笑いでストレスを解消!社畜の「忘却バッテリー考察」
伝説のエリート社員との再会
かつて新卒採用界で誰もが恐れた天才バッテリー・清峰と要。営業成績トップと経理のエースという最強コンビ。面接で彼らと同じ日に受けた私は、その圧倒的なオーラに打ちのめされ、大手企業への就職を諦めて中小企業に入社した。
しかし5年後、転職した先で目にしたのは...記憶喪失により Excel も知らなくなった要と、それにくっついて入社してきた清峰の姿だった。さらに、かつて清峰-要コンビの圧力で退職した天才社員・藤堂と千早もまた、同じ会社に転職してきていることが発覚。
出会うはずのない中小企業で再会してしまった元エリートたちは、新設された「社内改革プロジェクト」に配属され、再び社会人としての道を歩み始める...。
※要は野球ではなく、仕事という部分を忘却しているので、ちょっと設定が無理矢理すぎるから、ちょっとしたことは目をつぶってね。
1. 記憶喪失社員との日常
「これって、どうやって使うんですか?」
「要さん、それはコピー機です」
「へえ、なんか未来的だねぇ~!で、どうやって使うの?」
「いや、今どき当たり前の...」
「ああもう、わかんないからとりあえず、一発芸見る?」
「見ないです…」
「パイ毛~~~~~~!!!!!!!!!」
「いや、強制かよ!!!」
記憶を失った元経理のエース・要は、オフィスの基本的な機器の使い方も分からない。かつて数千行の関数を暗記していた男が、今や電卓の使い方に戸惑っている。
「あの...請求書ってなんすか?」
「会計システムのパスワード、分かりますか?」
「し・す・て・む?ぱすわぁど?なんか難しそう...」
まるで新入社員以下のレベルに。でも、たまに無意識で超難しい関数を入力している。身体が覚えているのか...?
「ついてきました!」
記憶喪失の要に付き添う清峰。かつての営業の鬼は、今や要の専属介護係と化している。
「要さん、それシュレッダーです!手を入れちゃダメ!」
「要さん、社長室は従業員用トイレじゃありません!」
「要さん、それミーティングルームの観葉植物です、食べちゃダメ!」
「もぉおお、何やったらいいのー!パイ毛~~~!!」
毎日が大忙し。営業成績も下がる一方だが、なぜか清峰は嬉しそう。むしろ、これが本当にやりたかったことなのでは...?
2. 天才たちの新たな挑戦
「私たちで、この会社を変えましょう」
社内改革プロジェクトのキックオフミーティング。記憶喪失の要が突然立ち上がる。
「よく分からないけど、なんかワクワクするね!何蹴ればいいの?」
「要くん、それ企画書じゃなくてメニュー表ですし、キックオフは物理的に蹴りません!」
「あ、ごめん!もう蹴っちゃった!これも大事な資料だったかも!」
むしろ記憶を失ったからこそ、前例や常識に縛られない自由な発想が。かつての天才経理マンの直感は、記憶を失っても健在なのか。
「また組みましょう」
藤堂と千早も加わり、元エリートチームが復活。ただし、今度は全く違う形で。
営業の鬼だった清峰は、今や要のサポート役に徹している。経理のエースだった要は、白紙の状態から新しい発想を提供。システムの天才だった藤堂は、前職のトラウマを引きずりつつも、要の斬新なアイデアに技術的な実現性を与える。人事のスペシャリストだった千早は、かつての挫折を活かしながら、チームの調和を図る。
そして私は...って、私何やってたんだっけ?(伝説のバッテリーを前に、空気と化していた模様)
3. 奇跡の社内改革
「これ、革命的じゃないですか?」
要が記憶喪失故の「素人目線」で提案した業務改革が、意外にも的確すぎる。
「だって、なんでこんな面倒なことしてるんですか?」
「え、これって当たり前...じゃない?」
「素人の俺から見ても、非効率的だと思います!」
記憶を失ったからこそ見える、会社の非合理な慣習の数々。要の天然な指摘が、長年の課題を解決していく。
「実は私も...」
プロジェクトが進むにつれ、清峰も藤堂も千早も、実は前職でのトラウマを抱えていたことが判明。
「あのプレッシャーから逃げ出したかった」
「数字だけを求められる環境に疑問を感じて...」
「人間らしく働きたかったんです」
記憶喪失の要を支えることで、皆が少しずつ過去の傷を癒していく。まるで要が、チーム全員のメンタルケア担当になったかのよう。
4. メリット・デメリット大解剖
メリット:
過去のトラウマを引きずらない(そもそも覚えていない)
前例や常識に縛られない発想ができる(なにそれ美味しいの?状態なので)
素人目線での改善提案が可能(KPI?SLA?なにそれ食べ物?)
チームの人間関係をリセットできる(過去の確執も記憶喪失)
毎日がフレッシュな気持ち(だって何も覚えてない)
デメリット:
基本的なビジネススキルも消失(コピー機との格闘が日課に)
パスワードを全て忘れる(システム部が本気で泣く)
毎朝、会社の場所を説明される(迷子防止アプリが必須に)
定期的に身分証明が必要(警備員さんごめんなさい)
名刺を配れない(自分の名前すら怪しい)
おわりに:記憶の先にあるもの
結局、この中小企業は元エリートたちによって、働きやすい職場へと生まれ変わった。記憶喪失の要を中心に、それぞれの過去のトラウマを乗り越え、新たな一歩を踏み出した元バッテリーたち。
皮肉なことに、記憶を失くした要が、皆の心の支えになったのかもしれない。
...ところで、私の存在感はどこへ...?
ちなみに、毎回言うが私は脇役である。主人公でもないし、伝説のバッテリーでもない。ただ、この奇跡的な再会と記憶喪失ドラマを、誰かが記録しないといけないと思っただけだ。
...そういや、私の記憶も少し曖昧になってきた気が...。
(完)