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RYTHEM TERMINALの宮本浩次より(駄々っ子と「声出すな」は同一人物)

思えば、その日は大阪府で過去最高の新型コロナウイルス感染者更新の日

いわばド緊張の中で開催した「RYTHEMTERMINAL」

やるのか、やるの?
本当にやるの~?

ずっと気持ちの中には複雑な思いは拭えなかった

GWに開催された「JAPAN JAM」や「VIVA LA ROCK」の頃とはまるで事情が違う新たな「株」の脅威に

だけど、推しはその「キケン」を承知で都をまだいでやってくるのだ

不安がないと言えば嘘ではないだろう
参加する我々も同じだ

推しも自分もできる限りの対策を考えて

やるしかねえ!!


小田和正さんの素晴らしいライブの後の大トリの宮本さん

エレファントカシマシのライブと同じように少し猫背で歩いてステージセンターへ
いつもの黒の上着に黒スキニー、白シャツに黒いネクタイ
ソロの代名詞になりつつある「無精髭」の歌手・宮本浩次

今までエレファントカシマシを含めて3回のライブを観て来た中で、オープニングから声はいちばんよかったというか、すごくセーブする部分とか練習をしてきたのではと思うような仕上がりだったと感じた

そして、破壊されそうな程の声量が大阪城ホール中に響き渡る

例えば、小田和正さんはステージ前方から澄み切った声が流れ包まれてていたなら
宮本さんは前方からも、そして、城ホールの天井を掠めた大ホームランの球が、後ろからも予期なく襲いかかるそんな勢いだ

そうして、ハンドマイクの宮本さんは細長いステージを右に左に羽があればばピーターパンのようにアリーナ最後尾のわたしの目の前まで飛んできそうなパフォーマンスで
難なく普通にも見えるが、“ロマンス”で「息がかかるほどそばにいて欲しい」で歌いながらうつぶせ寝で足をバタバタさせたときは、その歌詞で今ここで「駄々っ子」を持ってくるか!のツッコミの前に、あの姿勢で歌えるその技にこころを持っていかれた
また、キーボードの下にしゃがみこんだり、ギターを持たなければ誰も止めることが出来ない自由奔放な少年の体力と

歌詞に対しての仕草ひとつひとつがお子ちゃまか少女かこの55歳のおじさん、この宮本浩次でしか許されないだろう、あざとかわいい男子であり女子が、両サイドのスクリーンにアップで繰り出されるその姿に「はぁ~❤」な昔の少女をそらかしこで発見する

さすが!みやじさんだわ!

この現象は「ROMANCE」以降から加速しているとわたしは感じている

エレカシカシマシの過去の映像を観てもキュートな仕草は時より見られていて、ファンの中でもその「かわいさ」は定評済みだが、そんな自分がどう思われてるのか、このところ凄く分析研究してるなぁと関心したよこのステージで

その仕草を最大級に活用している我が推しは、わたしの年齢から見れば、ホンに「賢い弟」である

50を過ぎて人間としての角は年齢と共に丸くなるのはどのような人も同じだけど、SNSで話題にも上った

「声出すな」

客席が特別大きな声を出したわけではないけれど、敢えて事前に止めようとしたステージ上のアーティストとしての責任を全うしたとも思うし、宮本さんの歳を重ねても変わらぬ「ピリピリ感」と両方混在していたのかなと、
わたし自身も実際はしっかりとは聴けておらず、SNSから漏れ聴きの状況を思い出して「あぁ、あそこね」思うところを見つけて感じた私見である

それにしても“sha·la·la·la”は宮本さんがサビで手をキラキラさせるので、「宮本浩次縦横無尽」と同じように皆に両手を上げて(キラキラはまだ一部)振り子時計のように左右にゆらゆら、最後“ハレルヤ”はいまや、ソロ宮本浩次ライブのいちばんの盛り上げる代表曲に
サビでなぜだか宮本さんはぴょんぴょんと飛び跳ねるのも既にお約束で、後ろに人がいなかったわたしは同じように飛び跳ねてた
2番の「若さにあかせて突っ走った俺のteenage dream」のドラムに合わせてお尻「ペンペンペン」は
「宮本浩次縦横無尽」と同じようにペンペンペンする
隣の席との余裕があるから出来る(なくてもそれなりにやる)
気持ちの一体感はどこかしら学習が出来た

ソロ活動の長い小田和正さんのステージは客席のファンとの一体感が城ホール内のひとつの作品のように華があった

あと、

盛り上がるときはスタンディングで盛り上がりバラードでは着席をする

とかなど、

昔ユーミンのライブに通っていたときも同じものがあった「暗黙の了解」

あれは、最後まで共に盛り上がるためのファンの「休息の時間」も含めて

ソロ・宮本浩次もいつか一体感のあるステージを宮本さんとファンと共に作り上げていきたいなと思うひとときであったし、

宮本さんは「エレファントカシマシ新春2020」ときと同じように、大阪のノリを心地よく感じてくれていて、大阪人としてはこの上なく嬉しい瞬間でもあった

1時間も満たない中で数えてみたら9曲もセトリに並んだ
ワンマンライブでない限られた時間だから、ワンマンライブと等しいくらいに渾身の力をそそいでくれた宮本さん

《もう今しかないから》

《自分が本当に良い歌やらないと、絶対負けるから
その中に安住してごらんなさい?
甘えてごらんなさい?
誰も来てくれなくなっちゃうよ》
(WOWOWアーカイブ「宮本浩次縦横無尽」特別映像より)

エレファントカシマシで30年決して安定していた道のりではなかったが紅白歌合戦初出場などその地位を確たるものにしているが

何度も挫折を経験してきた宮本さんならそこに胡座をかくのではないし、「大スター」の野望も消えてはいないし、ここで言う《自分》とはソロ・宮本浩次でもありエレファントカシマシの宮本浩次で“この道の先で”求めてるものを探ってるのではないだろうか

《もう今しかないから》
《誰も来てくれなくなっちゃうよ》

シビアな言葉を「1寸先は闇」ということを宮本さんは身をもって知っているはずだから

宮本浩次は確かにスターの階段を昇ろうとしているけれど

エレファントカシマシのロック歌手「宮本浩次」であることは今も彼の中に生きているはず

だから、わたしは思う

あの日、渾身の力を込めた9曲は「今しかない」「安住しない」「甘えない」宮本さんが熟考したまんま全てだと。

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