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3月11日の定点観測

毎年3月11日は運転をしていることが多いです。

毎年、この日は糸井重里さんと、ほぼ日の方が気仙沼にいらっしゃるので、私は気仙沼の人のところや、新しくできた場所にご案内しているのです。
毎年311は、ほぼ日でテキスト中継をやっており、

見た方から「お疲れ様!」って言って頂くのですが、こんなに大事な節目はないので、今年も、ありがたい機会をいただきました。

運転は好きです

さっき気づいたんですが、私は震災後の3月11日は、誰よりも糸井さんとご一緒させてもらっています。
ふしぎです。3月11日って、家族よりも糸井さんとずっと一緒なんです。

つまり、私は、糸井さんが毎年3月11日に定点観測のように見ている気仙沼を一緒に見ているのです!

1年目に思ったこと、2年目に思ったこと、5年目…10年目…そして12年目。3月11日を受け止める気持ちは毎年違っていました。でも、12年の定点観測を振り返って見ると、気仙沼はずっと、より良い街に変化していると思いました。

こんなふうに変わっていくのかなと思った未来は予想を遥かに超えていて、花が開くように新しいことがはじまっていた。どの年とも違う、ああ、これが12年目なんだって思いました。
そして「あの時」の思いも、年月が経ったいまだからこそ、教えていただくことができました。

糸井さんありがとうございました!

私は気仙沼の出身ではありません。
移住して12年目になるけれど、まだどこかによそ者の気持ちがあって、それは悪い意味じゃなく、その分はっきりと気仙沼の街を引きのアングルで見れている気がします。
それは、糸井さんと気仙沼を定点観測できているおかげでもあります。
案内人である私の特権ですね。

糸井さんは本当に本当のことしか言わない。おいしいもの、おいしくないもの。おもしろいこと、おもしろくないこと。やりたいか、やりたくないか。を、お世話になったとか、子供とか、被災地だろうが、容赦なしに超フラットに判断されるんですよ!それなのに、12年も気仙沼に通い続けてらっしゃるということは……自信を持って良いことじゃないですか?(と「気仙沼」という街に対して言ってます!)

この2日間勉強になりました。
気仙沼の面白い人や場所、頑張ってる人、おいしいもの…
ほんものでした!

2011年から
気仙沼においでよ。
って言ってくれた糸井さん。
歌ってくれた矢野顕子さん。

かなしいこと つらいこと 山盛りあるなら 
たのしいこと うれしいこと その倍はあるのだ
♪「気仙沼においでよ」より


それは嘘じゃないです。
だって糸井さんの歌詞なんですから。
「倍もある」なんて思えないですか?
あるんですよ。

12年目にしてこの部分がわかったんです、私は。
「倍あるから頑張ろう」って
励ましの意味でそう言ってるんじゃなかったんですよ。
楽しいこととうれしいことは作れるんです。
「倍作って行こうよ」
ってことなんですよ!

いや……私の解釈なので、違うかもしれない!ですけど。

私は今年の3月10日、11日に、楽しいこと、うれしいことを作ってる人たちの話を聞いて、その場所をこの目で見ました。
だからそうなんだと思います。

また頑張ろう。
お正月よりもずっと、新しい1日が始まるみたいな気持ちで。

ああ、もう、12日です。


※写真は、ほぼ日の永田さん撮影のものを頂いております!

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