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笑いでストレスを解消!社畜の「江戸時代タイムスリップ考察」

はじめに:社畜の夢想曲

終電間際のオフィスで、Excel方眼紙に目が疲れ果てた頃。ふと窓の外を見ると、満月が輝いていた。「ああ、この世界から逃げ出したい...」なんて考えていたら、突然目の前が光に包まれて...。

気がつけば、そこは江戸時代!?

スーツ姿の私は、長屋が立ち並ぶ江戸の町でポツンと佇んでいた。まるで、和風RPGの主人公のような状況である。

1. 異世界・江戸での戸惑い編

最初の難関:言葉の壁

「あいみょうしつれいしやす」
...は?何て言ってるの?江戸言葉が全く理解できない。

現代日本語しか話せない私に、コミュニケーションの壁が立ちはだかる。まるで、海外出張で電子辞書を忘れた時のような絶望感。Microsoft Translator、ここにはないのか...。

「この度は御用にて参上仕り候」を「本日はお時間頂戴し、誠にありがとうございます」に変換する能力が必要だ。しかも、敬語レベルは現代の比ではない。まさに、言語難易度MAX。

着替えの危機

スーツ姿は明らかに浮いている。このままでは不審者として捕まってしまう。

「おい、あやしい格好のやつがいるぞ!」
「幕府の密偵か!?」
「外国の探索者では?」

...まずい、着物に着替えなければ。でも、クールビズですら着こなせない私に、着物が着られるだろうか。帯の結び方、YouTubeで見られないのが辛い。

2. 仕事探し編

履歴書の危機

「前職は?」
「IT企業で...」
「いてぇ...?なんじゃそりゃ」

前職の説明ができない。「コンピュータを使って...」と言っても、理解されるはずがない。せめて、そろばんくらい使えれば...。

「では、特技は?」
「Excel VBAが...」
「えくせる?ばばあ?」

完全に詰んだ。まさか履歴書が書けないほど無能だったとは。PowerPointのスキルなんて、ここでは意味をなさない。

職探しの現実

「そうじゃ、商人になればよいのでは?」
「でも、接待の席で尺八は吹けません...」
「武士は?」
「切腹とかマジ無理...」

結局、私にできる仕事とは...。現代のビジネススキルが通用しない世界で、途方に暮れる。せめて、手に職があればよかった。プログラミングよりも、畳作りを覚えておくべきだったか。

3. 江戸時代のワークスタイル編

残業という概念との決別

「定時って何時まで?」
「日が暮れるまでじゃ」
「じゃあ、冬と夏で労働時間が違うんですか!?」
「当たり前じゃろ」

なるほど。これぞ真の働き方改革か。ノー残業デーどころか、自然に従った労働時間。...と思いきや。

「明日は満月じゃ。夜なべじゃ!」
「えっ」
「お主も手伝え」

結局、残業は残業なのか。場所が変わっても、人類の性は変わらないらしい。ただし、月の満ち欠けで残業が決まるのは、なんだかロマンがある。

通勤事情

「ラッシュアワーはありませんよね?」
「いや、大名行列が通るときは大渋滞じゃ」
「もっと早く出社すれば...」
「その時間は将軍様の行列が」

結局、どの時代も通勤は地獄なのか。ただし、現代の満員電車と違って、大名行列は見物としては楽しい。「遅刻理由:将軍様拝見のため」は、上司も文句は言えまい。

4. コミュニケーション編

会議室の探し方

「会議室を予約したいのですが」
「茶屋でよかろう」
「Teamsは...あ、使えないか」

オンライン会議という選択肢がない分、対面コミュニケーションは充実している。しかし、議事録作成が大変。筆と墨で書くなんて、手が疲れる。OneNoteが恋しい。

稟議システム

「この企画、判子をもらわないと...」
「殿様のお耳に入れるまでに、家老、用人、それに与力、同心と...」
「たった一つの企画に何人のハンコが!?」

電子決裁システムが恋しくなる瞬間。しかし、よく考えると現代の稟議制度と大差ない。むしろ、江戸時代の方が承認ルートが明確かもしれない。

5. ビジネスチャンス編

未来知識の活用法

「では、この"エクセル"とやらを使えば商売が上手くいくと?」
「いえ、そうではなく...」
「スプレッドシートの方が...あ、これも説明できない」

未来の知識を持っているのに、それを活かせないもどかしさ。せめて、複利の計算式くらいは教えてあげたい。でも、それって株の投機を助長して、天下の台所を混乱させることになるのでは?

新規事業の提案

「こんな商売はどうでしょう。"宅配"というものです」
「飛脚があるが?」
「いえ、もっと早く、もっと手軽に」
「お主、飛脚問屋の密偵か!?」

斬新なビジネスモデルを提案しても、既存業者との軋轢が心配。イノベーションは、どの時代も既得権益との戦いなのだ。

6. メリット・デメリット大解剖

江戸時代勤務のメリット

  • 電話もメールも来ない(代わりに飛脚が夜中に来る)

  • PCの画面を見続ける必要なし(代わりに筆が疲れる)

  • 服装の悩みが減る(着物一択)

  • 通勤電車での痴漢の心配なし(代わりに野盗が心配)

  • 株価を気にする必要なし(代わりに米価を気にする)

  • 残業代の計算が簡単(そもそも概念がない)

  • 海外出張の心配なし(そもそも海外に行けない)

  • SNSのストレスがない(噂話のストレスはある)

江戸時代勤務のデメリット

  • クラウドにデータが保存できない(全て記憶か紙)

  • コピー機がない(全て手書き)

  • エアコンがない(冬は本当に寒い)

  • コンビニがない(夜食難民確定)

  • カフェでのテレワークができない(そもそもカフェがない)

  • 医療保険がない(病は気から...気合だ)

  • 年金制度がない(老後は神頼み)

  • 電卓が使えない(そろばん必須)

おわりに:タイムスリップで気づく現代の幸せ

結局、どの時代にも仕事の悩みはある。ただ、江戸時代を体験してみて気づいた。現代の働き方って、案外恵まれているのかもしれない。

エアコンの効いた職場。
パワポで作れるプレゼン資料。
スマホでできる情報検索。
コンビニで買える夜食。

当たり前と思っていたことが、実は「未来の技術」なんだよなぁ。

...とここまで考えたところで、目が覚めた。
終電間際のオフィスで、私は居眠りをしていたらしい。
PCの画面にはまだExcelが。締切間近の資料作りが待っている。

「さぁ、現代のテクノロジーを駆使して、この仕事を終わらせるか!」

ちなみに、毎回言うが私の本名は「田中」ではない。社畜あるある話を「田中」という仮の名前で書いているだけだ。本当の名前は「佐藤」...ではない。「鈴木」でもない。もう終電の時間だ。この話はまた今度!

(完)

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