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アメリカの薬局の保険制度、薬剤師ってどんな感じ?
こんにちは!薬局薬剤師のさゆりです。今日は休日で記事を書いています。
Twitterを見ていたら、アメリカの薬局を調べたら面白そう!とありましたので、私なりに調べてみました。
特徴として、リフィル処方箋や、共同薬物治療管理(CDTM)、薬局で予防接種が打てるなどあるようです…。アメリカに行ってみたい…
1:アメリカの薬剤師の数
日本の薬剤師 30万1323人
アメリカの薬剤師 31万2500人
アメリカのテクニシャン 40万2500人 (2019年2月のデータ)
薬剤師の数だけなら日本とほぼ同じですね。
アメリカの人口は約3.2億人、日本は1.2億人なので、日本の薬剤師が多い印象をもちました…。ただ、アメリカの総人口が日本の約2.7倍なので、テクニシャンまで含めると、日本の薬剤師が極端に多いとはいえないと思います。
うん…? テクニシャンって何?
ここで調べてみたら、テクニシャンは「調剤助手」の方で医薬品のピッキングを主に補助する人みたいです。
詳細は引用したサイトを検索してみていただければわかるかと思います。文末に記載しました!(アフィリエイトとみられるようで、URLを載せれませんでした…。そのため、サイトのタイトルだけ載せておきます)
2:アメリカは国民皆保険ではない?
アメリカは日本のように、国民皆保険制度ではありません。
アメリカの国が定める保険は2つで
連邦政府が運営する高齢者向けの保険:メディケア
州政府が運営する低所得向けの保険:メディケイド
この二つに分かれているようです。その他の人は民間医療保険に加入するようですが、無保険者の人もアメリカでは多くいるとのことです。また、この民間保険に入っていたとしてもフォーミュラリーという保険会社が定めた一覧表に掲載されている薬しか保険適用されないようです。
これを聞くと、日本の国民皆保険が患者さん視点からすると優れていることがわかります…(国の医療費視点だと難しいですが ><)
そのため、アメリカの薬局薬剤師は処方箋を受け取ったら、まず患者さんの保険内容の確認を行い、薬が保険適応外である場合、医師と相談したり、患者さんに説明します。また保険会社は先発品でなく、ジェネリック医薬品をフォーミュラリーに掲載することで薬剤費を抑える努力をしているようです。だから、アメリカはジェネリック医薬品の使用量が80%を超えているとのことでした。
日本と保険の構造が違うので、ジェネリック医薬品普及の理由が違うことが理解できます。日本は、社会保障にかかるお金を削減するためにジェネリック医薬品を推進。アメリカは、民間保険会社がジェネリック医薬品を推進しているということでした。
3:アメリカの薬局の特徴 ドラッグストアやスーパーマーケットに併設していることが多い
アメリカは国が薬価を定めていません。そのため、薬局毎に医薬品の値段が違うため、薬局間で価格競争が起きているようです。
また慢性疾患の治療薬は、1回の処方箋で複数回調剤してもらえるリフィル処方箋が医療機関から発行されるのが一般的で、そのため、日本のような門前薬局スタイルでは無くて、日常生活に密接しやすいドラッグストアやスーパーマーケットに併設されるようです。
もう一つ大きな特徴は、共同薬物治療管理(CDTM)という制度です。これは医師と薬剤師が協定を結んだうえで、特定の治療に関して、薬剤師が処方薬の増減量、変更、中止が可能になる権限を持つことでした。スゴイ…
予防接種も、実施に関する講習会に参加すれば薬局内で予防接種を実施することができるようです。
4:まとめ
アメリカの薬剤師は、日本と違って職能の幅が広いことがわかりました。制度が違うので簡単に取り入れることはできませんが、予防接種は薬局でできるようになると患者さんは便利なんじゃないかな?って思いました。
これから、アメリカのようになるかはわかりませんが、この内容を参考にして、アメリカの薬剤師が働く分野を勉強しておくことは良いかもしれません。
また、私はnoteで勉強を進めていきたいと思います…!
参考
・日本とアメリカの薬剤師~役割や年収を徹底比較~(Webサイト)
・Pharma Tribune May 2013(図書館にありました…)