リーフィアの技効果の遷移とコイン技についての研究
皆さん、このカード知ってますか?
ポケカ史に残る特性(これはマジ。場にいるだけで初手に確定で好きなポケモンにエネ加速できるのは前代未聞)が目立ちますが、天は二物を与えずという言葉がある通り、下技はまあまあ悲惨な性能になっています。それが
コインを一回投げオモテなら、60ダメージを追加。
…きみ、前も似たようなことやってなかった?
本日のテーマ:リーフィアが一生コイン振ってる件
ってなわけで、歴代のリーフィアを振り返っていきましょう。ポケモンカードのテキストはそのポケモンのイメージに合わせて作られていることは良く知られますが、リーフィアの場合はどうなのか。クリーチャーズははリーフィアのことをギャンブラーだと思っているのか?
早速見ていきましょう。
昔のカードの画像は画質が死んでるので暫く実写になります。
リーフィア(夜明けの疾走)
ポケカ史のファーストリーフィア。こいつの収録弾は「夜明けの疾走」。平成のイーブイヒーローズみたいな内容のパックの主役です。
最初のカードなのでこのカードからイメージを判定するのは難しいですが、草のイーブイズなので草ポケモンっぽいことをさせようって感じはします。
肝心のコインについてですが、当時の彼はまだ真っ当な人生を送っている模様。主役ともなれば皆の注目も浴びますし、背負うものも違いますからね。
リーフィアLV.X
さっきのがVならこっちはVMAXみたいなポジションです。進化前のワザや特性を扱えるという特徴があります。(正確には進化でも特性でもないが)
こいつはその弾のトップレアにして目玉カードなのでガチガチのテキスト。当時にしては結構強めのエネ加速特性を持っています。
エネ加速=光合成、成長といった草のイメージから、あるいは光合成するリーフィアのイメージからつけられたと推測されます。
現在でも草ポケモンは強力なエネ加速手段を複数所持しており、DP時点でも「こうごうせい」「めばえ」「えいようほきゅう」と言った、植物の基本動作がそのままエネ加速の行動として反映されています。
自身や場のエネルギーを参照して打点が上がる技も、草タイプに散見されるテキストです。前者は「パワーウィップ」など、攻撃側である植物が成長することで打点も上がるよねってフレーバーのものが多く、後者は「フォレストストーム」など、フィールドの植物パワーを集結させて攻撃するとか盤面の植物で総攻撃する、みたいなのが多い印象です。
DP時点での図鑑説明では「光合成をして周囲の空気を浄化する」趣旨のことが書かれているため、光合成でエネ加速しそのまま自然環境パワーでぶん殴る様はリーフィアの図鑑説明の写しとも言え、また、植物の基本動作を強テキストに落とし込んだ結果、とも言えます。
同時収録のジュカイン、モジャンボがデザイナーズコンボとなっている可能性も考えると、「めっちゃ植物育てて殴る」ってコンセプトは存在しそうです。
肝心のコインについてですが、もちろん振ってません。
リーフィア(ウィンターチャレンジ)
元祖コインリーフィア。
プロモなのでプロモらしい性能。コインを振るのも致し方ない。ただし前後のリーフィアと違って逃げエネが1なのでもしかしたら使われていたのかもしれない。
そのコイン技はリーフブレード。
ちなみに当時は図鑑説明でそれっぽいことが書いてあるということもない。
ところでスパイラルドレインってなんなんだ。なんでスパイラルするんだ。イナズマイレブンじゃないんだからさ。
リーフィア(時の果ての絆)
手札からのエネ加速に反応するという、LvXと非常に相性の良い特性(LvXになっても特性は引き継ぐ)を持っている優良カード。自身の技でもエネ加速可能で、特性を扱えるのでLvX持ってなくても遊べるのがポイント。
一方で、アロマスリープなる謎のワザを習得。原作のリーフィアは「アロマセラピー」も「あまいかおり」も「ねむりごな」も使えないので、流石にこれは謎。でもまあ「くさぶえ」はできるし別にいいのか?
肝心のコイン技ですが、持っていません。
リーフィア(リーフィアvsメタグロス)
まさかの状態異常路線を爆走。
特殊状態をテーマにした構築済みのスーパーエース。無色エネで行動できるので拡張性が高い。
デッキ内での相手を特殊状態にするメインギミックはロズレイド。効果は手張りすると相手を毒や眠りにするというもので、例によって前述のリーフィアズとの相性がとてもいい。なんて完成度高いんだ。
眠りワザを少し持ってた程度なら百歩譲っていいとして、リーフィアが特殊状態キャラなのは流石にツッコミどころ。このカードが出た時点で原作でリーフィアが習得可能な状態異常技は
・くさぶえ
・どくどく(ほぼ全ポケモン標準装備)
・メロメロ(同上)
・いばる(これも普及度高い)
の3つだけ。ええ…
「しびれごな」みたいなのはありません。あったら嫌すぎる。でもこのリーフィアはそれっぽいことしてるので困る。
ちなみに最新作「ソードシールド」では、過去作限定のものを除くと「あくび」「メロメロ」しか使えない。くさぶえに関してはオミットされるし。
ちなみにコイン技は持っていません。
…あれ?もしかして企画倒れしていないか?現状リーフィアは堅実エネ加速ポケモンや特殊状態の属性の方が強いぞ?
