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20歳年下男とセックス&魂の磨き合いをしたお話

その男はなぜ自分がセックスしたことを隠したがるのだろう?


私の中に、必死な形相で腰を振り、最後になんとも言えない恍惚な顔をして、

ようやく出したその分身ともいえる液体を私の中に置いていく。

翌朝、そのドロドロが私の中から出てくる。

そんな日々を愛おしく想い出した。


ずっとその謎をかかえて4年間セックスをしてきた。

恋は盲目、恋は麻薬。恋は錯覚。夢をみていた。

大好きだから・・・その人を大切にしたい・・・

この関係を続けたい・・・。

惚れた弱み。


それを公にするならば、関係は続けられない、と。


大好きだった。

その声、その骨格、その筋肉、その体臭、その髭、その唾液、全てが大好物だった。

彼は20歳年下だったが、私にとってそれは全く関係がなかった。

だからこの関係を隠す事は当初の私にとってはわかるような気もした。


彼は私とする前は、童貞ではないようだが、ほとんど経験がなかったようだ。

30過ぎて、持て余る性エネルギーをずっと抑圧して生きていたように見えた。

だから少しずつどうしたら私が気持ちよくなれるのか、

導いた。才能はあった。

だから5回目にして、私はエクスタシーに達することが出来た。

そこから週1.2回ずっと求めあうようになった。

変態なセックスも楽しんだ。

それも4年間、300回以上したと思う。


彼と落ち合う場所は、多くは夜の海の見える公園だった。

大抵は満月近くで、月が煌々と輝く日ばかりを選んでいたと思う。

暗闇の海で、最初は月を眺め、近況を話し、

それから彼に触れる。

肌と肌が触れ合う。互いに気持ちよい場所を愛撫する。

この心地よい時間は、他のどんな時間よりもしあわせだった。

私の満たされなかったものがそこで全部チャラになるのだ。

もうその瞬間は全てがパーフェクトだった。


海で、キャンプ場で、車で、ホテルで、

いろんな場所で愛し合った。

夜の海で、裸になり追いかけっこして、捕まえられて、

抱き合って、正常位で行く瞬間、

彼の顔の向こうに星空が見えて、

まるで宇宙の中で二人っきりだった。

そこに聴こえる波の音は、私たちをやさしく包んでいてくれた。

忘れられない、Meke Loveをいっぱいした。

Meke Love・・・愛を創る行為。


だた、日常が過ぎていく中で、

はっとしたタイミングに、

思うのだ。

あれ?なんかおかしい。

どうして側にいないのか?

どうして自由に逢えないのか?


