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笑いでストレスを解消!社畜の「ブルーロック研修考察」
はじめに:非正規という名の敗北者たち
早朝のオフィスで、派遣社員の私は考えていた。この国には300万人の非正規雇用者がいる。けれど、誰一人として本気で正社員を目指していない。なぜなら、みんな「空気を読む」ことを教え込まれ、自分の本能を殺してきたから。
そんなある日、怪しげなメールが届いた。
「あなたは選ばれました。唯一の正社員枠を懸けた特別研修へ...」
まるで、アニメの主人公に届く異世界召喚の通知みたいだ。でも、これが私の人生を変えることになるとは、その時は知る由もなかった。
1. 300人の社畜候補生編
施設への招待
「ようこそ、ブラック・ロック施設へ」
巨大なオフィスビル。そこには300人の非正規雇用者が集められていた。プログラマー、営業、経理...。職種は違えど、目つきは皆同じ。社会という檻の中で野生を失った目だ。
「この研修で、あなたたちの中から唯一の正社員が選ばれます」
「えっ、一人だけ!?」
「そうです。残りの299人は派遣切りです」
まるで、バトルロワイヤルならぬ、オフィスロワイヤルの始まりだ。
エゴの解放
「お前たちに必要なのは、スキルでも経験でもない。エゴだ」
研修講師の言葉に、会場がざわめく。
「定時で帰りたい」
「上司に反論したい」
「会議を短くしたい」
抑圧されていた欲望が、一気に噴出する。まるで、封印が解かれた魔物たちのように。
2. チームビルディング崩壊編
個の覚醒
チーム制度は崩壊した。上司のゴマすりなど無意味。必要なのは、個人の成果のみ。
「田中さん、今日も飲み会あるんですけど...」
「すみません、私には残業代を稼ぐ目標がありますので」
周囲の空気を読まない発言。けれど、それこそが真の強さ。まるで、「努力」「友情」「勝利」の代わりに、「効率」「成果」「利益」を掲げる、歪んだスポ根漫画のようだ。
非効率の駆逐
無駄な会議は粉砕される。
「この会議の目的は?」
「え、えーと...情報共有...です」
「それはメールでいいですよね?」
会議室は静まり返る。まるで、システムの欠陥を指摘されたNPCのように、上司が固まった。
3. 最強の営業スキル編
取引先も震撼
普通の営業マンは、取引先の機嫌を伺う。けれど、真の営業は違う。
「この企画書、コスパ最悪ですよね」
「え?」
「御社の売上から計算すると、この予算では赤字確定です」
容赦ない数字の突きつけ。まるで、相手のウィークポイントを突く格闘ゲームのコンボのように、データを連続で叩きつける。
新たな武器
エクセルのVLOOKUP?甘い。
パワポのアニメーション?子供騙しだ。
真の武器は「事実」と「論理」。
上司の感情論も、取引先の圧力も、全て数字で粉砕する。
4. 最終決戦編
ライバルとの対決
残るは10人。それぞれが己の武器を持つ。
エクセル魔術師の山田
パワポの奇術師、鈴木
会議の死神、佐藤
そして、非効率狩りの私
まるで、それぞれが必殺技を持つ格闘家たちのような空気が漂う。
究極の選択
「最後のミッションは...会社の非効率を指摘し、改善案を提示せよ」
上層部の前でのプレゼン。これぞ、真の社畜の覚醒か、それとも会社への反逆か。
5. メリット・デメリット大解剖
メリット:
本能の解放(けど暴走して退職する可能性大)
効率化の極意(周りから浮く副作用あり)
論理的思考(感情を失う危険性)
正社員の可能性(けど、正社員は新たな地獄の始まり?)
スキルアップ(だが、その代償として人間性を失う)
出世のチャンス(上に立つほど孤独になる)
デメリット:
人間関係崩壊(コミュ障確定ルート)
周囲から疎まれる(効率化の申し子と呼ばれる)
メンタルの限界(エゴの解放は諸刃の剣)
帰れなくなる(普通の会社では生きていけない体になる)
理想が高すぎる(現実とのギャップで心が折れる)
正社員になっても孤独(誰も付いてこれない)
おわりに:社畜の覚醒
結局、私は正社員になれたのか?
それとも、派遣切りされたのか?
実は、この研修自体が「働き方改革」の社会実験だったとか。
非効率を指摘できる社員を育てる計画だったとか。
いや、そもそもこれ全部、朝礼間際の妄想だったとか。
真相は闇の中。けれど、一つだけ確かなことがある。
私たちの中に眠る「本能」は、まだ目覚めていないということ。
さあ、今日も戦いは続く。
「お先に失礼します」という必殺技を使う時間を楽しみに。
って、ここまで読んでお分かりだと思うが、残念ながら私はみなし残業という闇と戦う正社員。そう、ネタとしてちょうどいいから非正規からの正社員という枠の話をしたまで。
でも、派遣社員は残業代出るんだよな……。
やっぱり私は負け組だ。
ちなみに、毎回言うが私の本名は「田中」ではない。社畜あるある話を「田中」という仮の名前で書いているだけだ。本当の名前は「佐藤」...ではない。「鈴木」でもない。あ、もう朝礼の時間だ。この話はまた今度!
(完)
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![YuSa@社畜系お笑い作家](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159798520/profile_7070de968ea92a841c77171779500172.jpg?width=600&crop=1:1,smart)