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当たり前を疑え!

社会人になって数年経った時に「何か趣味を持った方がいいかな」という動機でOLの手習いでアルトサックスを習い始め、かれこれ20年!になる。その割に対して吹けないなとかそういうのは置いておいて、習い始め当初からずーーーーーっとSelmerシリーズⅢ(現在廃盤)を吹いてきた。20年ずっと同じ楽器。天下のSelmerなので誰かにケチをつけられることもなく、自己の楽器について特に何の疑問も抱かずに生きてきた。それがここにきて急に風向きが変わってきて正直困惑している。

リペアのために2週間楽器を入院させなければならず(サックスは定期的な全体調整が必要)、サブ楽器のヤナギサワA901を2年半ぶりに引っ張り出して吹いた・・・ら、ん?めっちゃ良くない?この楽器。
元々パッと試奏して「ああ、いいな、これ」と即買いした中古楽器なので好みは好みなのだけど、それにしても良くない?8年調整してないから要メンテな雰囲気は醸し出しているけれど、めっちゃ良くない?

手前がヤナギサワA901で奥がSelmerシリーズⅢ
買った時嬉しくて2台並べて写真撮ったのですが、8年間でこの家から3回引っ越ししました。
月日の流れが感慨深い。

その翌週レッスンに持って行ったら先生も「良くない?普段より音もピッチも良くない?A901?え。俺も買おうかな」とおっしゃる。「でしょ?いいでしょ?ちょっとウチの子吹いてみません?」と楽器自慢で盛り上がった。

楽器の値段だけで言えばSelmerシリーズ3の方が上なのだけど、ヤナギサワA901は吹奏感が真っ直ぐ素直で気持ちがいいし、物理的な楽器の重さもライトで持っててラクだし吹いてて心地よい。サイドキーのフィンガリングもヤナギサワの方が私はラク。

私が吹くべきなのはこちらなのでは?
というかSelmerじゃなくてヤナギサワの方が自分に向いているのでは?
サックス奏者の間には「サックスといえばSelmerでしょ」「とりあえずSelmer吹いとけば間違いない」という不文律のようなものがあるが、その当たり前を疑うべき日がきたのかもしれない。

最近ちょっと目線を変えてみたり、一歩引いて俯瞰で見たり、普段とは違う人と話をして何か気づきを得ることが多く、心地の良い強制的な変化が舞い込んできている感じがする。
その上楽器も替える?Selmerの方が名門だから?シリーズ3の方が上位機種だから?今のままでいい?でもそんなの関係なく自分が良いと感じて、長年信頼している先生も「いいんじゃない?」という方を信じないってのはブランド主義的で盲目だよね。

直感を信じてしばらく突き進んでみようか。
何か景色が変わるかもしれない。
でもここで楽器切り替えると、まぁまぁなお金かけてSelmer調整した意味って・・・とそこは気になる!笑。


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