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渦巻く何か

私は高校生の時バンドを組んでいた。小、中学生の頃は合唱をしていた。何が言いたいかというと私の生活の傍には常に音楽があったということ。Nコンの前になると頭の中では常に課題曲と自由曲が流れ授業どころではなかったし、高校2年生の時大会に初めてオリ曲(コピーではなく自分たちで作った曲)で出ようということになり、作詞担当だった私はずっとどんな言葉がいいか、どんなことを伝えようかと考えていた。

バンドは高校生で終わりにしようと決めていた。何となく、大学生になってバンドをやっても本気になれなさそうだし惰性で続けてしまうのが怖かったからだ。実際大学生になりバンドを組もうとしてもなかなか自分に合う人は現れず、練習もろくにしないような人と組みたくなかった。私の中でバンドはお遊びでやるようなものではなかった。

しかし、今までなにかを創造し演奏してきた私からすると今の生活は何かが足りない。「表現」の場がないのだ。私は今まで合唱で、バンドで自分の音楽を創ってきたし、それが苦しくて辛くてしょうがなくてそれ以上に楽しかった。でももう私はバンドを組むことは無い。合唱も大学生の間することは無いだろう。となると残された表現の場はどこにあるだろう。私の好きな物、、音楽と読書。そう、残るは本。物語を紡ぐこと。村上春樹もどこかで小説はノートとペンさえあればまあ誰でもかける、みたいなことを言っていた。彼の言葉を信じるのであれば私にも書けるのではないか。なにかの賞に応募しようがしまいが構わない。誰も読まなくたっていい。私は何かを創ったという達成感が欲しい。ただそれだけ。

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