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白湯の短歌

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今まで詠んだ短歌をまとめました*
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#現代詩

現代短歌 -20- 指示する者、される者(5首)

「分かるけど、自分の意見は飲み込め」と
サラリーマンの先輩諭す

えらいひと 部下をとつぜん呼びだして
なんで呼んだかあてっこさせる

不要だが終身雇用与えられ
滅私奉公 要求される

「いま何時?」社長が聞くと
しもじもが急いで時計・スマホ取り出す

社長ゆえ仕事で自走しつづけて
プライベートで自立できない

***

親が起業して性格が変わりました。
家族旅行でも時計を見るのは私の仕事。
宿

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現代短歌 -23- 恋愛 春夏秋冬(4首+α)

現代短歌 -23- 恋愛 春夏秋冬(4首+α)

『歩こうよ。桜が綺麗に咲いたから。』
送れる仲が遠いよ 消した

汗だくで人に揉まれて靴擦れし歩く理由は
花火じゃないよ

「真っ赤だね」染まる頬たち
紅葉と自撮りをしてもごまかせなくて

くるくると巻くマフラーを後ろ手で
ぎゅっと結べば「はいプレゼント!」

***

煙草すら吸えない歳で「愛してる」なんて言うなよ 愛しちゃうだろ

自我さえも揺らぐ迷子の君だけど
真っ直ぐ僕を見つめるんだね

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◆ 短歌:加齢

後悔をしても遅くて
いっときの快楽求め貪るマック

***

胃酸が…。

白湯(さゆ)