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くたばらない男

とあるラジオ局から「流れたよ~」との知らせに、買い物帰りのバスの中で、沢山の荷物を持つ腕の重さも忘れて「radiko」で録音しながらイアホンに流した。

“浮世小路のblues”

そして、今朝午前0時(公開する頃には一日経過する)

来たぜヤツは

突然の先行配信開始!

今日は“浮世小路blues”の歌詞について思ったことを書いていくことにする。

メロディ展開や宮本さんの歌唱についてはそのうちに…。

さて、歌詞の全貌を聴いてみて宮本浩次久しぶり男臭い!エレファントカシマシのかおりも漂う歌詞がこころに刺さる刺さる。

「死神さん」の主題歌でもあるこちらの楽曲もソロ・宮本浩次のタイアップ曲(今年何度目のタイアップだっ!)

まず、タイトルにもある「浮世小路」。東京にも大阪にも同じ名前の通りも存在しているけれど、

種々の商店などがあり、浮世の縮図のような小路。また、人の世を小路にたとえた語。(コトバンクより)

宮本さんは「人の世」を例えたのではないだろうか。それを念頭に考えて歌詞を読むというのもいいだろう。

宮本さんが書き下ろす曲たちは1コーラス目にドラマの主人公を思い描き、2コーラス目に宮本さん自身を描いているとよく言われる。今回もそう考えられる節を感じる。


来たぜヤツがコートの襟を立て
そぼ降る雨に濡れながら
午前0時浮世小路に
ああ、真実だけが足りない

宮本さんよりも猫背でひたひた歩く「儀藤堅忍」の佇まいが容易に想像できた。

宮本さんは、田中圭さん演じる「死神さん」の自分なりの解釈と、「儀藤堅忍」がかっこ良く見えるように作りました。と、コメントしている(Hulu公式ページ「死神さん」宮本浩次コメントより抜粋)。

宮本さんなりの解釈に「真実だけが足りない」と出てきたところも凄いし、

ドラマの中で足りない真実を探し「逃げ得は許しません」とすっぽりと収まるんですから、宮本さんのその感性の鋭さに改めて素晴らしいと拍手喝采の気分だった。

また、カッコ良さの中に宮本自身も持つ儚い佇まいもこの「儀藤堅忍」という人物のミステリアスさと相まってふたりが何となく被っていく。

考察は止まらない。

更に、2コーラス目で歌詞は宮本さん自身にシフトしていく。


一体何を求めてたんだろう?
夢から夢へ綱渡り

エレファントカシマシからぼんやりと考えた引き出しを覗きながら、宮本さんの「夢」は本当の思い描く「夢」か日々の「日常」なのか広く考えてみれば「人生」そのものも見つめているのでしょうか。


浮世小路に独りぼっちの幻の世界

宮本さんが徒手空拳でソロプロジェクトをスタートした頃の姿を重ねてしまった。

独りぼっちで飛び込んだソロの世界。「宮本、散歩中。」から、今は全力疾走中?


涙枯れるまで泣くがいい
神様のおぼしめし
浮世小路のざわめきに
かき消されていのりの声さえ届かない

「神様、どうか俺を見捨てないで」「神様俺を見て」(“神様俺を”神様より)

と、大病を経て52歳「老人の初期」神様にすがった歌詞を描いた宮本さんが55歳の今、エレファントカシマシのフロントマンが色んな部分でもがき苦しんだ振り返りのようにも感じた。

神様のおぼしめしは神様の居る場所を手繰り寄せるしかないだろうか。

「ねぇ、神様教えてくれよ。」

宮本さんは神様に何度も声をかけていたかもしれない。

けれど、宮本さん自身の今は次のサビにあると思う。

古(いにし)への大地の息吹を
魂で感じたいのさ

古への大地はまるで“shining”の「荒野に咲く一輪の花」から繋がっているようにも感じたけれど、

古へ(過ぎ去った日々)にエレファントカシマシも感じてるのだろうか?

本当のお前がそこにいる

「本当のお前」とは誰?

「エレファントカシマシのフロントマンと歌手・宮本浩次」自身を指しているのか?

それとも、

ロック歌手もフロントマンも総合司会も一旦横に置いたひとりの「歌手・宮本浩次」自身のなのだろうか?

