色彩調和論②~1分で読めるAFT色彩検定のポイント~
こんにちは。
カラースタイルの三好です。今日も色彩調和論からお二人を紹介します。
◆シュヴルールの色彩調和論◆
シュヴルールさんはゴブラン織の名誉工場長で顧客の苦情から色の組み合わせに興味を持ち、配色や調和について本まで出版した人です。
1893年「色彩の同時対比の法則とこの法則に基づく配色について」
この考え方は、印象派や新印象派の画家たちに影響を与えたことでも有名です。
さてシュヴルールさんの色彩調和論は、類似と対比がテーマ。
さらに色相、色調の差により3分割し合計6種類に分類されています。
「類似性の調和」
1,単一色相における異なる色調の調和
同一色相で明度、彩度が異なる配色などは調和する(色相差0)
(v8・b8 単一色相における異なる色調の調和の例)
2,隣接、近似色相による色相類似の調和
隣接、近似した色相による同一トーン配色は調和する(色相差1)
(v8・v9 隣接色相・近似色相による色調類似の調和の例)
3,一つの主張色による調和
色相や色調が対比関係であっても、その中の1色で着色された色ガラスでみると全体的に支配(ドミナント)的な色調になり調和する
(b8・d8・dp8・lt†8・sf8 一つの主張色による調和の例)
「対比の調和」
1,同一色相による色調対比の調和
同一色相で色調が対照の関係は調和する。明度差が大きい同一色相配色。(色相差0)
(p†16・dk16 同一色相による色調対比の調和の例)
2,隣接色相における色調対比の調和
隣接色相で色調が対照の関係は調和する。明度差が大きい隣接色相配色。(色相差1)
(p†16・v15 隣接色相における色調対比の調和の例)
3,色相対比を増大するように選ばれた色彩対比の調和
大きく離れた色相で色調も色彩の対比を増大するように選ばれた配色は調和する。トーン差のある補色色相配色(色相差11・12)
(p†16・dkg4 色相対比を増大するように選ばれた色彩対比の調和の例)
◆ルードの色彩調和論◆
ルードさんはアメリカの自然科学者です。自然をテーマとしている方なので葉っぱが光に当たった時の見え方などから、自然な色の見えにこだわって色彩論を考えたのです。
著書は1879年「現代色彩学」
各色相を調べると、黄色が最も明度が高く、青紫が最も明度が低くなっているとし、黄寄りの色の明度をより高くするもしくは青紫寄りの色の明度をより低く配色すると、自然界の色の見え方(色相の自然連鎖)で本来の順番であるとした。
後にナチュラルハーモニーと名付けられた。
PCCSでもこの考えが適用され、色相環は黄色が上となっています。
(各色の明度数値が、2級テキストの巻末に載っているので確認してみて下さいね)この明度表、意外と色彩検定2次の試験に役立ちます。
<画像をお借りしました>
(dp12・v10 ナチュラルハーモニーの例)
今日はここまで♪
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