DYGL 「Let it out」を分析してみた!
こんにちは!福岡で、作曲をしているsazanami/庭の花です!今回はDYGLの楽曲、「Let it out」を分析していこうと思います!この曲は展開が非常にシンプルで、コード進行の展開は二つしかないのですが、効果的なメロディ運び(言ってみたかっただけ)によって楽曲にメリハリを生んでいます。
メロディについて
歌モノの曲でメロディを組む上で重要なことは「歌える」こと!しちゃかちゃにいろんな音を入れ込みまくってしまうと上手に感情が伝わらない可能性が高くなってしまいます。この曲では「歌える」つまり伝わりやすいメロディのために歌メロの音階でペンタトニックスケールを主体に使っています。
メロディにおいて半音は、とても強い心揺さぶり力を持っているので、あんまり無駄打ちせずにここぞという時に使うとええんやでというセオリーがあります。ペンタトニックスケールではミとファ、シとドの半音関係をわざと無くして(メジャーペンタではファとシを抜かします)音のエネルギー関係を一定にすることで、メロディそのものへの装飾(リズム変化とかビブラートとか)を目立たせたり、メロディに半音関係を入れたときにより良く輝かせたりできるわけです!
この曲ではとくにメロディの制限の妙技が光っています。
Aメロ
まずはAメロから見ていきましょう!Aメロのコード進行はB E♯ø E F♯7(Ⅰ♯Ⅵø Ⅳ Ⅴ7 )
です!
この上でメロディはほぼドレミ(ルートから見て相対の)の三音で完結しています。しかし、
そして、ループの最後の音であるⅤ7の時にのみ、ファの音を使うことによって、コードのドミナントの動きを強化しつつ、メロディとしても次の展開を想起させる美しいメロディになっています。
サビ
次にサビを見ていきましょう。
サビのメロディは細かい繰り返しをしつつ、跳躍をしています階段上にドレミファソと上がるだけでなく、ドラドラのように飛ぶようにメロディを進めることを跳躍と言います。
まさしくこのサビではドとラの跳躍の往復があり、そのパワーがサビをサビたらしめているところですね!
Bメロ
他の二つのパートと違い、メロディのはじまりが伴奏の後から始まることで、雰囲気の差をつけている、かつ短くまとめながらも語尾の音を変えていくことで展開を組んでいくあたりが器用です。
メロディがシンプルで美しくかつ展開を作るようにまとまっているので、楽器隊の音の足し弾きの効果が倍増しているところがDYGLの強みだと思っております。
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