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海外協力隊活動日誌🇩🇴130日目「ドミニカ共和国の教育-PISA2022の結果より」
今日の振り返り
今年最後の隊員活動日
明日から配属先の活動はお休みです。
1ヶ月間の冬休みに入ります。
(でも大学はあるみたい)
来週もダンスの披露があるようで、
アニータ(ダンスの先生)に来れるのか聞かれました。
もちろんYESです。(Síでした。)
今日の午前中はドミニカ共和国のPISA調査についてまとめました。
HP等々を確認して、1月からのタジェールの冒頭、
日本人から学ぶことがあるのかを伝えるための根拠の1つにしたいという魂胆。
正直なところここが一番モヤモヤで
「スペイン語もまともに話せない日本人に一体何ができる?」
「日本文化の紹介くらいしかできないだろ?」と
思われている気がしてならないのだ。
会えば、折紙・習字・アニメ・漫画の話で
理科の話をされたことがない。
理科の実験の手伝いに入っても
先生が準備するのが当たり前のドミニカ共和国にしたら
手伝うなんて当たり前で、
だから何?くらいにしか思われていない。
1月から本当にワークショップするの?と聞かれる始末。
だからこそ、日本人から教わりたいと
知りたいと思ってもらわないと
誰も聞きに来ない気がして気が気でない。
ただの文化紹介だと思われたくないんだ。
これは私のエゴ。
PISA調査の結果を調べるに当たって、
日本の調査分析結果をかなり見たし、
参考にしたんだけれど、
見れば見るほど、
ドミニカ共和国と比較すればするほど
日本の義務教育ってすごいんだと
そう思うばかりで
これがドミニカ共和国に少しでも
広げられたらいいな、そう願ってやまなかった。
そのためには
相手のプライドを傷つけず、
どうやって知りたいと思ってもらえるかが重要だ。
私の冬休みの課題はこれにしよう。
題して、「日本ってすごいだろ?を悟られずに自慢するスライド作り」
ドミニカ共和国の人にさりげなく日本の教育の凄さを
自慢しつつ、ドミニカ共和国でもできそうなことを紹介する
タジェールを考える!
とりあえず、そんなことを考えながら朝ごはんへ。
しかもしかも今日の朝ごはんは「さつまいも」!!!
とってもテンション上がった〜笑
食堂のおばちゃんたちも、
気づいてマッシュ1個増やしてくれるし、
ハッピーすぎた。
今日は大使公邸でレセプション(交流会・会食)の日だから
スーツ登校していて
すれ違う先生や学生に「Lindo〜」って声を掛けられるボーナス付き。
ドミニカ共和国の人たちは
ちょっとオシャレしてたり、
スーツ着てたりするだけですぐに褒めてくれるから、
そういうところは日本の小学校に似ていて、
気分がいい。褒められるって幾つになっても嬉しいんだ。
ご飯の後は、ニルサとCP(カウンターパート)にメッセージを。
今日の午後は休みをもらって大使館のレセプションがあるので、お昼を食べて帰ること、
明日から冬休みに入ること、(明日はJICAで会議があること)
今日が今年最後の活動日であること、
次の活動は1月になること、
1年間ありがとう!
のメッセージを送り、今年の活動終了。
CPには体調の心配と活動計画表のスペイン語版も送りつけて、
これ忘れないでね!アピールもちゃんとしました。
2人から無事返信も来て、安心して冬休みを迎えられそうです。
(てかニルサから返事ちゃんと来るようになったのマジで進歩だと思う)
ご飯を食べて、JICA事務所へ。
まとめたPISA調査の内容の一部をInstagramに公開して
無事、Instagramも久々に動かせました。
この後は大使公邸へ。
日本食楽しみだなあ。
明日は朝から安全対策協議会。
明日もがんばる!
