ジェンダー日記#14 ホルモン注射4回目終了した時点での影響
ホルモン注射開始しました
Sayaです。
実は8月中旬から、都内のジェンダークリニックでホルモン注射を打ち始めました。
家人に内緒ではじめているので、いろいろとバレてはいけないという不安と戦いながら、2週間に1度、注射に通っています。
私が打ってもらっているのは「プロギノンデポ10mg」を2アンペアです。自己負担で4000円弱。それに、診察代と血液をサラサラにする内服薬が処方されて、合計すると2週間おき5000円強。
およそ1ヶ月半経過した変化を記します。
体の変化
・まだ肌に関しては実感がありません。キメが細かくなる、という風に聞いていますが、よく分かりません。
・性器…生殖器は、かなり初期の段階で影響が出始めました。皮膚が薄くなったというか、こすると痛いです。自慰のときもそうですし、性交のときも。
・性欲…そもそも、性欲自体がかなり低下しました。鬱が落ち着いている時期はそれなりに性欲もあったのですが、そういう動画が画像をみても、ぜんぜん心が反応しません。あ、きれいな体だな、羨ましい……!と思うのですが…。
・乳腺の発達…痛いです、これは。ぷっくりと先が膨らんで、かなり痛いです。職場ではブラを付けられるので、スポブラをつけるとすごく安心できます。前はぶかぶかだったんですが、最近になって、すこしフィットしているような気がしてきました。
・筋力の低下……まだないと思います。
こんなところでしょうか。
不安なこと
とはいえ、同意書に署名したときに書かれていいた事項に、不安になったのも事実です。何かというと、
・金銭面での不安。検査代が高い(3万円くらいします。年に数回あるらしいです)のと、加えて月1万円ずつのホルモン代と薬代。確定申告できるようなのですが……それなりにお給金はいただいているのですが、それでも家族を養っている手前、自分にこんなにお金を費やしてもいいのか、と自問しながら打っています。
・乳がんになる可能性。
・不妊になる可能性(これは私はまったく気にしていないのですが、勃起しなくなることに少し不安を感じます。自分の性器に嫌悪感がある訳ではないので…)
・一生、ホルモン注射を続けなければならない可能性。これは、男性ホルモンを出す昨日がなくなれば、下の更年期障害につながると思うのですが、体内に男女どちらのホルモンもない状態になると、どうしても外部からホルモンを接種するしかない、つまり一生続く、ということでしょうか。
・更年期障害が早まる可能性
こんなところでしょうか。
それでも始めてよかった、と思えること
打たないと、想像でしかイメージできない、自分の変化でした。だからこそ、どうせウジウジと悩むなら、打ってから悩んでもいいのでは、と思えるようになりました。
理想的には、家族の承諾をとってからなのですが、そんなふうにも行っていられません。時間は有限であり、そんなに若くもない私は、すごく焦りを感じます。やりたいと思ったことを、「理想の私」「似合う私」「許せる私」に近づけられるため、だと思い、この春から髪を染めたのです。ホルモン注射だって同じ。しないままで、したいけどできなかった、と老後に後悔するより、したあとでなら、自分で納得できる部分もあると思いました。
エドワード・エルリック(『鋼の錬金術師』)
私はエドに励まされてきました。リアルタイムで読んでましたし、アニメも初期版、後期版ともに観ていました。その中で繰り返しエドが奮い立たせてくれるのは、彼の生き様でした。
コミックス1巻で、ニセ司教に騙されて打ちひしがれている女性を励ました言葉が、私は一番好きです。
―『お前には自分の足があるだろう。だったら前を向いて、しっかりあるけ』
すこし違うかもしれませんが、こういう言葉をかけて、騙された自分、死んだ恋人を蘇らせてくれると謀ったニセ司教を信じた自分、そして死んだ人間は決して帰ってこないという真理に、彼女が立ち直るきっかけとなった言葉です。
何かを失っても、まだ残されたものがある。取り戻せるものもあるし、そうじゃないものもあるかもしれない。でも、行動する前に悔いるより、行動してから悔いたほうが、あとで自分を許せる気がします。
エドの言葉を信じて、今日も生きています。……って、途中でハガレンの話になってしまった……
ではまた。次回の注射で、2ヶ月目になるので検査があると告げられました。検査代3万円……涙