それは、どちらにも取れて悩んでいる。


最後の旅の道しるべさ

幾度も宮本さんは表現を替え言葉を替えて宮本さんの「人生のシナリオ」を描いているのか

「私という名の物語の最終章」(“冬の花より”)というプロローグ

「いつしか時は流れ白髪混じりししたり顔街をゆく俺が心の中で叫んでいた」「お前は今どのあたりを歩いているんだい?」(“sha·la·la·la”より)

「俺の生涯にくいなしって言いたいぜ たった一度きりの人生風のようにタフにしなやかに飛びたいね」(“passion”より)

ソロ楽曲からみていても、人生の垂直線に引いて今の現地点や今から出来ることを模索してひとつひとつ描いているのか。ひとつひとつ記録を置いてくのか。

エレファントカシマシの時の流れと共に、歌詞のひとつひとつに「道しるべ」を置いているのか。


俺はくたばらない

ひっさしぶりの「ら」の巻き舌に待ってた!「巻き舌宮本さん」

それと、「俺」というのWord

“浮世小路のblues”でたった一度だけ使ってる「俺」に重みを感じる。

この「俺」は宮本さん自身であるだろう。

くたばらない

いつだってくたばらなかった宮本さん

レコード会社の契約が切れても

悔しいはずなのに、当時の流行り歌の聴きまくり研究し、

ひとりデモテープ持って

まだまだやるんだよ

ひしゃげてたまるか

それから何度もレコード会社移籍、事務所移籍

いわゆるジプシー族で

何度も起死回生でレコードも売れるに売れるが、

一等賞は取れなくて

鳴かず飛ばずな時期もあり

それでも一度もメンバーは変わらず

30周全都道府県ツアー!紅白初出場に湧くが、その裏でバンドは疲弊していた

今のままではバンドは続かない

その中で始めたソロプロジェクトは、歌手として挑戦したいこと、目指したいこと、そして、宮本浩次を宣伝することで、バンドに還元できると一石二鳥も三鳥も考えると信じている。

とはいえ、55歳という現実。決して若くはないことは本人がよく知っている。それを受け入れ、人生の最終章のシナリオを作りながらも

まだまだやらなきゃならねえ

「やってやろうじゃないか」のPOWERが漲って伝わる。

わたしも今の自分自身に鼓舞したくなった。

宮本さんの巻き舌「くたばらない」を聞けて本当に幸せである。


浮世小路に明日の風吹かせる

「風が吹く」「風が吹いてる」ではなくて、「風吹かせる」と表現した宮本さんのこの言葉には、まもなくスタートする

「宮本浩次TOUR2021-2022日本全国縦横無尽」

を連想させる。

そんな想いもひとつにあるかもしれない。

宮本さんはコンサートに、そして、これからの人生にどんな風を吹かせるだろう。

と、静かに考察している。

9月30日「ROCK IN JAPAN」2021年11月号を皮切りに、宮本さんの旧知の友の方々のインタビュアーの音楽雑誌の発売ラッシュが始まる。

わたしの勝手な考察など物の見事に的が外れるだろう。けれど、色々想いを巡らしてみると、色んな気持ちも交差して心が豊かになるような気もして、ちょっとでも宮本さんの気持ちとかすればそれでいい。

たくさんファンの方が色々な場所で想いを伝えてるそんな中のホンの一部だと思っていただたければ嬉しく思います。


そして、セカンドアルバム「縦横無尽」を引っ提げてわたし達の「浮世小路」に宮本さんがやってくる。

この時世、事情があり都道府県境またぐことが出来ない方がおられる中、

「だったら俺から出向いてやるぜ!」な嬉しい計らいなのか。

けれど、宮本さんサイトも全都道府県都道府県境をまたぐことになるから「リスク」を背負っていることになるし、

考えてみれば、50代入って全都道府県を回るのは2度目なんですよね。50代入ってからですよ。

驚きです。

宮本さんもスタッフ全員が熟考し最大限の対策を講じて来るだろう。

その気持ちにリスペクトして

喜んでばかりはいられない

迎えるわたし達は何をすればいいか?むちゃ考えるし悩むし、今から出来ること

体調を整えること

色んなことひっくるめて、

来る方も万全の体制、迎える方も万全の体制で

肝に銘じたいと思う。

そして、“浮世小路のblues”配信と同日セカンドアルバム「縦横無尽」の宮本浩次縦横無尽盤のダイジェストも公開された。

バースデーコンサートの余韻が蘇ると同時に

現実味を帯びてきた。

日本全国縦横無尽ツアー、いよいよだね。

一日限りでないツアーあれだけやりたいと言ってこられた願いが叶う。

正に「宮本浩次TOUR2021-2022日本全国縦横無尽前夜」

「ソロ・宮本浩次」本当のスタートに

光あれ

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