ドミニカ共和国の教育-PISA2022の結果より
ドミニカ共和国のニュースからPISAの調査結果が出たことを知った私は
正直PISA調査についてちゃんと理解をしておらず、
「おお!ドミニカ共和国の教育って前進しているんだ!」
「教育制度だけ見たら確かにちゃんと組まれてはいるもんな。」
と勝手に納得していたのだが、
調べれば調べるほど、
「あれれ?」「ん????」となる結果に。
そうですよね。
ここの教育がそんなにいいわけないじゃないか。
情報の出し方って重要だ。
ってことに改めて気づいた話。
というわけで、まずは私が騙された記事からどうぞ。
ね。ドミニカ共和国すごくないですか?
最低からの脱出。
過去最高値をマークってやるやーん!って。
でも日本を調べてから
雲行きが怪しく・・・・・・
そもそもPISA調査とは
OECDは「Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構」の略で、本部はフランスのパリに置かれる。
○義務教育修了段階の15歳の生徒が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを測ることを目的とした調査。
○読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について、2000年以降、おおむね3年ごとに調査実施。各回で3分野のうちの1分野を順番に中心分野として重点的に調査。
○2015年調査より、筆記型調査からコンピュータ使用型調査(CBT)に移行。
○平均得点は経年比較可能な設計。※平均得点を比較する場合は、数値の差を見るだけではなく、統計的に意味のある差(有意差)の有無の確認が重要。
○3分野の調査結果を生徒や学校が持つ様々な特性との関連によって分析するため、質問調査(生徒質問調査、ICT活用調査(生徒対象)、学校質問調査)も併せて実施。
What is PISA?
PISA is the OECD's Programme for International Student Assessment. PISA measures 15-year-olds’ ability to use their reading, mathematics and science knowledge and skills to meet real-life challenges.
https://www.oecd.org/publication/pisa-2022-results/
PISA2022について
○81か国・地域から約69万人が参加。日本からは、全国の高等学校、中等教育学校後期課程、高等専門学校
の1年生のうち、国際的な規定に基づき抽出された183校(学科)、約6,000人が参加(2022年6月から8月に実施)。
○中心分野は、数学的リテラシー。
○新型コロナウイルス感染症の影響で、2021年に予定されていた調査を2022年に延期して実施。
PISA2022の結果概要(日本)
○数学的リテラシー(1位/5位)、読解力(2位/3位)、科学的リテラシー(1位/2位)3分野全てにおいて世界トップレベル。前回2018年調査から、OECDの平均得点は低下した一方、日本は3分野全てにおいて前回調査より平均得点が上昇(統計的には、読解力及び科学的リテラシーは有意に上昇、数学的リテラシーは有意差はない。)。
〇今回の結果には、新型コロナウイルス感染症のため休校した期間が他国に比べて短かったことが影響した可能性があることが、OECDから指摘されている。このほか、
・学校現場において現行の学習指導要領を踏まえた授業改善が進んだこと
・学校におけるICT環境の整備が進み、生徒が学校でのICT機器の使用に慣れたこと
などの様々な要因も、日本の結果に複合的に影響していると考えられる。
○読解力、科学的リテラシーにおいて低得点層(習熟度レベル1以下)の割合が有意に減少し、数学的リテラシー、科学的リテラシーにおいて高得点層(習熟度レベル5以上)の割合が有意に増加。
日本が上位なのは知っていたけれど点数まではよく知らなかったのだ。
ドミニカ共和国の350点がどういう数字なのか。
470〜500辺りが平均値にも関わらず350なのだ。
350で最高値?!
おいおい待ってくれよ、な結果なわけで。
でも日々の学校を考えたら
納得なわけで
そりゃね、先生は遅刻するし、
授業の板書はほぼないし、
そもそも高校理科みたいな大学の授業で
そりゃね。そうだよな。って。
しかも何が問題って、
どんな回答だったのか、などが調べても出てこないこと。
分析もされているのだろうか?
不思議でたまらない。
合わせて感じたのは
ドミニカ共和国の伝え方の上手さ。
無知であればあるほど、
初めの私のように
「ドミニカ共和国はすごいのではないか?」と錯覚してしまう。
情報をしっかり精査しなければいけないな、と
感じる出来事でした。