京都市左京区に似合いそうな曲を勝手に選んでみました
埼玉県から京都市左京区に移住してそろそろ14年経ちました。
始めて住んだ街が一乗寺。
ラーメン二郎京都店から徒歩30秒のところに住んでいました。
自分はラーメンと音楽が好きで、自宅から自転車で行ける距離に京都メトロと一乗寺ラーメン街道があることに小さな幸せを感じています。
京都市左京区はどんな街?と聞かれたら若者とラーメン屋が多い街と答えています。
京都大学、京都芸術大学、京都府立大学、京都工芸繊維大学、京都精華大学など京都市内ではなく、左京区内にこれだけの大学があります。
ラーメン屋も1ヶ月間毎日違う店に行けるんじゃないかというくらい多い。
天下一品の総本店が近所にあるというとは関東人からみたらステータスのようなもの。
そんな京都市左京区は若者が多くて独自のカルチャーも育まれとても音楽のインスピレーションを刺激する街です。
なんとなく街を歩いていてAir Pod Proから流れる音楽が風景とリンクした、そんな曲を勝手に選んでみました。
1 銀杏BOYZ / いちごの唄 long long cake mix
出町柳駅はとにかく大学生が多い。
京大生はもちろん、同志社大学、府立医科大学などが密集しているので、ここらへんを歩いている4人に1人は学生ではないかと思います。
そんな若者達を見ているとなんだか甘酸っぱい記憶が銀杏BOYZのBGMにのって蘇ってきます。
あの頃の自分はこれくらいの青臭さを放ちながら日々悶々としていたものです。
叡山電車を東京の中央線に見立てて、出町柳駅のロッテリアで絶品チーズバーガーを頬張りながら聴きたくなる曲です。
2 xiangyu / 風呂に入らず寝ちまった
だらしない生活を言葉にしてビートとメロディーをつけたらここまで洒落た曲になりました。
歌詞にも「明日仕事ないとわかるとだいたい風呂入らない」と韻を踏んでいる通り、休日の若者が無駄に消費したような1日が浮き彫りされています。
試しに声に出して歌詞を読み上げてみたらなんとも無気力な気分になりました。
夜の11時ごろの白川通り沿いのコンビニで上下スウェットの若者を見るとこの曲が頭に流れ出し「風呂入らずに寝ちまう気だな」と思っています。
ちなみに自分は明日仕事ないとわかると銭湯にいきます。
3 青葉市子 / 太陽さん
文化系男子・女子も多い左京区。
特に一乗寺にある恵文社付近では一眼レフを首からかけ、シャッターチャンスを逃さんばかりに少し度の強い眼鏡の奥の目を光らせている旅人で溢れています。
青葉市子といえば、2016年に京都メトロで行われた青葉市子with小山田圭吾&U-zhaanというライブを体験しました。
恐らくフリッパーズギターファンであろうアラフォー女子も多く埋め尽くされた狭い会場での奇跡的な一夜は今でも忘れられません。
なんと唐突にカヒミ・カリィの「ハミングがきこえる」を唄い出したものだから。
青葉市子さんとカヒミ・カリィの声質がほぼ一緒、まるで違和感なし。
4 くるり / 温泉
京都といえばくるり。
そして京都といえば銭湯が多い。
子どもから学生、お父さんからおじいちゃんまで幅広い世代で賑わっています。
タイトルは温泉とのことですが、岸田さんのことだから京都市北区にある名銭湯船岡温泉のことでしょうか。
この曲を聴くと銭湯のイメージしかよぎらない
そして京都にゆかりのある曲が多いくるりの中でも名曲「京都の大学生」の歌詞ででてくる「今日のデートは左京区、大学近くの喫茶店」は京大北門前の進々堂だと勝手に思っています。
5 サニーデイ・サービス / 恋におちたら
阪急洛北スクエア近くの高野川の桜がジャケットとリンクします。
桜が満開の季節の京都とサニーデイは相性が良い。
それとも新生活とサニーデイが相性が良いのでしょうか。
サニーデイ・サービスといえば下北沢ですが、なんとなく一乗寺の雰囲気が下北沢に似ていると勝手に思っています。
曽我部さんも恵文社でライブをされていたのであながち遠からずといった感じでしょうか。
もちろん名著「コーヒーと恋愛」は既読済みです。
これは音楽と関係ないのですが、ラーメン愛が半端ないベーシストの田中貴さんに是非とも一乗寺ラーメンストリートをレビューしていただきたい。
あれだけのラーメン愛を一冊の本に仕立てあげるのだから夢のような時間が過ごせることでしょう。
6 松任谷由美 / 春風
くるりの名曲「春風」を原曲以上に春っぽくしたのがこちら。
京都は秋よりも春の方がしっくりくる曲が多い。
フォーク調な原曲をまるで「やさしさに包まれたなら」のようなさすがとしか言いようのない軽快なアレンジ
2016年に京都会館が新しくロームシアター京都として生まれ変わり、そこでユーミンのライブが行われました。
自転車で行ける距離でユーミンのライブがやっているというのが京都市左京区民の自慢です。
