年金から経済的に破たんするリスクが高い人が、全国の高校生よりもたくさんいるとしたら…?
非正規職の問題が、社会的に大きな課題であることをイメージしていただけたでしょうか?
非正規シングル女性の支援はほとんどない
このように人口規模の大きな非正規シングル女性の課題に対して、今の日本社会には支援の場がほとんどありません。
シングルマザー支援、生活困窮者支援、女性支援などは、いずれも少しずつ当てはまっていないというのが当事者の実感です。
支援の場をもっともっと作れるように、これからも活動を続けていきたいと思います。