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父の胃癌とわたしの平穏2

 思い付きで書き始めた、父の胃癌と向き合うわたしの闘病しない記。なんと二話目です。

現状

 胃癌が判明して半月程度。今は三つ必要と言われた検査の二つまでを終えた状態です。三つ目の審査腹腔鏡を来週に控え、一先ずの我が家としての方針が、なんと昨夜決まりました。ただ、それについては次回に書こうと思います。

怒りが込み上げたこと

 今日はこれをね。書いてしまおうかと思いまして。
 いい子に育った(笑)ところのわたしは、お風呂上がりの父に施術をしています。週4~5回くらいでしょうか。胃癌が判明してから頻度マシマシです。耳たぶ回しなど、頭から胸へかけてを30分から1時間程度。あとは寝るだけ状態で、布団で受ける施術は極楽だと思います。羨まし!
 先月のある夜。「今日もお願いできるかな」と言われてしたのですが、、、触れていると、どんどんイライラしてきたんです。もう本っ当にイライラしてきて、その日は結構おざなりに終わらせました。「さすがに本人も気付いたかなー」と思いつつ、翌朝。「昨日もありがとう。途中から寝ちゃってたよ~。あはは」とお礼を言われて、、、プチリ(笑)。
「あの、さ。娘と父親だから、生物学的に受け付け難いならそう言ってね。昨日触ってて、(父の体がわたしの施術を)全然受け取ってくれなくて嫌になっちゃって、ちょっといつもより雑だったの気付いた?わたしも、お風呂上がりじゃないと触れないとか公言しているんだし、生物学的な反応だから言ってもらって構わないから。せっかくやってくれているのに、とか、本当に考えなくていいから。言ってね」
と、なるべく抑揚なく、でもケンケンした口調で、本人に言っちゃいました。わはは。もちろん父は「そんなことは無いんだけどなぁ。。。本当に有り難いと思っている」としょぼーん。

実践ってさ

 その日の夜は、父の様子が受け取れない(とわたしが勝手に感じている)状態で変わらずだったので、「すまんね」と思いつつ施術は無し。翌日もな~んか、やっぱりわたしの言いたいことを分かってもらえていない様子なので、やっぱりプチリとして、また言っちゃいました。

「あのね。昨日受け取ってくれないって言ったけど。分かってる?わたしが触りたいなと思って父の施術をするのは、わたしの実践なの。母が父を労りたいなと思って足指ワイワイをするのは、母の実践なの。どっちも父の実践じゃないの。やってもらって気持ち良かったよーって、それはいいんだけど、わたしがここ撫でると良いよって伝えたこと、父は実践してる?治すのは父の体が治すんだよ? “ああ、俺は体をないがしろにしていたんだなぁ” って省みるのは大切。それはもちろん大切だけど、今は過去を省みる時じゃないでしょう。それでそうやって反省して、実際に体を撫でてあげてる?“先生にお任せしよう”って信頼するのはもちろん大切だけど、治すのは父なんだよ?父が自分にしてあげなくて、わたしが施術してたってしようがないんだよ!」

 みたいなことを、胃癌を宣告されしょんぼりしている父に、面と向かって言い放ってみました。まあ、わたしの普段の行いは完全棚上げです。わたしが断捨離を実践出来ていないとかは、今はいいんです。
 わたしが何にイライラしていたかって、人任せで自分事のようで自分事にしていない、父の状態でした。だって、“俺は体を、、、”って過去のことばかり言っていて、今、その体をやっぱり蔑ろにして、見ようともしないんだもの。

信頼があるんです

 こんな酷いこと(むしろ優しさ溢れる内容ですね)を言い放つ娘ですが、なんでそんなことを言えるかって、父への信頼があるからです。娘の言うことを、絶対にちゃんと聞いてくれると、知っているからです。これらを言っている場には母ももれなく同席しているのですが、二人にわたしの考えを知っていてもらいたい気持ちもありました。
 そして大切なのは、言うことがわたしの実践でもあるのです。父の心情を慮って、わたしが感じていることを押し込めていたら、父も母も、それぞれの思いをやっぱり家族を慮って飲み込むことになります。その状態が、一番避けたい状態ですからね。そんなの暗くなる一方です。やってられません。

ここまで

 今日はここまで。長くなりました。
 この辺りのわたしの心情を書いていくと、、、ちょっとですね。わたしもなかなかいい在り方になってきたな、と自画自讃が始まるのでね。終わりにしておきます(笑)。

今日も変わらず

私「こんな良い嫁と、素晴らしい娘に囲まれて、父は幸せだねぇ」
父「いや、本っ当に、有り難いです(>_<)」
母「にこにこ」

こんなことを言い合ってます。このね、わざとらしさに笑いが起きていいのですよ。わはは。

それでは。また。

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