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トライアルで「レジカート決済」で買い物してきた話

トライアル、噂のレジカート

見物に行ったきっかけは、こちらの記事でした。

トライアル/千葉に関東初のスマートストア「長沼店」オープン(2020年07月03日

いろんなレジレス決済が出てきてるなか、群を抜いて現実的な香りがする「スマートショッピングカート」の実物にどうしても触ってみたくなり、コロナ以降初の温泉BBAのサークル活動、すなわち「温泉に浸かってビールを飲む」というヤツにいきがてらトライアル長沼店に見物にいってきました。

自宅最寄駅から東横線で渋谷に出て、半蔵門線で錦糸町、JRで千葉駅、モノレールでスポーツセンター駅、そこからバス、降りて徒歩15分という片道2時間半の旅。遠い!(^o^)  本来車が無いといっちゃダメな距離だと思います。

広大な駐車場には家族連れがガンガン押し寄せ、カートに山積みで物を買っており、こんな人数を本当にレジレスでさばけるのか?と不安がよぎります。2019年1月に見たシアトルのAmazon Goとあまりに様相が違い、あちらが実証実験的なまばらさであったのにくらべて、トライアル長沼店は怒涛の人数。もし間違いが起きたら、オペレーションが詰まっていろいろ破綻するのでは。。?などと思いつつ、入り口に置いてあったカートが全部レジカートだったので、テンションが爆上がりします。

カート

そして、入り口にあった説明。わかりやすい。

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ほうほう。レジカートいいことづくめ、断る理由が見当たらないですな。

初めてだったので、壁にぶら下がっているプリペイドカードから一枚とって買いました。間違いようのないシンプルなチャージ機で1000円だけチャージ。

そして、そのプリペイドカードはレジカートに認識させてから財布にしまい、あとは最後まで財布はカバンにしまったままとなります。
出したり入れたりが無いのがめっちゃ良い。カバンから財布を出す時に、うっかり他のものを落とす事が多いため助かります。

さて買い方です。
こちらもとてもシンプルで、レジカート1台づつに備わったモニターの下に、青い光が光ってるので、そこにバーコードをかざすだけ。レジ係経験者は迷わないですね。老若男女のお客さんがいましたが、その分け隔てなく、多くの方がレジカード決済をしていました。ただ、まだ背の低い子供は、物理的にバーコードリーダーに届かないからダメでしょう。

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なお、お店の人にもわざわざ確認したのですが、ピッとやったら、直接カバンに入れてよろしいのです。カートではなく。つまりこの時カバンに入れてしまえば、出口で袋詰めする事もなく、もっともスムーズに出れます。
他にマイかごも売ってるので、コロナ対応を考えると、車で来ている人や歩いて帰れる距離の人は、その選択肢もありだなと思いました。

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以下は、カートでセルフレジを使って決済し、レジカート決済ゲートを通るところの動画です。

(カートの動画は企業秘密とかでダメかもしれないので、指摘あったら消します)


出口レーンは3種類あり、レジカート決済ゲートと、セルフ決済ゲートと、有人レジの3種類でした。その中で最も多くの客を捌いていたのがレジカート決済ゲートでした。

レジカートで決済してるのに、なんでゲートを潜るの?という疑問が湧いてきますが、これは仕組み上必要なようです。ただし回転はとても速くて、係の人が読み取り機のような装置をピッと一回かざすだけで終わり。すると、左手のプリンタからレシートが出てきます。
また、レジ袋が必要な人は、ここを通る前にあらかじめレジカートで決済しておいた分の枚数を、ここでとります。私は5枚買いました。プリペイド1000円を残さずギリギリまで使いたかったので。

レジカート決済ゲートをくぐるのに要した時間ですが、冒頭のほうで貼った写真の漫画通りそのままスイ〜とは出れないものの、買い物の量が多くても少なくても読み取り機をかざすのは1回だけなので回転は速く、一人当たり10〜30秒程度だったと思います。私のような、初めて & キョロキョロして挙動不審 & レジ袋を5枚も買う、という人間でも30秒。速い。


レジカート決済、速さの他に良いと思った点を挙げますと、

・有人レジのようにわざわざ籠から出してまた別の籠に入れるという事をしないので、コロナウィルス対策に効果的。

・レシートの印刷機能はカートについておらず、ゲートをくぐる時に発行されるので、セルフ決済でもゲートを通ることに意味が与えられている。そして最後にゲートを通るという行為があるからこそ、万引きとか倫理の破綻をせずに買い物できる。

・レジカートはプリペイド決済一択。なんとかペイとかクレカは一切なし。プリペイドは絶対に小額の余りが発生するので、ポイントカードなんていう生易しいもんとは違い、残りがある以上、絶対また来店する。

です。

また、レジカート決済に必要な、トライアルの専用プリペイドカードを作らずに現金で買い物をしたい人や、急いでいてチャージが間に合わなかった人もいるでしょう。そういう人は有人レジやセルフレジで買い物すれば良いです。有人レジがあれば機械を受け付けないメカ音痴でも困らないですね。(←言い方

あと気のせいか、あれだけの広さで品数も半端ないのに、店員がやけに少なかったような気がします。レジにかける人数が減るのは当然だとして、品出しはどうしてるんでしょうか。。100均のような「そこに無かったら無いですね」方式ではないと思います、品切れというのはほとんどなかったので。

もしかしてこれか?