ここまで読んだら不倫ものと思われるかもしれない。

しかし、

彼に奥さんがいたわけではない。

彼には、決して逆らうことが出来ない母親と父親がいたのだ。


彼は、とても大切に育てられたように思う。

生まれた時からずっとずっと。

だからはたから見たら子育てに成功した親子だった。

親から観たらいい子。世間的にもいい子。

仕事も親としていたから、親元を離れることもなく、

30過ぎてもいい子のままだった。

親の指図に逆らうことはほとんどなかった。


私とそういう関係になったのは、

ガス抜きの役割もあったと思う。


男はエネルギーを生成することはできない。

女から充電するしなない生き物。


そして私をプラグにして、彼は充電していた。

もちろん私も循環するエネルギーを受け取っていた。


関係が始まって3か月後、彼は趣味で書いていた小説が、

小説家サイトでヒットし、出版依頼がきた。

最初は1冊で終わるはずの小説が、11冊まで連載となり出版された。

親との仕事は減らし、一人で小説に取り組む時間が増えた。

その執筆をしながら関係は続いた。

その小説の主人公の男は惚れ惚れするほど理想の男を描いていた。

人の悲しみに寄り添い、助けが必要な時に現れて、

強靭な精神と肉体で、人を助ける。愛情の溢れた男だった。

彼の理想がそこに見えた。


私はコンセントプラグ。私にアレをさし、エネルギーを充電して、

そうして執筆を進めていき、とうとう50万部の大ヒット。

そしてお金も入るようになった。

最初の頃は、ラブホテル代金も私が持つことが多かった。

途中から割り勘になり、

そうして全部出してくれるようになった。

ほんの数回だけど食事もご馳走してくれた。

男として成長した。嬉しかった。


その小説が11冊出版された時に関係は終わったのも因果かな。


そのヒットの恩恵はほとんどその親たちに還元されていった。

彼と親との関係は私には理解しがたい深い依存関係で結ばれていたことを

うすうす気づくことになった。


付き合い始めて3年目くらいかな。

ある日の夜、突然、夜の10時にメッセージが来て、

逢いたいような内容のメールをよこしてきた。

夜遅く仕事で疲れていた私は、ちょっと躊躇した。

でもなんか普段にはなくしつこかった笑。本人自覚ないと思うけど。

そして夜中の12時に落ち合う。

その日はなんか違っていて激しく求められた。

そんな日もあった。



私はその4年間の中で2年目に母を亡くした。

看病に3か月つきっきりになった。

そして死んだ。

胸が張り裂けそうな痛み、喪失感、恐怖、

生涯で一番悲しい体験だった。


深い悲しみをなんとかやり過ごせたのは、

彼が抱いてくれる時間があったからだ。

もう本当にそれは感謝だった。

神様は私に必要な人を派遣してくれていたのだろう。


一方で、恨みが生まれた。

母が危篤で、生涯に経験したことのない恐怖がやってきた時、

「側にいて」と頼んだが、

「無理」という返事しか来なかった。

あ~こんな時だけでいいから側にいてくれたら・・・

普段はいつだって一人でも大丈夫だけど、

あんなに心細い時に、側にいてくれないなんて・・・

私は、いったい彼のなんなんだろうと、思った。



その答えは友人に言われた。

「ただのセフレだよ。」


霊的な事も見渡せるメンターに言われた。


「姑息な男。」






4年が過ぎた頃のある日、

めったに音声通話をかけてこない彼から電話があった。

「母親に、ばれた。だからもう逢えない、連絡も絶つ」

え?そんな理由ある?


その後もう一度話をした。

「母親が泣いた」

と。え?

30過ぎた息子に、関係のある女が、

年上で気に入らないからって、

息子の前で泣く?

複雑な気持ちがわからなくないけどさ。

息子の前で泣く?

健康な30過ぎた男は朝も夜もチンチンが勃つわけで、

変態だろうと、誰とどんなセックスしようとも

自由だろう。それを許せない親って何?

息子は恋人か?


そんな風に息子を縛ってきたのか?


「意味わかんない」

そこからどうしょうもない悲しみと怒りが沸いてきた。



付き合い始めて2年から今にかけて、

信頼できるメンターに私の心のコアに触れるセッションを月に1回ペースで受けていた。

その中で、彼が私にしてきた冷たい態度、傲慢な態度は、

私の中の過去の記憶にあるハートにある深い傷から生まれた、

私の中にある自我の傲慢さであることが、明確に浮上してきた。

私の中にあるものが、彼に映しだされていたこともわかってきた。

受けるたびに、大量の涙と鼻水があふれて、

そしてそのハートの痛みは癒えつつあった。




そして

ある日、

もうこれ以上、私が私をいじめることはやめよう。

そんな心持ちになった。

吹っ切るために大好きな地で、

海外ボランティアの仕事に行く決意もした。


そうしたらある時、

彼が自分の立場だけが大切な、

ただの姑息なズルいマザコンのチンカス野郎・・・

から、そうせざるえない環境に育った人、

親からのもらったカルマを抱き続けている人、

それでも才能あふれ、愛に溢れる世界を小説に表現していること。

愛の学びをしている魂を持つ人。

という見え方に変わった。

これは、魂の道を歩むために、
自我の勘違いで私と彼で共同創造した物語なのだ。

魂の磨きあい。

夢から醒めたのだ。

気づいた瞬間にほろほろ涙が溢れてきた。


これを一つの覚醒とも呼べるかもしれない。


そうしたら感謝の気持ちが溢れ出してきた。

あの時、抱いてくれてありがとう。

私の中に入ってきてくれてありがとう。

私を目覚めさせてくれてありがとう。


変態だった私は、

彼とシャクティ状態で繋がっている写真を残していた。

もちろん誰にも見せない。

けど、

二人が一瞬でも自我を超えて、

肉体で繋がり、

愛とエネルギーを交換したこと。

これはまぎれもない事実で、

魂に刻まれた私の生き様。


出逢ってくれてありがとう。

かかわってくれてありがとう。

抱いてくれてありがとう。

こんな経験をありがとう。

やっぱり大好き。愛しています。



しわくちゃのおばあちゃんになって、死ぬ前に

「20歳年下のクズだけど才能豊かな小説家と無我夢中で愛し合ったの。」って笑って話すネタ。


だからこんな風に文章の残しておくことにした。

読んでくださりありがとうございました。


人生は続く。


これでこの物語は終わると思ったら、

今日、彼の街中を走るとても目立つ車を見かけた。

想い出したら、すれ違う。

この不思議な現実を楽しむしかないね。


次は本当のやさしさや思いやりに溢れた

共に魂の磨きあいを自覚し、

共に居ようと思える

パートナーを探そう。

私ならいっぱい気持ちよくしてあげられるよ。

楽しい時間をいっぱい創れるよ。

未来のパートナーさん、待っててね。

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