7 ニガミ17才 / ただしBGM
この曲は深夜12時ごろに京都メトロに向かう途中でテンションあげたい時に子ども乗せ電動自転車を漕ぎながら聴いていた曲。
この曲との出会いは八十八ヶ所巡礼の「攻撃的国民的音楽」のビデオクリップをYoutubeで観ていたらおすすめにあがっていたのを見てみぬふりができず、再生してしまったらロックオンされてしまった感じです。
文学的な歌詞と癖強めのルックスとはうらはらにファンキーなリズムとカッティングギター、さびのメロディーの完成度が高く、2回ほど生ライブを体験しました。
8 HALFBY / Slow Bnana
今から17年くらい前、京都に初めて1人旅に行った時に、Jet Set Recordで京都のレーベルで京都在住のDJの作品なら間違いなしと視聴なしに直感で購入したのが、このHALFBYの「GREEN HOURS」。
内容はカラフルでキャッチーなダンストラックでハズレ曲なし、当時FPM(京都出身)をすごく聴いていた頃だったので京都すげぇ〜なと思っていました。
その後、京都に移住してからちょこちょこと京都メトロに行っていたのですが、自分の行きたいイベントにHALFBYがよく出演されていました。
この方のDJスタイルは4つ打ちにこだわらずにオールジャンルでこんな曲も?という曲をかけても盛り上げるというすべらないDJ。
そろそろDJバトンタッチかなという頃にかかったこのSlow Banana。
イントロだけでフロアが歓喜、甘く切ない北里彰久(Alfred Beach Sandal)のヴォーカル。
こんなメローソウルで深夜12時台のフロアをここまで多幸感に包ませる曲はなんだ?とすぐ音楽検知アプリShazamで調べたらこの曲でした。
9 Jizue / atom(Live at Kyoto Concert Hall)
京都市左京区には日本有数の音楽専用ホールである京都コンサートホールがあります。
京都北山駅から徒歩5分という立地のためあまり知られていませんが、過去にあのタモリもこのホールに出演していました。
このホールは生演奏に特化したクラシックメインのホールであるためエレキを使ったバンド演奏には向きませんが、アコースティック編成にした場合、音楽専用ホールならではのリッチな音響効果でいつもと全く違う感動が得られます。
そんなホールに京都を拠点とするインストバンドのJizueが京都市交響楽団のメンバーとともに原曲を大胆にアレンジしたライブの音源がこちらです。
技巧派で知られるJizueの楽曲に京都市交響楽団による弦楽器が加わることで壮大で華々しく、ときにはスリリングな駆け引きまでみせたスペシャルな一夜をそのまま収録しています。
京都・北山エリアを歩く時はなんとなくこのアルバムが聴きたくなります。
ちなみに北山通りから北は北区となりますので名店マール・ブランシェのあたりは北区です。
余談ですが、自分はクラシックに少し疎いのですが、初めて生で聴いたクラシック演奏会がここ京都コンサートホールで開催された京都市交響楽団によるドラゴンクエストⅣで、その時に味わった感動は今でも記憶が薄れることはありません。
10 高田リオン / 夢を語れ
自分の職場は2勤交代制で遅番は22時まで。
ちょうど帰り道にあるラーメン屋夢を語れの行列が少なかったら大抵寄ってました。
まわりは野菜マシマシ、あぶら、辛めとアレンジを加えるなか、自分は胃腸が強くないのでニンニク入れますかのコールで「なしで」の一言。
このやりとりが100回以上はしたと思いますが、なんとお店が長期休業となり夢を語れなくなりました。
運よくスッと入れる場合もあれば、30分以上並ぶ場合もありここのラーメンを食べるにはギャンブルの要素もあります。
カウンターでお箸の先をレンゲの上に乗せることができれば、あとはニンニク入れますかのコールを待つのみ。
ラーメンが提供されるまでの約5分間、耳をすませば聴こえてくる力強いヴォーカルとメッセージのこの曲。
100回以上は聴いているはずなのにサビ以外は思い出せないのは目的がラーメンだからでしょうか。
閉店ではなく休業ということなので1日で早く営業を再開されることを望みます。
以上、若者が多く、独自のカルチャーが育まれている京都市左京区ならではのインスピレーション選曲でかなり主観が入っていますが京都市左京区にお住まいの方は共感していただける曲もあるのではないでしょうか。
おすすめは、洛北阪急スクエア地下の食品売り場で売っているやおいそのフルーツサンドをほうばり、スタバのコーヒーを飲みながら高野川の桜を見ながらサニーデイ・サービス。
これだけでも満足度が高い一日。
京都はプライスレスな幸せが多い街。
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