天井に不自然なほどびっしり設置されたカメラ↓

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これは監視カメラにしては台数多すぎですし、ただ、Amazon Goと比べると少なすぎ。もしかしたらこのカメラで人が少ないタイミングを検出して、「それっっ今だっ」って感じで品出しをしてるんでしょうかね。。


高輪ゲートウェイ駅コンビニは「Amazon Goに似た方式」


ちょっと話がそれますが、カシアレスとかレジレスには個人的に大変興味がありまして、先月(=2020年8月)、高輪ゲートウェイ駅のレジレスコンビニにも行ってきました。写真がNGだったので感動だけして帰ってきました。店内の買い物の流れはこうです。

入口のゲートにSuicaをかざして入店(自分の場合はAppleWatchのモバイルSuicaでOKでした)
→ 専用ビニール袋に買いたいものをどんどん入れる
→ 出口でビニール袋を決済用の台に置く
→ 台の50cmくらい前からもう会計金額がモニターに表示されてる
→ 会計OKをタップすると決済完了 

こちらの記事によると、このコンビニでは天井にビッシリ配置したカメラと棚に設置された重量センサーで「誰が何を取り上げたか」を判定してるとの事です。天井カメラ+重量センサーによる「誰が何を」の判定は、Amazon Goの方式と似ていますね。

ただ決済のユーザー体験は全然異っていて、Amazon Goで買い物した時は、笑っちゃうくらい万引き感があふれていたのに対し、高輪ゲートウェイ駅のコンビニは、出口の決済コーナーで買いたいものを台に載せる必要があり、全然万引きっぽくなかったです。


ところで、カメラと重量センサーで判定してくれるレジレスは、お客にとっては超便利なんですけど、いろいろとお金かかって大変だし課題が多いだろうなぁと思っていました。

・一つ一つのカメラの設置と調整にものすごくお金かかるだろう
・一つ一つのロードセルの調整が大変なので品目の入れ替えが大変だろう
・売り場が混雑した時に誤判定しない調整大変だろう
・決済者と連れのチェックインの紐付けも地味に大変だろう
・手に取ったものを別の棚に戻してしまったあと他の人が買ってしまう問題はどうするんだろ?結局店員がちょいちょい見張って直すの?

Amazon Goは2016年12月に始まり、2020年6月現在で全米4都市に26店舗あるそうですが、2018年時点では「2021年に3000店舗を出す」という計画だったのに、全然そこまで増えなかった理由は、やはり諸々の課題があるからなんでしょう。

ユーザー体験は「ものすごい!」「魔法みたい!」なんですが、通い慣れてその目新しさが消えた時に、品揃えが変わらないコンビニというのは果たしてどれだけの差別化要因が。。。。。。。と思います。

いっぽう、近所のスーパーでは「セミセルフレジ」

自分の住んでる東横線沿線の駅は、改札を出て10m進むと東急ストアの入り口です。いつも多くのお客で賑わってます。

ここは通路が狭くて、カートを押してるときに油断すると人とぶつかるレベルです。そのため多くの人は、カートを使わずカゴだけを手に持って、さっと買い物して帰ります。

ここのレジは二種類あって、普通のレジ打ちレーンのほかに、セミセルフレジというのがあります。セミセルフレジというのは、東急ストア以外では見た事ないのですが、「レジの人はバーコードをピッとやるだけ、支払いは精算機でお客本人がやる」というという方式です。
監視カメラもそれほど設置できてないので、お客自身がスキャンをすることによる万引きリスクは軽減できるのでしょう。

いったいこれで何が効率的なのか、いまいちピンと来なかったのですが、お客にとっては違いはわからなくても、お店にとっては、レジ係がお金やカードを触る機会を減らす事によって、様々なリスクが軽減されてるのでしょう。たぶん。おつりが自動的に計算されて、ぴったりの金額がジャラジャラと出てくるタイプのキャッシャーだったとしても、決済をお店/客のどちらがやるのかは大事な境目だと思います。

なお、この東急ストアの場合、前述のように店が狭いのでカートを使う人の割合が低く、レジカート決済の導入は難しいと思います。

まとめ

9/13にトライアルに行ってきたあと、週末も連休も仕事ビッシリで書いてるうちに3週間もたってしまいました。その間、見てきたことを他の事例とくらべたり、ゆっくりと咀嚼しておりました。

新しい・めずらしいのレベルを飛び越えて、実際に使いやすく効率化されたシステム構築には、莫大な手間と試行錯誤が必要だったと思います。工夫をこらしたUXに執念を感じました。コロナ禍で、接触を減らし安全に買い物したい時に必要とされる技術でもありますから、今なら、多少新しいものに拒絶反応を示す人でも、乗り換えるのでは。

見物メモは以上です!


P S  先頭の画像は千葉のマスコットの「チーバくん」なんですが、正面を向いていたため、房総半島の形ではなくなっていました。ただの柔らかそうな赤いマスコットに見えます。チーバくんのここまでの拡大解釈、いいのか本当に。w w 


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