リーフィア(ゼクロム構築済み)
コインだ!コイン振ってるぞ!
やっと正体が見えてきました。BWになってスポットが当たりにくくなってたるみが出てきました。単純なカードパワーも歴代の強カードとは比べ物にならないしょぼさ。(構築済みのカードなので妥当ではある)
例によってエネ加速してます。やっぱり堅実エネ加速ポケモンじゃないかと思いますが、今回はトラッシュからの加速。この辺からDP編のカードに対するいわゆる「レギュ落ち」が施行された大会が出てきたと思うので、DPのカードとのシナジーが薄まるのも納得。
リーフィア(プラズマ団)
よっしゃコイン振ってる!
闇落ちリーフィア。頑張って怖い顔してるけど可愛さが勝ってしまってるところが魅力的。DPでは味方のエネを参照していたのがコイツは敵のエネ参照なので闇落ち感があっていいですね。
上技は1エネで出せる技としては結構高水準で、当時もまあまあ使われるカードだったとか。半年後に劇場版イーブイフレンズ公開だから張り切ってるのかな。
リーフィア(ライジングフィスト)
眠り属性、ここに帰還。
もうコインよりもエネ加速よりもお前が気になって仕方がない。
なんか微妙なスペックですが、この弾ではご存じ「エナジー進化」イーブイが初実装されており、様子見ということで控えめなスペックになったのでしょう。例によってエナジー促成に反応するぞ。
逃げエネ1のエナジー進化。実は再録されてない。
コインもちゃんと振っています。
リーフィアEX
今度は息吹き始めました。お前はどこへむかっているんだ。
リーフィアは原作では物理攻撃(パンチや剣、岩落としとか)の攻撃力が特殊攻撃(ビームとか魔法、ブレス系)のものの2倍ほどある、武闘派キャラなのだ。少なくともブレス系は覚えないし。
ただし、これには一つ言い訳があって、このリーフィアというポケモン、原作での図鑑説明の内容が登場から約10間、光合成を行うことにしか言及されてこなかったのだ。
あのビリリダマですら登場から5年ほどで爆発するネタとボールに似ているネタの2つを獲得してそこから話広げてるんだぞ。球体に情報量で負けるブイズとは一体。なお、光合成要素はエネ加速や回復に反映されていると思われる。
スタジアム参照なのはこのリーフィアと同時収録かつ当時の草ポケモンの人権カードであった「巨大植物の森」を考慮した結果だろう。
コイン技はリーフブレード。ここで気付いたのだが、こいつ毎シリーズに一回リーフブレード振ってる。キャラがブレがちながらも頑張って自分の進むべき道を決めようとしているのである。
このnoteの話の主体もブレまくってる。
リーフィアGX
リーフィアGXのテキストを見る前に、同時期発売の「ポケットモンスターウルトラサン」のリーフィアの説明文を見ていただきたい。
祝☆リーフブレードキャラ正式認定。やーここまで長かった。最新作シールドでもリーフブレードキャラは続投されているぞ
では満を持してリーフィアGXのテキストを見てみよう。
ソ ー ラ ー ビ ー ム
パートのおばちゃんが適当につけたビームは置いといて、特性はエネ参照+回復というそれぞれリーフィアの要素を強く表した秀逸なもの。GX技はイーブイのエナジー進化のおかげで1ターン目から低い要求で宣言できる。イーブイの進化のフレーバーに、XYの影響で染みついた草=展開、進化の印象をうまく使った秀逸なワザである。
リーフィア(ジムプロモ)
ノルマ達成。
やっぱりリーフィアと言えばリーフブレードよ。しかし、これも例によってメインウェポンはリーフブレードではない。「まんたんのかおり」らしい
また匂い路線かよ…ってなるかもしれないが、実は「ポケットモンスタームーン」の説明文で匂いについて言及されまくってる。リーフブレードの合法的コインを獲得する1年前に、合法的スメルを獲得していたのだ。
これで体力が満タンになるかは諸説
「森の川辺で暮らしている」というリーフィア最新情報を反映したイラストが印象的。
なんか突然めっちゃ図鑑説明の話始めたぞって思われるかもしれないが、この企画は元々図鑑説明やゲームのステータスと照らし合わせてリーフィアのカードの特徴やコイン技が多い理由を読み解くってコンセプトだったのに、図鑑説明では光合成のことしか書いてなかったからこうなったのだ。
リーフィアV
今日も元気にエネ加速しながらたまにリーフブレードでコイン投げ。進路が固まって本当に良かった。
まとめ
コインリーフィアは全12種類中7種類、内5種類がリーフブレード
コインポケモンであることは間違いないが、決してギャンブラーなどではなく誇り高き剣士だったのだ。(参考:モジャンボは全14種中4種がコイン投げている。)
ちなみにエネ加速が4種、それとは別にエネに反応して何かするのが4種、回復が5種、催眠が3種であった。
後付けにはなるが、光合成で栄養補給し、いざというときはリーフブレードで戦う、というリーフィアの生態がよく表されていることが確認できた。
余談だが、モジャンボは相手の「逃げる」に関連したカードが5種、回復カードは10種類もある。よくできてるなあ。
それでは。リーフィア好きのみんなはポケスナ買おうな。