2022/12/17 仕立て屋のサ―カス
本とコ―ヒ―tegamishaで見つけた。
「仕立て屋のサ―カス」という
舞台?
実験?
社会運動?
布を切る。結ぶ。広げる。動かす。単純なのに見たことがない景色。最前列のお客さんしか舞台が見えなくなっちゃったりする。それがまた面白い。
一見危なっかしく見えるが、お客さんを信頼しているから生まれるものがある。壊そうと思えば、いつでもすぐに壊れそうな空間を、みんなで大切に見守るのだ。後半の歴史学者の「知の訓練」という名の問いかけは、哲学対話の始まりを思い出す。子どもを子ども扱いしない。一人の人間として問いかければ、一人の人間として応答がある。
何か食べたり飲んだりしながら観ても良いのも、緊張し過ぎなくて良い。最前列で子どもが自由に布で遊んでいるのも面白かった。あと大工も。大工もいつか舞台に…って本に書いてあったのが実現するとは。
舞台の中に入って見る人もいれば、市場で何かお土産を買う人もいる。客席でしばらく座っている人もちらほら。去りがたい。公演中にまた観たい、と思わせる舞台。そんなのそうそうない。