絶唱
イヤミスかと思いきや、希望が持てる未来への活力を帯びた本でした。
湊かなえさんの体験も含まれているとかちらほらネットでお見かけしましたが、純粋な情報には辿り着けず。
4編の短編からなっており、全てトンガ王国、そして阪神淡路大震災を軸に展開していきます。それぞれに主人公がおり、微妙に繋がりを持っているのですが、最後どんでん返しや何かが巻き起こるのかと予想していたのをいい意味で裏切られました。
個人的には、最初の「楽園」に惹かれました。自分を取り戻しにいくという決意に満ちた希望を感じ取る事ができました。
随所でトンガの宗教観や、日本人との対比がうまく強調されていて、海外に飛び出して行きたいと感じさせてくれる本でもありました。
湊かなえさんワールドはまだまだ駆け出しですが、これから堪能していきたいです。
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