川のむこうに、のんびりサイクリングできる場所があるらしい
僕は人混みが得意じゃない。すぐ疲れちゃう。
渋谷スクランブル交差点なんかはなかなか厳しい。日本が世界に誇るビジーな交差点。ニュース番組の映像だけで落ち着かなくなる。ノーモア・人口過密。
東南アジアは「勢いがある」国が多い。バンコク、ホーチミン、クアラルンプールにジャカルタ…。人(それにバイク)でごった返す街の喧騒というのは、まあ旅の醍醐味でもあるんだけど、ぼくは人より許容量が少ない。すぐ喧騒の過剰摂取になってしまう。ワイワイガヤガヤを楽しむためにも、ゆったり落ち着ける空間の確保が必須。しっかり回復すれば人混みも思いっきり楽しめるし!
バンコクについてすぐ、ここで暮らす日本人にピースフルな場所はないか教えてもらった。それが「バンカチャオ(Bang Krachao)」である。
バンコクのクロントゥーイ船着き場(Klong Toey Port)からバンカチャオに行く渡し舟が出てる。ここまではバンコク中心部からバイタクで15分くらいかな。
ぐにゃりと曲がったチャオプラヤー川に囲まれて島のようになってるんだけど、その形から「バンコクの肺」と呼ばれているそうで。
船は往復で40バーツ(約160円)。観光客価格。
ローカルが使う、小さくて屋根のない舟はもっと安いはず。
船着き場は屋台通りを奥へ奥へと進んだ先。まあ、迷いながら行ってみよ。マイペンライ。
対岸の船着き場がそのまま貸し自転車屋になってる。
ママチャリを80バーツで1日レンタル。ちょいプラスで払えば、マウンテンバイクとかも借りられるみたい。借りるときに必要だから、パスポートだけ忘れないようにしよう。
借りた自転車を見ると、どうやら日本から来たっぽい。
自動車とかバイクとか、日本で使われなくなったやつが海を渡って外国で活躍する。クオリティ高く耐久性にも優れてる日本製乗りものあるある。クールジャパン。
ほっこりしたところで、いざ出陣。
最高である。
川の向こうを見れば高層ビルが立ち並んでいるのに、こっち側はなんてのどかなのか。川を挟んで時の流れが変わってしまっている。こうしてダラダラ自転車漕いでると、中学生の頃を思い出すなあ。
地元の人たちが暮らす家々のあいだを抜ける、細ーい道もたくさん。
いかにも南国然とした植物が生い茂る。冒険心をくすぐってくるねえ。
ご飯を食べるところやカフェなんかもちゃんとあるけど、週末(土日+木金とか)しかやってないところも多い。その分平日は観光の人が減って、さらにゆったりした空気でサイコーなんだけど、いずれにしても何したいかで行くタイミングは考えよう。お店に行ったときの記事も書きます。
バンコク中心部から30分くらいで簡単にアクセスできるバンカチャオ。発展著しいタイの都心部でも、ちゃんとこういう場所が残ってほしい。
ワイワイ遊ぶのが好き、みんなではしゃぐのが好きな人も、こういう場所でしっかりとヒーリングしてこそ、ギャップが効いてよりはっちゃけられるってもんでしょ。派手に遊ぶだけでもなく、ゆったりしてるだけでもなく、その両方を行き来する幅の広さが魅力になると思う。遊ぶときはガンガン遊ぶ、休むときはとことん休む。
現代社会では、特に都心に住んでいると、街を歩くだけで次から次に情報が入ってくる。これだけ入ってくる一方だと、自分に必要な情報というのは一握りも一握りなんだろう。不要な情報の波にもみくちゃにされ、処理能力はとうに限界を超えてる。
意識的に「情報」との距離をとるのが大事なんだろうし、それができる場所はもっと貴重になるんじゃないか。情報を完全に断つのではなく、アクセスしたり離れたり、自分でコントロールできるよう。
情報は飲んでも飲まれるな。
のんびりしたし、いっちょ遊びに行こかな。
コップンカップ