ネイル嫌いだった私が気づいた指先の幸福
ネイルに憧れはあったものの特有の匂いがどうしてもダメで、ずっと距離を置いていました。何度か挑戦したこともあったのですがその独特の匂いと爪の圧迫感がやはり居心地悪く、そのたびにあきらめる日々。自分は一生ネイルとは縁遠いのかな。そんなふうに半ばあきらめかけていたとき、noteである記事を見つけました。
野田ぴよさんの記事です。
このネイルならわたしもできるかも。
一筋の希望を見出したわたしは早速スリーコインズへ。そしていくつか気になる色を選んでワクワクしながら家に帰りました。
ネイル嫌いな私も少しばかりはネイルを楽しめるかもしれない。しかしその結果は想像以上のものでした!
匂いなし、圧迫感なし、落とすのがラク!
スリーコインズ のピールオフマニキュア。ずばり「剥がせるマニキュア」です。手をお湯につけると簡単に剥がせるので気軽にネイルを楽しみたい人に人気なのだそう。お値段も150円。
気になる匂いは、ほとんどない!多少香料の香りしますが、マニキュア特有の頭が痛くなるような匂いはまったくなし。これだけでもうれしい。しかも塗ったあとの爪の圧迫感もほとんど感じません。これにはびっくり。多少はつけている感じがあるものの、ふつうのマニキュアに比べれば段違い。少なくとも1日はつけっぱなしだからこの快適さはとても大事です。
しかし肝心なのは仕上がり。150円なのでホントのところあまり期待していなかったのですが、塗ってみてまたまたびっくり。
野田さんのおっしゃっていたように、2度塗りでツヤ感が増してかなりいい仕上がりです。トップコートを塗ればさらにつやつや!
ネイルって進化しているなあ!と感激してしまうほどの仕上がり。今までのネイルに対する嫌悪感が払拭されるほどの体験でした。
ただしピールオフマニキュアということだけあって、はがれやすさが唯一のデメリット。手を洗ったくらいで剥がれてくることはありませんが、水仕事が重なったり指先に多少の刺激があると、ぐにゃりとゆがんだり剥がれやすくなります。剥がれるときはシールをめくるように剥がれます。
しかし剥がしやすいのも気楽でいい。ネイルを除光液で落とすという作業も結構億劫でそのこともネイルから遠ざかっていた理由のひとつでした。心地よくて気軽であること。このネイルはその条件を満たしてくれているから、まさに今のわたしにぴったりでした。
ネイルをすることで得られた今この瞬間を味わう幸福
ネイルをするようになって気づいたことがあります。それはネイルをつけている日とつけていない日では、自分の動作にちがいがあるということ。ネイルをつけている日はなんとなく、動作がていねいなのです。
自分でも不思議でした。しかしよくよく考えてみると、ネイルをしているから上品にしようと思っているわけではなく、指先に色ツヤがあるとそれを目で追う自分がいて、そのおかげで体の先端までちゃんと意識が行き届いているからではないかな、と。だから所作が自然とゆっくりていねいになっているのかもしれない。そんなふうに思いました。
毎日なにかに追われるように生きていると、意識は常に次のことに向いていて今ここにいなくなっているけれど、ネイルをしていると不思議と自分の動作に目がとまります。ネイルがわたしを今この瞬間にひきとめてくれるのです。朝の慌ただしいひととき、シンクにコップを置く瞬間。いつもなら風のように過ぎ去る瞬間も、指先に意識がとどまって一呼吸。それは自分を取り戻せる瞬間でもあり、ネイルで得られた予想外の幸福でした。
指先を彩ることはおしゃれ以上の体験かもしれない
指先は自分の体のなかでいちばん見る機会が多い場所かもしれない。その場所を見ていつもうきうきすることができたら。いつでも自分を取り戻せることができたなら。指先を彩ることはもしかしたらおしゃれ以上の効用があるのかもしれない。そんなふうに思わせてくれたネイルと出会えて、とてもうれしく思えた体験でした。