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社会人留学のすゝめ

そういえばNYに来て1年が経ちました。

あっという間だったけど5年分くらいの事を味わってるような気もするし、なんだかぎっしり詰まった1年だった気がします。

1年振り返ってみて、ちょっと思った事を書いてみました。これから留学を考えている人、社会人留学ってどうなんだろうとか、もう年齢的に遅いかなと思ってるような人に是非読んでもらえると。

.......

”あ。きっと私ここに住むだろうな。” なんとなくそう感じたのは14歳の時だった。

初めてニューヨークに行ったのは、家族旅行で連れて行ってもらった10歳の時だ。両親が旅行好きなおかげで、私は様々な国に連れて行ってもらえた。中でも一番気に入ったのがアメリカだった。

14歳の時、学校のプログラムで2週間ほどフィラデルフィアとニューヨークに滞在した。ちょうどその1年半前に9月11日のテロがあったニューヨークは、まだ悲惨な事件の悲しみが残る中、それでも活気のある街を取り戻そうと必死になっているような、ものすごく熱い空気感があったことを覚えている。事件当時13歳だった私は、数年前に行ったことのある場所でとんでもない事件が起きたことに驚愕したが、1年半後にその跡地とニューヨーカーたちから熱い空気を直接感じて、“必ずまたここに戻ってきたい”と勇気をもらった。

それからも何度か旅行や短期留学で訪れ、NYへの長期留学を何度も考えたが、就職活動を控えた大学2年生の時にリーマンショックが起きた。将来と就職に不安を抱えた私は、”みんなと同じように” 新卒で企業に就職することを選んだ。

2011年に短期留学で来た時

日本では、30歳が何かの節目みたいな空気がある。
結婚や仕事、女性としてなど、20歳でやっと人間始まった感があったのに、なんだか30歳で一度人間終わるみたいな感じだ。
日本人の寿命は10年しかないのだろうか。

私も同じで、30歳を目前にして急に人生に焦り始めた。まだやれていないことは何か真剣に考えた結果、長期留学だった。頭の片隅にあって地味に貯金をしていたものの、30歳手前になると仕事が忙しくて計画を実行することすら先延ばしにしていた。そしてずっと憧れていたNYへの長期留学を決心し、一気に準備を進めていた最中、起きたのがコロナウイルスのパンデミックだった。やっと決意して進んでいた計画が一気に崩れ落ちた。

コロナが始まった最初の頃は、まだドナルド・トランプが大統領で、留学生の受け入れは一時中断した。いつコロナが終わるのか先が見えない毎日で、自分は歳だけを取っていくし、周りは結婚や出産して人生をどんどん進めていて、私の人生だけストップしてしまったみたいな不安な毎日だった。その後幸いなことにワクチンの開発や、バイデン大統領に変わったことで渡航の兆しが見え、2021年には準備を始めることができた。

こうして2021年の11月にニューヨークへ来た。期間は1年半。今まで旅行と学校のプログラムで行った数も合わせるとなんと10回目のニューヨークだった。それほど私はニューヨークに魅せられて何度も戻ってきているんだと思う。

2022年8月現在、ニューヨーク生活10ヶ月目である。地下鉄やクレイジーなニューヨーカー達には、旅行で来ていた時から慣れていたが、日々新鮮で小さな幸せを感じることが日本にいた時より多くなったと思う。

そして、自分が変わったと大きく感じた部分は、”他人と比べることがなくなった”ということである。もう30歳だからショートパンツは履けないなとか思って諦めていた洋服も、ここではどうってことなかった。勝手に”30歳はボーダーライン”だと決めつけていたが、仲良くなったアメリカ人の友人に言われた。「年齢はただの数字だよ。」

そういえば日本にいるときは楽だった。安全で安心な社会。会社に守られて、周りのみんなと同じように会社員として生活していた。ただみんなと同じようにすることで自分を防衛していたのかもしれない。

ニューヨーク10回目、今まで来たどんなニューヨークよりも楽しい。学生時代に来た短期留学より遥かに楽しくて刺激的で、日々学びと感じるのは、自分が社会人として働いて、世の中を比較的広い視野で見ることができるようになったことと、学生以外の様々な世代、国の人と関わることができるからだと思う。

大学生の時に来ていたら気づかなかったことに、たくさん出会えていて、今もまだ毎日新鮮な”気付き”がある。高い物価や日々感じる英語力の乏しさなど、毎日大変なことも多い部分、何事なく過ごせていた日本にいたら気付かなかった幸せや、自分らしく生きることの楽しさを発見した。

NY生活は折り返し地点に来た。残り6ヶ月、一瞬で過ぎるんだろうと思うと既に寂しい。


学生が終わってから留学するのってもう遅いのかな、と悩んでる人、迷ってる人。
迷ってる時間が勿体無いから、今すぐ貯金をして(超大事)準備を始めてほしい。





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