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グレイン・ミュージックと呼ぶようになった理由(わけ)

「GRAIN MUSIC〜グレイン・ミュージック」
うちのスタジオをそう呼ぶようになって、かれこれ15年が経とうとしています。
そしてロゴがこれ。なんに見えます?
四分音符によって作られた麦の穂。一つだけ二分音符があるんです。

designed by Takehiko Moroto

高齢の私の両親と同居する話が浮上した2006年、父の介護ベッドが置ける貸家を探すため友人の不動産屋さんの紹介でいろんな物件を見たのですが、予算内ではどうもピンとこない。

そんな中「そういえばこんな家があるんだよ~」と「見学」という軽い気持ちで紹介されたのが今の家。
元の家主さんはピアノの先生で、地下のスタジオで発表会もしてたらしく、ご主人は建築業をされていたからかある程度防音もされている。

「へえええ、こんな住宅街にねぇ。すんごいねぇ。自宅にスタジオがあるなんて、いいねええ!!!!」
なんて言いながら「良いものを見せていただきました~」と挨拶してその日は帰宅。

貸家ではなく売家のその物件、私たちの身の丈には合わないし無理だよーと他の物件を探すも、思うような不動産がまったく見つからない。
いろんな人の経験やアドバイスを聞きながら、その頃住んでいた貸家の目と鼻の先にあるその家を、何気な〜く眺める日々……。
と、ある日、夫が言ったのです。


「家でドラム叩けたらいいとは思うんだよね」


この一言からグインと動き出した!

あのスタジオ付きの中古物件を買うとなったらどうなる?と一気に試算が始まり…
でも、私たち夫婦は2人共ミュージシャン。簡単に融資を受けられない。
事実、友人不動産屋さんから勧められた金融機関からは断られてしまいます。


そんな時に、私の父が急逝します。
2006年の大晦日。
年末ゴスペルワークショップが終わった翌日で、全く予想もしていませんでした。
そのワークショップで曲を解説している時に、謹厳実直で頑固で厳しかった父のことをたまたま参加者の皆さんに話した、まさにその翌日の朝でした。

「まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。」
(新約聖書 ヨハネの福音書12:24)

Jesusが言われたこの言葉にある「一粒の麦」とは、その後十字架で死に復活されたJesusご自身のことを指しています。

父とは同居できませんでしたが、父が遺してくれたものと別の金融機関からの融資によって、地下スタジオ付きのこの中古の家を購入することができたのです。
「このスタジオは父を通して神から与えられたもの」と強く感じ、この「麦」という言葉をとって「GRAIN(=麦)MUSIC」と名前を掲げ、このスタジオを拠点として活動し始めたのでした。


GRAIN MUSICという名前には、そんな意味が込められているんです。


最初に載せたロゴ。
一つだけの二分音符は、地に落ちた一粒の麦を表しています。
この話をデザインに落とし込んでくれたデザイナー、諸戸岳彦さんのアイデアに心が震えたことを、今でも覚えています。


この2年、世界を席巻したウイルスで情勢も私の周りも一気に変わりました。
大勢集まって歌ったりレッスンすることも難しくなりましたが、
このスタジオからオンラインやライブ配信ができたのもこのスペースがあったからこそ。
いろんなことができるほど器用じゃないけれど、この大きな大きな恵みを分かち合うべく、これからも生み出したり発信したりしていきたいと思っています😊



Be Blessed EVERYBODY!!


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