現代短歌 -21- オタクとカラオケと青春 (8首)

「ヲタカラ」を一緒にできる同期たち
見つける過程「おたから探し」

ニコニコの神曲たちに熱狂し
歌う人種は絶滅したの？

＊＊＊

長年のオタク仲間とカラオケだ！
──香水、ミスグリ歌われ　ぽかん

思い出の曲に固執するこの僕と
未来を生きるサブスク族と

先陣を切って「うみねこ」歌い上げ
返歌「ひぐらし」友人続く

経験値　上昇をしてジョブチェンジ
けれど合いの手　そらで歌える

サンホラを一曲入れた友人が
もうサンホラしか歌わなくなり

＊＊＊

音楽を聴けば心が高鳴るが
日常で聴く余裕すらない

＊＊＊

中学でニコニコ動画の会員になった私。
その頃は会員ナンバーによって視聴可能時間が異なりました。

ニコニコは青春。未だにカラオケで「真っ赤な誓い」を歌いたい。

それでも世間は人を変え、香水や星野源、あいみょん、米津玄師、ミスターグリーンアップルばかり歌うサブスク族が増えていくのでした。

米津玄師じゃなくてハチの方を歌ってくれ…頼むよ…。

白湯(さゆ)